ブラタモリ三陸海岸「採掘場で活躍する鉄道たち」
今回のブラタモリは岩手県三陸海岸の後編。三陸海岸から採掘される「石灰石」や「鉄鉱石」の成り立ちや、これらを運搬し大活躍した岩手開発鉄道&釜石鉱山軌道の歴史についての特集でした。
- ブラタモリ三陸海岸「採掘場で活躍する鉄道たち」
- ブラタモリ(第157回)放送データ
- 三陸の鉄道が繋いだ人々の夢・生活…
- 岩手開発鉄道からロケスタート!
- 3億年前のサンゴが現代にセメントとして大活躍!
- 一行は釜石市へ移動「江戸から採掘が続いた鉄鉱山へ」
- かつて年間100万トンを採掘?釜石鉱山へ移動…
- 釜石鉱山軌道のバッテリーロコで坑道内部へ
- タモリさんも驚いた…坑道の全長は1,000km!
- 鉄鉱石は「ガーネット」の中に…
- 鉱山は現在ミネラルウォーターの生産地として活用中!
- 次回のブラタモリは…伊賀忍者「ニンニン!」
- 前回のブラタモリは…岩手県三陸鉄道・前編
- ブラタモリ関連グッズの紹介
ブラタモリ(第157回)放送データ
【放送日時】 2020年2月22日(土曜日)19:30~20:15
【放送局】 NHK総合テレビ
【番組タイトル】 ブラタモリ「三陸の鉄道~鉄道がつないだ三陸の夢とは?~」
【出演者】 タモリ 林田理沙(アナウンサー) 草彅剛(ナレーション)
【ロケ地】 岩手県(2019年9月収録)
※当ブログのブラタモリ記事一覧
【≪#ブラタモリ≫三陸の鉄道】前回に引き続き岩手県・三陸海岸の地域。ここには“サンテツ”以外にもユニークな鉄道がいっぱい!岩手を走るユニークな鉄道の数々に隠された秘密を解き明かす。鉄道がつないだ三陸の夢とは…? #NHKオンデマンド で配信開始! https://t.co/gDtE6wazaW
— NHKオンデマンド (@nhk_ondemand) 2020年2月23日
三陸の鉄道が繋いだ人々の夢・生活…
テーマは前回に引き続き「鉄道がつないだ三陸の夢とは?」です。前回の放送ではリアス海岸が生み出す海の幸を堪能したタモリさん。今回の放送では、入り組んだ山々に潜む磁鉄鉱やセメントの材料となる石灰岩などの成り立ちとそれを運ぶユニークな鉄道の特集です。
岩手開発鉄道からロケスタート!
案内人は前回に引き続き、大船市立博物館の元館長、佐藤悦郎さん。
石灰石の輸送を専門にする鉄道「岩手開発鉄道(昭和25年開業)」がセメントの原料になる石灰石を運んでいます。石灰石は1日18本(多い時)運行され朝から午後8半位まで運び続けています。
石灰石を運ぶ量はなんと1万1340トン(成人男性17万人分)!年間300万トン以上も採掘可能です。セメントの生産量は東北一だといいます。
(※開業以来一般客も利用していた岩手開発鉄道は、平成4年(1992)から石灰石専用の列車になりました)
岩手開発鉄道。#ブラタモリ pic.twitter.com/wc4ICzSGBT
— 歩鉄の達人 (@hotetunotatujin) 2020年2月22日
3億年前のサンゴが現代にセメントとして大活躍!
5億年前大船渡の辺りは赤道直下にあり、その温かい海で約3億年前に生息していたイソギンチャク(古代)などのサンゴ類の殻が化石となり、カルシウムゆたかな石灰石がつくられました。
これらの石灰石は現代になってセメントとなり、ビル、道路、防潮堤などに使われています。
一行は釜石市へ移動「江戸から採掘が続いた鉄鉱山へ」
タモリさんと林田アナは釜石市へ移動。ここからの案内人は、釜石市産業振興部の森一欽(もりかずよし)さんです。
釜石は亨保12年(1727)に鉄鉱石を発見、江戸時代から採掘が始まり、明治13(1880)年に日本初の官営製鉄所が操業開始された歴史ある鉄の街として有名です。
製鉄所は明治政府の国家プロジェクトとなり、当時珍しかった鉄道が開通(東京、大阪に次ぐ3番目の開通)。鉄鉱石を運ぶのに大きく貢献。日本最大の鉄鋼山は平成5(1993)年まで、約26年前まで操業していました。
『ブラタモリ・三陸の鉄道編』リアス海岸の深い湾と、鉄道によって石灰岩鉱山からの輸送が容易になった大船渡。鉄鉱石を算出した釜石鉱山も日本で三番目に古い鉄道で結ばれていた。地質図は青色が石灰岩、赤色が花崗岩。カシミール3Dスーパー地形セット、シームレス地質図。#ブラタモリ pic.twitter.com/Pdm3igWQri
— DAN杉本 (@DANkashmir3d) 2020年2月22日
かつて年間100万トンを採掘?釜石鉱山へ移動…
タモリさんと林田アナは、鉄鉱石の採掘現場である釜石鉱山(冬季は3月末まで立入禁止とのこと)へ。
釜石鉱山では最盛期、年間100万トン以上の鉄鉱石が採掘されました。採掘された石から磁鉄鉱だけを取り出し磁鉄鉱以外の部分は谷へ廃棄しました。今や廃棄した石は巨大な壁のようにうず高く谷を埋めています。(※現在頂上では大規模な太陽発電のソーラーパネルが設置されています)
釜石鉱山軌道のバッテリーロコで坑道内部へ
釜石鉱山軌道は坑道の一番下で採掘された石を積み込んで、選鉱場(せんこうじょう)に運び込みます。選鉱場では巨大な磁石によって普通の石と磁鉄鉱により分けられていました。
タモリさん一行は、釜石鉱山代表取締役の山澤茂行さんの案内のもと、ちょうど引退予定だという、釜石鉱山軌道(昭和27年製のバッテリーロコ)へ乗車して、坑道の内部へ潜入しました。
#ブラタモリ
— るるとききのるる (@U3yO61AD1fMiQGv) 2020年2月22日
インディジョーンズや
ハリポタでのシーンも含め
“坑道”の方こそが
むしろ
アトラクションの
原型です pic.twitter.com/N4jcc1fk13
タモリさんも驚いた…坑道の全長は1,000km!
鉄鉱石は穴の先端にダイナマイトを仕掛け爆発させて採掘します。1回の仕掛けで1mしか掘れず非常に硬い岩盤だとわかります。しかし坑道は長い間掘り続け迷路のようになっていてその長さはなんと1,000km(東京~博多間=1174.9km)にもなりました。
鉄鉱石は「ガーネット」の中に…
マグマが冷えると閃緑岩(せんりょくがん)や花崗岩(かこうがん)になりますが冷えただけでは、鉄鉱石にはなりません。
マグマは三陸にたくさんあった石灰岩に衝突しマグマ内部の鉄の成分と反応して柘榴石(ざくろいし=ガーネット)になるのです。
その柘榴石の中でマグマの鉄が大量すぎて柘榴石になりきれなかった余った鉄の成分が残り鉄鉱石になるとのことでした。
柘榴石 #nhk #buratamori #ブラタモリ pic.twitter.com/fOHOTaaT01
— ロドリゴ小金井 (@monthlyicon) 2020年2月22日
鉱山は現在ミネラルウォーターの生産地として活用中!
現在は鉱夫が飲んでいた鉱泉水が販売されているそうです。雨や雪が数十年かけて硬い岩盤を濾過される湧き水…鉱山の使命が終わったあとはこの湧き水を鉱山鉄道が運んでいるといいます。
2020年2月22日(土曜日)放送『ブラタモリ「三陸の鉄道~鉄道がつないだ三陸の夢とは?~」』より
次回のブラタモリは…伊賀忍者「ニンニン!」
次回のブラタモリは伊賀忍者「ニンニン!」。2月29日(土曜日)放送予定。