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【反響要約】サイエンスZERO「次世代のリチウムイオン電池?わずか1分で満充電…夢の次世代バッテリー”全固体電池”とは何者なのか」【2018年7月29日(日曜日)放送内容まとめ NHK Eテレ】



サイエンスZERO「わずか1分で満充電!夢の全固体電池」とは?

 2018年7月29日(日曜日)に放送の『サイエンスZERO』は、わずか1分で充電が完了するという夢の次世代バッテリー”全固体電池”についての特集でした――。

 今、スマホや電気自動車に使われているリチウムイオン電池(液体)にもやがて限界が!?…そこで新たに登場したのが「全固体電池(ぜんこたいでんち)」です。

 現在は液体である電解質を固体に換え、液漏れの心配を無くし、耐熱性能をアップさせた夢の次世代リチウムイオンバッテリーがまもなく登場するかも知れません。

『サイエンスZERO』番組データ

【放送日時(初)】 2018年7月29日(日曜日)23:30~00:00
【放送局】 NHK Eテレ
【番組タイトル】 サイエンスZERO「1分で充電完了!?誕生!夢の全固体電池」
【司会進行】 小島瑠璃子 森田洋平
【スタジオゲスト専門家】 菅野了次(東京工業大学・全固体電池開発者)
【語り】 塩澤大輔
【声】 石野竜三

リチウムイオン電池には限界が来ている?

 筑波サーキットで電気自動車のレース大会が行われました。電池の種類はリチウムイオン電池。ただしリチウムイオン電池の性能にはさまざまな限界があるため本格的なレースをするのは難しいと言います。それは――

  • 充電時間がかかりすぎる … レースでは予選と決勝の間に5時間半もの充電時間を必要とする
  • 熱に弱い … リチウムイオン電池は高温になりすぎると発火する危険があるため迫力あるスピードを出してのレースは見られない

 ――このように現状のリチウムイオン電池の特性は、ガソリン車と同様のレースを行うことは不可能な状態なのです…。

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全く新しい電池「全固体電池」誕生か!?

 そこで日本の技術者が30年かけて開発しているのが「全固体電池(ぜんこたいでんち)」。全固体電池はリチウムイオン電池よりも電気を貯めることが出来、高温でも安全な夢の電池なのです。その特徴は――

  • 熱に強く安全!
  • 容量が3倍に!
  • 充電時間が3分の1!
バッテリーウォーズ 次世代電池開発競争の最前線

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「全固体電池」のしくみとは?

 全固体電池は、従来の充電池の材料を全て固体にしたものです。私たちが日常的に使っているリチウムイオン電池は、電解質の部分が液体になっています。

 リチウムイオン電池は電解質の液体が漏れてしまう(液漏れ)する可能性が常にあるため、セパレーターと呼ばれる丈夫な箱で包み込まなくてはなりません。

 そのためどうしても電池が大きくなってしまうのです…。また、液体には色々な物質も混ざっているため高温になると化学反応を起こし、余計な物質が電極に付着して劣化を早めてしまいます。

 そこで次世代のリチウムイオン電池「全固体電池」では、リチウムイオンのみを通す固体の電解質を新たに開発しました。これによって余計な化学反応(劣化)が起きにくく、液体ではないため液漏れも発生しない安全性の高い電池が完成したのです。

(※旭化成、Panasonic、ホンダ、GSユアサ、日立などが実用化を目指し開発中とのこと。)

「全固体電池」困難な開発の道のり

 全固体電池の実用化目標は、2020年代前半(およそ5年後まで)に「全固体電池の電気自動車」を走らせることです。開発期間は約30年…山登りに例えると今は八~九合目辺りにさしかかった段階だそうです。

 開発者のリーダーは、東京工業大学の菅野了次(科学技術創成研究員)先生。30年以上にわたり「液体電解質の換わりとなる固体」を探し続けてきました。

 1991年、菅野先生が全固体電池の研究中にリチウムイオン電池が実用化(開発者は吉野彰博士)されましたが、全固体電池を開発するには技術的ブレークスルーを待たなくてはなりませんでした。

(※2019/10/23追記)旭化成の吉野彰先生は、2019年10月ノーベル化学賞を受賞されました)

実用化間近!3つのブレークスルーとは?

  1. 固体電解質「Li10GeP2S12」の発見に成功! … 最も困難な課題だった。2011年についに発見した
  2. 固体電解質「Li10GeP2S12」の材料中高価な「ゲルマニウム」に替わり、安価な代替物質の発見に成功! … ゲルマニウムは値段が高かったが、2016年に安い代替物質を発見することができた(しかもゲルマニウムよりも3倍高性能になった)
  3. 「界面の問題」のクリアーに成功! … 当初は固体電解質と正極、負極の間にある壁(界面)が問題で電気が流れにくかったが、界面に新開発の膜を挟むことで電気がより流れやすくなった

 現在9合目に居て後もう少しで完成すると菅野了次先生、私たちが日常的に使える電池にするためには細かい技術的な面をさらに詰めて行かなくてはならない…と語りました。

 今後の研究は国家プロジェクトとして規模が拡大されます。国、自動車メーカー、電機メーカーが主導となる巨大プロジェクトがスタートするのです!!

 将来的には自動車だけではなく、スマホなどの電池にも使えるようになり私たちの世界が少しでも便利になれば嬉しいと、菅野了次先生は語りました。

 

2018年7月29日(日曜日)放送『サイエンスZERO「1分で充電完了!?誕生!夢の全固体電池」』より

 

『サイエンスZERO』放送終了後の反響ツイートは?

https://twitter.com/hiraharayshi/status/1023584711011053570

https://twitter.com/hacchi3dayo/status/1023816838935764992

https://twitter.com/StarFlyer10to1/status/1023877151169204225

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