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NHKスペシャル スペーススペクタクル2「ブラックホールと生命誕生驚きのひみつ!」(ナビゲーター:櫻井翔)【2019年07月28日(日曜日)放送 NHK総合テレビ】



NHKスペシャル スペース・スペクタクル第2集「ブラックホールと生命誕生のひみつ」

2019年7月28日(日曜日)放送のNHKスペシャル「スペース・スペクタクル第2集」はブラックホール。

最新研究によって明らかになった生命誕生との関わりについてです。

Nスペ ブラックホール 放送データ

【放送日時】 2019年7月28日(日曜日)21:00~21:50
【放送局】 NHK総合テレビ
【番組タイトル】 NHKスペシャル 「スペース・スペクタクル 第2集 見えた!ブラックホールの謎」
【出演者】 櫻井翔 村山斉(UCバークレー校教授 東大カブリ数物連携宇宙研究機構 主任研究者・教授) 和久田麻由子(アナウンサー) 三宅貴大(アナウンサー) 大井麻利衣(アナウンサー)

2019年4月…ついにブラックホールの実体撮影に成功!

2019年4月10日、天文学史上画期的な発見が世界で同時発表されました。(日本、アメリカ、ベルギーにて)

それは「ブラックホールの姿を世界で初めて映像で捉えた」こと。アインシュタイン(1879~1955)が存在を予言して以来100年…、何でも吸い込む魔の天体としてアニメや映画の世界で語り継がれてきましたが、世界中の天文学者の連携により、ついに重さ太陽の65億倍というブラックホールの姿を撮影することに成功しました!

(//memo// 放送中ブラックホールが登場するアニメとして紹介された作品は”宇宙戦艦ヤマト 復活篇(2009)でした)

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【基礎知識】ブラックホールとはどんな天体?

ブラックホールは、あまりにも質量が重く、重力が強すぎて光すら出てこれない状態になった天体のことです。

私達は普段地球の重力に縛られていますので、ジャンプをすると必ず重力によって引き戻され地面に着地します。

もしもロケットなどで宇宙に飛び出したいならば、重力を振り切って宇宙に飛び出すために秒速11km以上のパワーが必要となるのです――。

ブラックホールは太陽の65億倍…という途方もない重さによって光速のスピードを持つ光すらも星を飛び出すことのない真っ黒な天体だと考えられています。

ただし現在の科学ではブラックホール天体に地表が在るのか?中心にどんなものが在るのか(特異点)などは解っていないそうです。

アインシュタインも計算上だけの存在…と考えていたブラックホール

アインシュタインは100年前、一般相対性理論で重力が空間や時間をゆがめるという理論を発表。

それを元にカール・シュバルツシルト(1873~1916・シュヴァルツシルト半径で有名)がブラックホールという天体があるのでは?という予想を立てました。

しかし予想を立てたカール・シュバルツシルトに対してアインシュタイン自身は懐疑的でまさか本当にブラックホールが実在するとは考えていなかったようです。

世界8つの電波望遠鏡を使いM87銀河のブラックホールを探る…

国立天文台 水沢VLBI観測所(岩手県)では2018年6月、日本のブラックホール観測リーダー 本間希樹さん。

乙女座の方向にあるM87銀河(地球から6000万光年)の中心にブラックホールがありそうだという観測データを元に観測を開始していました。

地球上にある8つの電波望遠鏡をネットワークで繋げ視力300万!(人間を1.5としたときの視力。これは月にあるテニスボールを地球から撮影できるという驚きの性能です)という超高性能の電波望遠鏡を用い2017年の4月に撮影開始。

観測したデータはヨーロッパ、中国など、アメリカ、日本で各国別々に開発された画像解析ソフトに掛けられました。

最終的に解析されたブラックホール画像を見ると全ての国の画像解析ソフトからほぼ同じ画像を得ることに成功したのです。

M87銀河ブラックホールの直径は400億Km!

今回撮影されたM87銀河ブラックホールの直径は400億Km、これは太陽系がすっぽり入る程の超巨大ブラックホールです。

しかし真っ黒な点があるだけ…と思われていましたが、意外にも黒い中心部の周辺には明るく輝くリングがありました。

これはブラックホールに引き寄せられたガスがブラックホールの周りを高速で回転し摩擦で光り輝くため発生したものとのこと。

このリングの温度は60億度(太陽中心部の400倍)の超高温!ブラックホールは周りのガスを吸い込み超高温で輝く天体だったのです――。

ブラックホールは全ての銀河の中心に存在する?

ブラックホール(超巨大質量のもの)は多くの銀河の中心に在ると見られています。

私達のいる天の川銀河系の中心にも太陽の400万倍という質量のブラックホールがあるとのこと。(※今回のチームは現在、天の川銀河の中心にあるブラックホールの撮影にもチャレンジしているそうです)

ブラックホールはジェット気流によって宇宙物質の放流もしている?

ブラックホールは、周囲のガスを引き寄せて吸い込んだものの一部を吹き出していることも解りました。これを「ジェット」と呼びます。

一度ブラックホールに入ったものは出てこないのですが、ブラックホールの周辺で渦巻いているガスの一部はブラックホールに吸い込まれずにジェットとなって吐き出されているそうです。

ジェットは光に近い速さで大量の宇宙物質を吹き出していたのです――。

ブラックホールと生命の謎には繋がりがある?

ブラックホールの本当の役割とは何でしょうか?

M87銀河の観測により銀河の構成要素は、マグネシウムケイ素硫黄の4元素があり、銀河のどの部分でもこの構成要素の量は均一で変わりがないそうです。

一体誰が均一に混ぜたのか…。

最新研究では銀河を均一に混ぜているのは銀河の中心にある巨大ブラックホールかもしれないと見られています。

この研究はオーロラ・シミオネスクさん(オランダ宇宙研究所 東大カブリ数物連携宇宙研究機構)により、観測衛星を使って解き明かされました。

宇宙物質から出来ている私達の身体

人体を構成する元素はざっと80種類くらいで出来上がっています……

  • 酸素 65%
  • 炭素 18%
  • 水素 10%
  • 窒素 3%
  • カルシウム 2%
  • リン 1%
  • そのほか 1%

……です。この138億年に宇宙が誕生した当初は水素とヘリウムだけ…。これでは部品が足りず生命は誕生しません。

その後、星ができる頃には様々な要素が組み立てられ現在のような色んな元素が見られるようになりました。

この様々な種類の元素をブラックホールが均一に混ぜ、生命誕生に一役買ったのではないかと言われています。

オーロラ・シミオネスクさんによれば、私達の体を作っている元素のほとんどは120億年前に作られました。この生命に欠かせない元素をブラックホールがかき混ぜて宇宙の隅々に届け私達の体の原料となったのでした。

次回の撮影は私達の住む「天の川銀河」のブラックホール?

すでに私達が住む天の川の中心にあると言われる超巨大ブラックホールを撮影するため観測も始まっていて、JAXAでは新しい観測ロケット(X線観測衛星)の計画が2年後の打ち上げを目指しています。

将来はさらなる新しい発見によりブラックホールが生命誕生を解き明かす究極の鍵になるかのもしれません…。

 

2019年7月28日(日曜日)放送『NHKスペシャル 「スペース・スペクタクル 第2集 見えた!ブラックホールの謎」』より

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