ガッテン!慢性炎症を抑え”健康長寿”を手に入れる!
2017年5月10日(水曜日)放送の「ガッテン!(旧ためしてガッテン)」は、健康長寿と慢性炎症について。
去年アメリカの研究者が健康長寿について最新の成果を明らかに…。
学者によれば「将来平均寿命は100歳を超え、死の直前まで健康で生きられる…」と予測しています。それは血液検査でチェックできる「CRP=慢性炎症の値」という数値が関係するとのこと…。今回その仕組みやCRP改善法についても紹介されました――。
ガッテン!番組データ
【放送日時】 2017-05-10(水曜日)よる7時30分(45分番組)
【放送局】 NHK総合
【司会】 立川志の輔 小野文惠(アナウンサー)
【スタジオゲスト】 山根千佳(=90歳まで生きたい) 笑福亭笑瓶(=100歳まで生きたい) LiLiCo(リリコ=105歳まで生きたい)
【テーマ曲】 ジユーダム(椎名林檎)
【ナレーター】 山寺宏一
今日は1日お仕事でばたばたしていました◎本日19:30〜NHK「ガッテン!」OA。そして21:00〜スポナビ「ぶちまけ!スポーツトークライブ」生放送です🌈観てね〜☺https://t.co/xmPBFjr33S pic.twitter.com/WAvFG1PMUv
— 山根千佳 (@yamane_chika) 2017年5月10日
ここが番組のポイント!
- 長期間「慢性炎症」が起きている状態だと大きな病気になりやすいので早めに気づいて徹底的に抑えたい!(=自分が払う医療費も安くなり体の負担も減る)
- 血液検査の「CRP」の項目がいつも高めだ…という人は慢性炎症の可能性あり(=風邪などで一時的に上がっている場合は問題なし)
- 肥満は大敵。肥満細胞を免疫細胞が攻撃し続けるのでいつも炎症を起こす状態に…!
- 納豆(大豆類・豆類)やエリンギ(きのこ類)には「ポリアミン」が含まれたくさん食べると慢性炎症を抑える効果あり!
ギネス世界記録保持者「阿南重継さん 92歳」
阿南重継さんは、92歳でジョギングをするとても元気なおじいちゃん。
”ある数値が低いおかげで”病気はほとんどしたことがないと言います。しかもギネス世界記録を2つも獲得!それは「161歳の最高齢ペアでフルマラソン完走」と「家族三世代でマラソンを完走した合計最高齢」の2つです。
最先端研究で判明「慢性炎症を抑えれば健康&長寿に!」
ガッテン取材班が訪れたのは最先端研究施設を持つ、米国でもとても巨大な病院「メイヨークリニック」――。
研究室で健康長寿を長年研究する、ヴァンデューセン博士が登場しました。博士の研究はサイエンス誌の「2016年 年間ブレイクスルー」を受賞しています。
博士は、マウスの研究で普通に歳を取らせたマウスと「慢性炎症」を抑えたマウスを比較、慢性炎症を抑えたマウスは健康で長生きすることを証明したといいます。
もし人間でも「慢性炎症」を止める事ができれば、腎臓や心臓機能の改善、がんのリスクも減るというのです――。
(※関連記事)
「慢性炎症」とは症状が無いの弱い炎症のこと…
「慢性炎症(まんせいえんしょう)」とは、私達が普段全く自覚せずに体のあちこちで起きている弱い炎症のことです。
過去の血液検査表を見てみよう!
スタジオには、大きな血液検査表が登場しました。
今回のスタジオゲスト、山根千佳さんはなんと今まで一度も健康診断を受けたことがないとか!他のゲストが「羨ましい!」とびっくりしていました。
「慢性炎症」が分かる項目は⇒CRP値
血液検査の結果表を見ると、「CRP(C-Reactive Protein)=体内で炎症が起きると肝臓から出るタンパク質の量」という数値があります。
これが「慢性炎症」を知らせてくれる数値です。CRPは、基準値が「0.30以下」そして低ければ低いほど良い数値だと立川志の輔さん。
CRPは20年前から炎症の指標として使われていました。例えば、救急で運ばれた患者さんは必ずCRP値を調べるようになっています。その時にCRPが高ければ身体のどこかで「重症の感染症」が起きている可能性が高くなるため病気をいち早く探り当てる際の重要な目安となっています――。
慢性炎症が危ない理由とは?
炎症とは普通、赤くなったり腫れたり痛くなったりといった自覚症状があるものです。
しかし慢性炎症は…赤くもならない、腫れも痛みもないのに起こり続ける炎症です。
本人は全く気づかず長期に渡って弱い炎症が続いてしまいます…。弱い炎症は長い時間をかけて、やがて動脈硬化やがんの原因になっているとのこと…。
CRPの基準値と危険なレベルとは?
スタジオに、CRPの危険レベルを描いた表が運び込まれました。
- 異常値 … 1.0~2.0以上
- 要注意 … 0.3~1.0
- 標準範囲 … 0~0.3
最近ではより低い数値も測ることが出来る「高感度CRP」が登場しています。この測定器により0.0~0.2未満までの細かい値も知ることが出来るようになったそうです。
高感度CRPによる検査なのか知るには?
自分血液検査表のCRPの数値が「高感度CRP」による検査なのかどうかを知るには、表のCRP値が少数第2位まで表示されているかどうかを見ればOKです。
少数第2位まで表示されていればその血液検査は、高感度CRP値が出ていることになる。(例えば、0.07など小数点以下2桁の表示であれば高感度です)
ガッテン!が調べた所、高感度CRPは人間ドックのほとんどで実施。健康診断を行う施設では約5割の血液検査(調べたのは東京都府中市のみ)が高感度CRPを行っていたといいます。
高感度CRP大調査!
番組が新東京病院に集まった男女60人(20代~70代)に血液検査を実施しました。全て高感度CRPの調査です。その結果以下のような事が解りました。
- 20代 … 0.00という人も居た。CRPは平均して低い
- 40代 … 0.07~0.24など若い人と比べると平均的に高い
- 50代 … 0.01~1.02など40代よりさらに高い人がチラホラ
CRPが高めだった人の特徴は「肥満」!?
番組で60名の高感度CRP数値の分布図を作りました。
すると、50代は全体的にCRP値が高めであることが一目瞭然!
さらに「肥満」の人はその多くがCRP(慢性炎症)の数値も高いことも判明しました…。
肥満と慢性炎症の関係とは?
大阪大学生命機能研究科の石井優教授が登場。
教授によれば肥満になると脂肪細胞が大きくなり、不要な肥満脂肪をやっつけようと免疫細胞が集まってきてとても弱い炎症が長期間に渡って起るといいます…。
また、九州大学 東京歯科医科大学教授の小川佳宏先生によれば、今回の実験でやはり肥満の人は慢性炎症状態になりやすいことが証明されたと言います。
そして、皮下脂肪(二の腕のぷるぷるなどつまめる脂肪)には慢性炎症が起きにくいが、内臓脂肪には慢性炎症が現れて危ないとのこと。
実験結果のうち最も数値が高かった女性は歯周病を持っていました。歯周病菌が血管に入ることで炎症を引き起こすのだそうです。
お口の中の状態が慢性炎症を引き起こすとは意外です!
慢性炎症を減らす2つの方法とは?
今回CRPを検査した人のうち3人の肥満の方に、ダイエットをしてもらいました。
その内容はーー。
- 【その1】30分のウオーキング(有酸素運動)とスポーツジムでの運動(無酸素運動)を行う
- 【その2】野菜を多めに摂り、3食しっかり食べ、間食を避ける
この取り組みにより3名とも3週間でダイエットに成功。体脂肪率を減らす事ができたそうです。3週間後にCRPを測定すると、ほとんどが0.03~0.05程度に下がりました。
(※一人だけ、検査当日風邪をひきCRPが上昇)
ダイエットで体脂肪率を減らすことは慢性炎症も減らすことにつながることが確認されたのです。
食事で慢性炎症を抑える方法もある!?
さらに近年、食事でより効果的に慢性炎症を抑える方法も解ってきました――。
自治医科大学の早田邦康教授は、マウスを使って慢性炎症を抑える食材を発見。
- 豆類 … 納豆、大豆の水煮など
- きのこ類 … しめじ、エリンギ
豆やきのこ類には「ポリアミン」という物質がたくさん含まれています。こうした食材をたくさん食べると炎症を抑えるように働くそうです。
(※ただし人間にポリアミンの効果があるかどうかは現在研究中とのこと)
日本人はなぜ長寿世界一になったか ―あなたの若返りをかなえる「ポリアミン発酵食」の秘密
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慢性炎症の原因は?
慢性炎症の原因となるものは以下の通りですーー。
- 肥満
- 過度の飲酒
- ストレス
- 喫煙
- 高血糖
- 加齢
など。年齢が高い人ほど炎症が強くなり、大きな病気になる可能性が高くなることが解っています。最初に登場した阿南重継さんのCRPは、なんと0.02でした。
もちろん基準値以下であれば問題ありませんが、基準値内でも少し高めの人は、自分の生活習慣を見直す良いきっかけになると小川先生が語りました。
(※2017/05/10放送)
ガッテン!今回の反響ツイート
ガッテンに山瀬まみがおらんとなんかさびしい
— Masato(またとタン✧) (@Matatotan) 2017年5月10日
もしかしたら、ワシ、健康かもしれん!#ガッテン! pic.twitter.com/hpwluVicid
— くれやじ (@kureyaji) 2017年5月10日
MEMO:CRPは炎症具合の指標。0.3を超えると要注意とφ(..) #ガッテン
— n_Kotatu (@n_kotatu) 2017年5月10日
2Tとは、この数値(検出限界)以下だそうです。
— うつらうつら (@uturauturaday) 2017年5月10日
2年前だけどw #ガッテン pic.twitter.com/tQ0gdXiIiT
今ガッテンで
— 蒔野 靖弘 『ばくおん!!』スピンオフのシリーズ連載ちう (@unilabo) 2017年5月10日
慢性炎症の話をしていて
血液検査で解る 「CRP」という単位で出てくる数字の話をしている。
なんか聞き覚えがあるなと思ったら
2015年夏調子悪いのがずーっと続いてて病院行ったら
先生に紹介状書かれてCR検査に行ったときのヤツだった…
MEMO:脂肪細胞が、大きくなりすぎると、免疫細胞が攻撃してくる、、、φ(..)? #ガッテン
— n_Kotatu (@n_kotatu) 2017年5月10日
ポリアミンーーー慢症炎症を抑える#ガッテン
— gokrak (@tadasher) 2017年5月10日
CRPの数値、思わずチェックしちゃった。よかった、正常値。他のもチェック。high&low…。うーん。総コレステロール値がやばし。そろそろ基準値を越えそうだ笑。何はともあれ、明日病院。行きたくないな。 #ガッテン
— マメ子 (@mame__kko) 2017年5月10日
今日はガッテンで慢性炎症をやってて血液検査のCRPが出てきた。
— おのみっちゃん (@masa5224man) 2017年5月10日
0.3以下で正常なんだけど、2014年に入院したときは21だったし、再入院の時は25だった。お腹メチャ痛かったし...
ちなみに去年測ったら0.03だったのでとりあえず大丈夫かな。
CRPなんて項目ないよ? #献血 #ガッテン pic.twitter.com/hFHZ5RnCgq
— たでちん (@tadetinn) 2017年5月10日
ガッテンをビデオ消化。なになに CRP?俺はいくつだったのかな~……あったあった。今回「-」(がく)。 pic.twitter.com/WamDgUbqlZ
— ぜび (@xevixevi) 2017年5月10日
次回のガッテン!は「アルツハイマー病の予防法」
次回のガッテンはアルツハイマー病の予防について。夢の認知症予防SP。17日(水)よる7時30分。