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NHK「サイエンスZERO」 太陽フレアは生命の脅威か?母なる恵みか?△電波障害、停電等の影響や生命誕生に関わる可能性について【2016年9月11日(日)放送内容反響ツイート】



サイエンスZERO「太陽フレア」

2016年9月11日(日曜日)よる11時半から放送された「サイエンスZERO」は、太陽フレアについて。

ロンドンオリンピック直前だった2012年7月、太陽では超巨大太陽フレア(太陽表面の大爆発)が発生した。幸い今回は地球とは反対の方向へ発生したため難を逃れたたという。もし直撃していたら大きな被害をもたらしたかもしれない…。今回は太陽フレアの驚きの姿に迫る。

サイエンスZERO番組データ

【放送日時】 2016年9月11日(日曜日)よる11時30分(30分)
【放送局】 NHK Eテレ
【番組タイトル】 サイエンスZERO 太陽フレア 生命の脅威か?母なる恵みか?
【司会】 南沢奈央 竹内薫(サイエンス作家)
【スタジオゲスト専門家】 柴田一成(京都大学大学院理学研究科附属花山天文台台長)

「太陽フレア」その脅威とは?

米国太陽フレアコンサルタント、ジョン・カッペンマンさんは、巨大フレアが発生したら、最悪の場合世界中で電力網がダウンしてしまう可能性があると警鐘を鳴らす――。

2003年10月28日に発生した過去最大級の太陽フレア。

その時は地球を直撃し、スウェーデンで停電が起きたり、人工衛星の不具合、国際宇宙ステーションの宇宙飛行士が一時避難する…などの影響があったという。

アメリカコロラド州の、アメリカ海洋大気局。この施設では太陽フレアを常に観察している。

フレアにはその規模によって等級が付き、Mクラス以上だと「通信障害(GPS等)」が起きる。また、Cクラス以上で停電も発生するという。

太陽フレア発生の仕組みは?

太陽も地球と同じように、天体自体が磁石のようになっている。(N極とS極がある)

ただし、その磁力の流れは地球の様に南極と北極を結ぶ規則正しい線になっていない。太陽では磁力線はいろんな方向を向いているという。

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(図は「http://www.ineffableisland.com/2011/11/magnetic-pole-reversal-happens-all.html」よりお借りしました)

その理由は太陽が、ガスで出来ているため。赤道付近の自転スピードが一番早いので、その影響によりもともと南北に(縦に)走る磁力線は、赤道付近で横に引き伸ばされてゆく。

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(図は「http://blog.sizen-kankyo.com/blog/2013/08/1366.html」よりお借りしました)

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さらに横に引き伸ばされた磁力線には、磁力が強い部分と弱い部分があり、磁力の強い部分付近に現れるのが「黒点」となる。

この黒点からはさらに複数の小さな磁力線が出ていて、磁場の変化により黒点同士が動き接触すると、そこで大爆発を起こす。

これが「太陽フレア」と呼ばれるもの――。

太陽フレアが起きると、「プラズマ(電気を帯びた粒子の塊)」を放出。

プラズマが地球に届けば、電離圏の磁場が乱され電波障害などを起こすのだ…。

また地表に届いたプラズマが送電線に大量の電流を流し、変電所を焼いて停電となる。(実際に、1989年にはアメリカニュージャージー州の変電所で変圧器がX4.5クラスのフレアにより破壊された)

(※2017/09/07追記※ 9月8日日本時間午後3時に到達予定のフレアはX9.3クラスとのことです。)

政府や、企業に太陽フレア対策をアドバイスする、ジョン・カッペンマンさんは、もし大きな太陽フレアが発生すれば1億3千万人が数週間から数ヶ月に渡り電気が使えなくなるという試算も出している。

太陽フレアから流れてくる物質は?

太陽フレアが発生すると、プラズマだけでなく様々な物質も一緒に流れてくる。

  • 高エネルギー粒子線 … すごいエネルギーの陽子や電子が飛ぶ。宇宙飛行士を被爆させたりします。人工衛星「はやぶさ」の太陽電池パネルを壊した事も…(雷サージ対策が必要)
  • X線放射 … レントゲンのX線と同じ。地球まで8分で届き、飛行機などの通信障害が起こる
  • コロナ質量放出(プラズマ)

が代表的なもの。

日本でも太陽フレアを観測中?

情報通信研究機構(NICT・東京都小金井市)では、太陽をモニタリング。毎日「宇宙天気予報」を出している。

NICT 宇宙天気情報センター

しかし、まだ正確な予報ができていないため今後さらなる研究が必要だという。

京都大学宇宙ユニットの、村主崇行さん(非常勤講師)は、太陽フレアの予測システムを開発。

2010年2月に打ち上げられたNASAの太陽観測衛星「SDO」から送られるビッグデータを使ってフレア発生を予報する。

将来的には、いつフレアが発生するかその時刻まで知れるようになればと、村主さんは語る。

「太陽フレア」による”恩恵”とは?

NASAゴダード宇宙飛行センターで太陽フレアを研究している、ウラジミール・アイラペティアン博士。

2016年5月に論文を発表し大きな注目を浴びた。なんと地球の生命誕生には、「太陽フレア」が関わっていることを発見した。

40億年前、太陽がまだ若かった頃は太陽の自転は今の12倍の速度があった。

回転が早ければ黒点がたくさん発生するため、X100からX10000クラスの超巨大なフレア(スーパフレア)が何度も発生。このフレアが、地球に降り注ぎ生命誕生に必要な分子を分解したという。

(※番組はNHKオンデマンドにて配信されるとのこと)

サイエンスZERO反響ツイート

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