ガッテン!「骨ホルモンの健康パワー」
2017年2月15日(水曜日)よる7時30分からNHK総合にて放送された「ガッテン!」(旧:ためしてガッテン)は、硬い骨の奥深くからとてつもない健康パワーを発揮する「骨ホルモン」が見つかったという話題。放送当時の詳細なまとめです。
血糖値ダウンや脳の認知機能を回復するなど医学的に重要な発見と骨ホルモンの出し方を詳細に解説。キーワードは「骨ホルモン(オステオカルシン)」ホルモンを出すには⇒「カカト落とし??」
ガッテン番組データ
【放送日時】 2017年2月15日(水曜日)よる7時30分(45分)
【放送局】 NHK総合
【番組副題】 脳を活性化!血糖値ダウン!新発見”骨ホルモン”SP
【司会 ※以下敬称略】 立川志の輔 小野文惠(アナウンサー)
【スタジオゲスト】 指原莉乃 柴田理恵 内山信二
【ナレーター】 山寺宏一
骨粗しょう症と血糖値?
女性ホルモンが減少する年齢になると女性は特に「骨粗しょう症(こつそしょうしょう)」に注意する必要がある。
番組では以前、女性ホルモンと似た働きをする「イソフラボン」を納豆から摂取すると良いと放送した。
そして今回は女性だけではなく男性も注意が必要・・・という実例を紹介。
2007年頃に論文が発表された「骨粗しょう症になると何故か”すい臓”も悪くなる」という実例について・・・。
VTRに登場したのは会社員の男性、原菊男さん。
若い頃から体育会系で体には自信があった。ところが背骨に圧迫骨折が発生。診断の結果、典型的な骨粗しょう症だった。
原さんの主治医、島根大学医学部内分泌代謝内科の、金沢一平先生がカルシウム剤などを処方して原さんの骨粗鬆症は無事完治した。
しかも、原さんの骨粗しょう症が治ると同時に、何故か血糖値もダウンしてさらに嬉しい結果に・・・。
仕事がらお酒の付き合いが多く、日頃から骨粗しょう症以外に血糖値の高さに困っていた。
金沢先生も、多くの患者さんで骨粗しょう症を治すと血糖コントロールがよくなることがあり、骨と血糖値にはなにか関係があるのではないか…と言う。
ただの固い塊じゃない…骨にも血管が生えている!?
リアルな骨の模型がスタジオに登場!
その骨をよく観察すると内部から伸びる幾本もの血管が生えていることが解る。
生きている骨の内部には、ぷにぷにのゼリー状の「骨髄(こつずい)」が入っていて、外側は骨の部分でカチカチだが、内部空間は意外にもトロトロで柔らかいのだ。
人間などの脊椎動物の骨は、周りが固い部分で覆われ、中には血管、髄液(造血幹細胞など)がぎっしり詰まっている。
実はこれらの骨の血管は、すい臓等の重要な内蔵と繋がっている…。つまり骨は硬くて冷たいただの無機物ではなかったのだ。
骨(オステオカルシン)で糖尿病が改善!?
コロンビア大学の遺伝発達学部門、ジェラルドカーセンティ教授がVTRに登場。
教授は、骨に含まれるオステオカルシンを研究していた。
オステオカルシンを糖尿病のマウスに与えた所改善が見られ、筋肉やすい臓の働きも活性化した。
スタジオに本物のオステオカルシンの粉末が登場。
とてもふわふわ食べることが出来て、ほっておくと溶けてなくなるという。スタジオゲストの内山信二がオステオカルシンを食べてみたところ、すぐに溶けてなくなり「味のしない綿菓子みたいだ」と珍しそうな表情をした。
「オステオカルシン(骨ホルモン)」は、臓器の働きを活性化させる物質だと言う。
すい臓だけではなく色んな所にも効果あり!!
骨ホルモンが多く分泌されると、すい臓だけではなく他の部分にも効くとのこと。
- 脳 ・・・ オステオカルシンが神経細胞を維持し記憶や認知機能を向上
- 肝臓 ・・・ オステオカルシンが肝細胞の代謝を向上、肝機能を向上
- 心臓 ・・・ オステオカルシンは動脈硬化を予防し心臓病を予防
- 腸 ・・・ オステオカルシンが小腸で働き、糖などの栄養吸収を促進
- 精巣 ・・・ オステオカルシンが男性ホルモンを増やし、生殖能力を高める(と考えられている)
- お肌(皮膚) ・・・ 骨芽細胞がつくるコラーゲンは皮膚組織と同じ種類。シワの数と相関が高いというデータが有る
- 腎臓(じんぞう) ・・・ 血液を綺麗にする腎臓。骨が作る「FGF23」というホルモンが腎機能を向上させる
スタジオに、太田博明(国際医療福祉大学・山王メディカルセンター女性医療センター長)先生が登場。
まだ、胃や肺との関係はわかっていないが将来関連があるかもしれないという。
どんな人に”オステオカルシン”が少ないのか?
番組では80名(40歳から70歳の男女)に協力してもらい、どんな人にオステオカルシンが少ないのかを調査した。
オステオカルシンは血液から分かる。(ただし現在は甲状腺や副甲状腺に異常がない場合は検査は不可能。)
80人の平均は4.3ucOC。
80名中、オステオカルシンが少ない人(平均2ucOC)が6名居た。
その6名の骨密度は正常。しかし、血糖値(HbA1c)がみんな高めか高い数値だったと言う。(糖尿病予備群)
骨密度とオステオカルシンの濃さには直接関係がないという。
オステオカルシンをサプリメントに?
現在、骨ホルモンを手軽なサプリメントに出来ないか研究中。
九州大学大学院歯学研究員長の平田雅人教授。
平田雅人教授は豚の骨(豚骨)から抽出することに成功したと言う。
将来的には、サプリメントとして手軽に摂れる時代がやってくるかもしれない。
(※ただし豚骨スープにはオステオカルシンは出ない)
オステオカルシンを”0円で”出す方法とは?
東京医科歯科大学分子情報伝達学の、中島友紀教授。
骨の細胞は互いに連携しており、一つの細胞を活性させると周りの骨細胞も影響され、一緒に活動するという。
ここでもう一度平田雅人教授がスタジオに登場。オステオカルシンを0円で増やす方法を伝授した。その方法とは……
- 1日30回の”カカト落とし” ・・・ ストン!という振動刺激が骨に伝わると骨の細胞ネットワークが活性化し骨ホルモンが分泌される
やり方は、両方のかかとをゆっくり大きく伸び上がり、一気にストン!と落とす(1日で合計30回)。頭のてっぺんまで刺激が伝わるとその刺激が骨ホルモンを活性化するという。
ジャンプすると膝を痛めるのでカカト落としが推奨される。
(※ただし骨粗しょう症や関節の疾患がある場合は主治医と相談すること)
長期間行うことで、骨密度も増えるという。
ガッテン!放送終了後の反響ツイートは?
ガッテン「骨ホルモンで血糖値減」
— しもさん (@simosan68) 2017年2月15日
・骨粗鬆症は男女関係ない
・骨粗鬆症の治療を進めたら血糖値が下がった(元営業マン64歳)
・骨とすい臓は関係している
・骨に血管が生えている
(骨の画像がグロテスクでツライ…)#ガッテン
https://twitter.com/keiyukijyuri/status/831817995835944961
母上「ガッテンで、かかと落としが健康にいいって言ってた」
— あんり (@albusarena) 2017年2月15日
それは視聴層的に難易度が高くないかと危惧したが、爪先立ちの姿勢を元に戻したときの振動(?)がいいんだとかなんとか。ネリチャギでなくてひと安心。
次回のガッテンは「血糖値を更に下げる方法」
次回のガッテンは、「血糖値を睡眠によって下げる方法!」。血糖値を下げるデルタパワーの謎とは?…2017年2月22日(水)夜7時30分。