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反響要約「NHK サイエンスZERO ついに解明 ブラックホール成長の謎」▽LIGO観測の重力波はブラックホール合体で発生か【2016年12月4日(日曜日)放送内容】



サイエンスZERO「ブラックホール成長の謎」

2016年12月4日(日曜日)よる11時30分から放送された「サイエンスZERO」は、ブラックホール成長の謎について。

ブラックホールとは、その強力な重力で周りにある天体を飲み込む力を持つ謎多き天体。アメリカのチームにより重力波が初めて観測された。実はその重力波が起きた原因がブラックホールの合体によって出来た可能性があると日本の研究者が発見した……。

サイエンスZERO番組データ

【放送日時】 2016年12月4日(日曜日)よる11時30分から(30分)
【放送局】 NHK Eテレ
【副題】 ついに解明!”ブラックホール成長の謎”
【出演】 南沢奈央 竹内薫
【スタジオゲスト専門家】 岡朋治(慶應義塾大学 理工学部教授)

ブラックホール研究の始まり

ブラックホール研究の始まりはおよそ100年前、天才物理学者アルバート・アインシュタイン(1879~1955)の一般相対性理論が始まり。

高校数学でわかるアインシュタイン: 科学という考え方

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その中で理論上予言されたのが「質量を持つ物体があるとその重力によって空間はゆがむ」という現象。

その後、ドイツの物理学者 カール・シュヴァルツシルト(1873~1916)は、その重力の歪みが空間にどんな影響を及ぼすのか実際に計算した……。

すると「ある天体を一点に限りなく収縮させると空間は無限に歪み、光さえも脱出できなくなる」という理論が導き出出された。こうして謎の天体”ブラックホール”が生まれたのだ。

どのようにブラックホールが生まれるのか?

…では、実際の宇宙に於いてどんな時に”天体が限りなく一点に収縮する”状況になるのか……?

それは太陽の30倍以上の質量を持つ重い恒星が一生を終える時だという。

通常の恒星の内部では水素などの軽い元素が次々と反応しやがて重い鉄になるまで反応を繰り返す。いわゆる「核融合反応」を繰り返している。

恒星は、核融合反応による膨張しようとする力と、重力によって縮もうとする力が釣り合ってその形を維持している。

やがて恒星が寿命を迎え、核融合反応をする材料がなくなってしまうと、膨張する力がなくなり、重力の(縮小しようとする)力だけが残るため、星はどんどん1点に縮んでゆく。

さらに急激な収縮によって「超新星爆発」を起こし星の表面は吹き飛ばされる。

その後に残るのが「限り無く小さく収縮した天体」=ブラックホールだという。

最初はアインシュタインも否定していたが大論争が起き、現在ではほとんどの銀河の中心には「太陽の質量の100万倍以上」という超強力なブラックホールが存在することがわかってきた。

ブラックホールは成長している?

私たちの天の川銀河の中心部にも「射手座のA*(いてざのAスター)」という、太陽の400万倍の質量をもつ超巨大ブラックホールがある。

銀河にある恒星のうち太陽の質量の30倍以上の質量を持った星が超新星爆発を起こしてブラックホールになったとしても、そのブラックホールの質量はせいぜい太陽の10数倍程度。

しかし「射手座A*のブラックホール」はなんと太陽の400万倍以上の質量がある。

なぜ射手座のA*が10数倍の質量のブラックホールから、400万倍以上の質量のブラックホールに成長できたのか?

天の川銀河以外の超巨大ブラックホールに目を向けると、更に大きく成長したブラックホールも存在すると言う。

これらのブラックホールは、超巨大な恒星から突然大きなブラックホールとして誕生したのだろうか……?

ブラックホール成長の謎「LIGO世紀の大発見!」

2016年2月、アメリカの研究チーム、NSF(National Science Foundation)が「重力波」の観測に成功したと発表。(観測は2015年9月と12月の2回)

重力波とは、質量の大きな天体が動くと空間が歪む。その歪みが波のように伝わる現象を「重力波」と呼ぶ。

しかし予言されてから100年、重力波を実際に観測することが出来ず「アインシュタイン最後の宿題」と言われてきた。

そしてついに去年9月にアメリカの重力波望遠鏡「LIGO(ライゴ)」が観測に成功したのだ。

LIGOが捉えた重力波はブラックホール合体によるものだった!

ブラックホールの成長について研究している、慶應義塾大学 矢上キャンパス(神奈川県横浜市)の、岡朋治教授(理工学部)は、ブラックホール同士が合体して大きくなるという説を研究していたが、誰もそれを実際に観測したことはない。

今回重力波観測の発表を受けて、LIGOが捉えた2回の観測データを岡教授が調べた所、なんとこの重力波の発生原因が「ブラックホール合体」の影響であることがわかったという。

natgeo.nikkeibp.co.jp

地球で観測されるくらいの大きさの重力波が発生するには、超強力な天体現象のときにしか現れない。それは「超新星爆発」「中性子星合体」「ブラックホール合体」の三つの場合に限られると言う。

岡教授がLIGOの観測した波形を調べた所、今回はこの3つのうち「ブラックホール合体」の時に発生した重力波だろうということがわかったのだ。

その波形から「太陽質量の36倍と29倍のブラックホールが合体し、62倍のブラックホールが誕生」して重力波を放出したことが解った。

さらに、去年(2015年)12月にはLIGOが2度目の観測に成功した。その時は、「太陽質量の14倍と8倍=21倍のブラックホールが出来た」時に放出した重力波であることがわかったという。

こうして、大小様々なブラックホールが合体し超巨大なブラックホールへと成長することがわかった。

重力波の観測はノーベル賞間違い無しの世紀の大発見だという。

3ヶ月で2回も重力波が検出されたことから、私たちの宇宙ではブラックホールの合体という現象は頻繁に起きているのではないかと考えられている。

さらに今回、太陽質量の62倍のブラックホールが発見されたことで、今まで観測で見つからなかった中規模のブラックホールが見つかった事になり、この事実も世紀の大発見となった。

天の川銀河の中心で驚きの発見!?

また、岡教授が調べた所、天の川銀河の「射手座のAスター」付近に中質量のブラックホールが存在することがわかったと言う。

銀河系に存在するブラックホールの位置を調べてゆくと、大きい質量のブラックホールが中心にあり、外側に行くほど小さなブラックホールが存在する。

計算上では天の川銀河には、1億から10億個のブラックホールがあると予測されている。

太陽の質量の30倍以上の恒星は寿命を迎えると次々と小さいブラックホールになってゆくため銀河には無数のブラックホールが存在すると考えられる。

ブラックホールの見つけ方とは?

そんなにたくさん存在するブラックホールがなぜ見つからないのか?

それは殆どのブラックホールが光すらも発しない天体であるため……。

まれにブラックホールが発見されるのは、ブラックホールの近くにたまたま恒星がある場合で、その恒星からブラックホールに吸い込まれるガスの摩擦で発生するX線によって観察できているという。

こうした大きな恒星が近くにあるブラックホールはまれで、殆どのブラックホールは近くに恒星もガスもなく発見は出来ない。

これがブラックホールが観測されない主な理由だと言う。

ブラックホールが成長するもう一つの方法?

東京大学 天文学教育研究センターの泉拓磨研究員は、ブラックホールがガスを吸い込んで成長するメカニズムについて研究している。

銀河の中心では星の材料が豊富にあるため次々と超新星爆発が起きている。

泉さんの理論では、こうした超新星爆発によって吹き飛ばされたガスをブラックホールが吸い込んで大きく成長するのではないかと見ている。

岡教授によれば、ブラックホールの成長には、泉研究員の超新星爆発によるガスを吸い込んで成長するタイプと、合体によって成長する(ガスを吸い込まないが成長する)ブラックホールの二種類が存在しているのではないかという。

ブラックホールの仕組みを調べると、銀河の未来の形を調べることに繋がる。

これから私達の銀河がどうなってゆくのか?銀河の構成要素の一つであるブラックホールによって非常に重要なデータを得られると岡教授は語った……。

サイエンスZERO反響ツイート

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