ガッテン!「部屋干し臭」
2017年6月14日(水曜日)放送のガッテン!(旧 ためしてガッテン)は、部屋干しの嫌な匂い対策について。部屋干し臭は「モラクセラ菌」というどこにでもある菌が原因。洗濯物の細菌を死滅させるには「酸素系漂白剤」が最も効果的だという…。
ガッテン!番組データ
【放送日時】 2017年6月14日(水曜日)よる7時30分(45分)
【放送局】 NHK総合
【番組副題】 梅雨を快適に! いや~な部屋干し臭 一発解消SP
【司会】 立川志の輔 小野文惠(アナウンサー)
【スタジオゲスト】 笑福亭笑瓶 井森美幸 大島麻衣
【語り】 山寺宏一
【テーマ曲】 椎名林檎『ジユーダム』
今回の「ガッテン!」の内容は?
- 悪臭を放つのは「モラクセラ菌」
- 長時間部屋で乾かすとモラクセラ菌が増殖する
- 細菌は「酸素系漂白剤」で死滅させることが可能。これで部屋干し臭ともおさらば!
なんとかならない?「部屋干し臭」
梅雨を迎えて部屋干しした時の嫌な匂いを感じることも増えてきた。
あの「いや~な臭い」をなんとか出来ないだろうか…?
なぜあの臭いが生まれるのか?
今から5年前、花王が「Moraxella Species Are Primarily Responsible for Generating Malodor in Laundry」という論文を発表した。
これは、”生乾き臭の原因を突き止めた”という内容の論文で、花王研究員の久保田浩美さんがVTRにて説明。
臭いの原因になっていた主な成分は、「モラクセラ菌」だった。
モラクセラ菌は人の肌にいる常在菌で、家の中(椅子、テーブル、壁)など至る所に居る。
このモラクセラ菌は新品タオルにも居るが普段は臭わない。
臭気判定士の松林宏治さんに協力してもらい一般家庭の部屋干し臭を判定。
その結果、長時間部屋干しをしていると特に臭いはキツくなるという――。
あの部屋干し臭はモラクセラ菌が増殖して出来たものだった……
実はモラクセラ菌は増えて分裂すると悪臭を放つ。このにおいが部屋干し臭の正体だった。
日本防菌防黴学会会長の坂上吉一(元・近畿大学農学部教授)さんが測定した所――
- 洗濯前のタオル … 6,600万個(細菌数)
- 洗濯直後のタオル … 4150万個
- 部屋干し … 6,980万個
- 天日干し … 5,300万個
なんと、洗濯直後すでに4150万個もの細菌が付いたままだった…。
洗濯してもこれだけの細菌がついていることに驚くスタジオゲストたち――。
洗濯しても沢山の細菌が残る理由は?
洗濯をしても細菌がたくさん残るのは、長年使ったタオルなどに細菌が折り重なって染み付き、洗っても簡単には落ちない状態(バリア状態)になっているから……。
こうして洗い流せなかった細菌は衣類やタオルに残り、陰干しなどをして再び細菌が増殖して臭いやすい状態が作られてゆく。
長年染み付いた細菌をゼロにする方法があった!?
ドイツなどヨーロッパで販売されている洗濯機には、なんと95度まで洗濯水の温度を上げる機能があった。熱水で洗うと細菌は死んでしまう。
- 50度 … 薄い雑菌を確認
- 55度 … 薄い雑菌を確認
- 60度 … 細菌がほとんど死滅
- 65度 … 細菌がほとんど死滅
- 70度 … 細菌が死滅
洗濯水は60度を超えた所で菌に対して効力が発生する。
お風呂の残り湯はだいたい40度なので、雑菌に対してはほとんど効力はないという。
ヨーロッパでは昔、伝染病の流行が大問題となり洗濯物を「煮て洗濯」するのが伝統となっていた。
ただし日本の洗濯機には60度のお湯は入れられない!
ただし日本で販売されている洗濯機は、高温のお湯は使うことができない。(仕組みが出来ていない)
(※以下の高級洗濯機でも最高温度は低めになっています)
そこで日本国内では以下のような方法が紹介された。
【方法1】脱水した直後にアイロンを掛ける
日本で洗濯物の細菌を死滅させるには、脱水した直後に乾燥させずにアイロンを掛けるとよい。
- 使用する温度は中温から高温(160度から200度)がおすすめ
- ほぼ乾燥するまで(フェイスタオルなら5分間)全体にむらなくあてる
【方法2】コインランドリーの”業務用乾燥機”を使う
コインランドリーの業務用乾燥機はとても高温になる。
この温度で乾燥させると殆どの細菌は死滅するという。
(※家庭用の乾燥機でも高温に設定可能なものもある)
【方法3】酸素系漂白剤を使う
3つ目の方法は「酸素系漂白剤(さんそけいひょうはくざい)=過酸化ナトリウム」を使うこと。(こちらの方法が一番現実的)
洗う時には40度ほどのお湯を使い、過酸化ナトリウム(酸素系漂白剤)を入れると効果が高い。
お風呂の残り湯(40度程度のお湯)を使って洗濯機に洗剤と一緒に直接酸素系漂白剤を入れてもよい。
少量の場合は、バケツなどに40度程度のお湯を入れて15分から20分。
こうして洗濯をすれば、室内で干しても生乾き臭はしなくなるという――。
漂白剤の種類と役割
横浜国立大学の大矢勝(環境情報研究院)教授がスタジオに登場。
漂白剤の種類には、大きく「塩素系」と「酸素系」がある。
- 塩素系漂白剤 … 分解力が強く洗える繊維が限られる(色が落ちる・強い繊維はだめ)
- 酸素系漂白剤 … 雑菌などには十分な弱い分解力がある。色んな繊維が洗える
酸素系漂白剤(粉末)が効果が高い?
酸素系漂白剤には、液体タイプと粉末タイプの二種類がある。
「粉末」のほうが除菌効果は高い。
ただし、ウール・シルク・金属繊維は使用できない。いずれの場合も漂白剤に書かれた「使用上の注意」を確認の上使用すること。
温度が高いと除菌の効果も高い。(ただし50度を超えるお湯は使わない)
また、漂白を行う頻度は「月に1度」程度行えばよい――。
(※2017年6月14日放送)
ガッテン!反響ツイート
60℃のお湯で洗えるドイツの洗濯機が欲しい🐱#ガッテン
— れおちゃん (@leochan53119094) 2017年6月14日
ためしてガッテン!
— たぶりす (@tabbbrus225) 2017年6月14日
ベイスターズの選手のユニフォームは全くニオイません!! #baystars pic.twitter.com/rAD1CDRPjl
仕事着の靴下がなんか一斉に臭ってくるようになったので、全部バケツに叩き込んで、昨日「ためしてガッテン」でやってた酸素系漂白剤の過酸化ナトリウム(三百円くらい)をザラザラぶち撒いてグラグラの熱湯を注いで放置してるなう。あとで洗って干す。
— Grooki (@Grooki) 2017年6月15日
ガッテンで、粉末の酸素系漂白剤を40℃程度で15分つけおき洗いを月に1回程度使用することで、モラクセラ菌の殺菌に効果があるってやってるけど…ググってもあんまり情報出ないなー
— みょこ@固定ツイよろ! (@ukigumo413) 2017年6月16日
(´・ω・`)
アイロンや乾燥機も月1〜2ぐらいでいいそうだ。
寝るつもりがガッテンの部屋干しスペシャル最後まで見ちゃった…
— NUJ_24 (@jun1_4) 2017年6月16日
コインランドリーの乾燥機に月一で乾燥させればいいんだってさ
夜中に見たガッテンの再放送でヨーロッパでは洗濯機に水温調整機能がついてて90度まで設定できるものがある。そのおかげであちらの人は部屋干しのニオイを知らない、ってのを見た。日本の洗濯機もその辺なんとかできないの?って思う
— indigomode (@indigomode) 2017年6月17日
ガッテンで見た粉の酸素系漂白剤使って洗濯なう
— けいちゃん (@keichan1ban1) 2017年6月18日
どうなるかな。 pic.twitter.com/H8zg4l9Ag3
そちら地方、晴天続きだものねー こちら洗濯ものの乾きがいまいちで、ガッテンでやってた酸素系漂白剤で40度洗濯を試しているところよー
— popokichi (@Blister5) 2017年6月18日
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次回のガッテン!は「食物繊維」。ごぼうがコク出し調味料に早変わり!?
21日水曜日夜7時30分放送。