林修の今でしょ講座「風邪検定」まとめ
2015年12月8日(火曜日)に放送された「林修の今でしょ講座」は、風邪検定20問。風邪をよく知って適切な対処法や予防法を紹介。「ウイルス感染」「熱のメカニズム」「汗をかく」「うがい・手洗いの正しい方法」など――。
林修の今でしょ講座出演者一覧
【生徒】 林修
名医が作った問題「風邪検定」
芝大門 いまづクリニック院長、今津嘉宏先生が解説。
問題6「鼻が詰まる原因は?」
鼻の粘膜がむくんでいるから。
問題7「かぜのウイルスは耳や目からも感染する」
かぜのウイルスは口や鼻からだけでなく耳や目からも感染する。
問題8「体が熱を出すメカニズムとは?」
風邪をひいた時などに体が熱を出すメカニズムはどのようになっているのか?
体は皮膚の下を流れる血管をキュッと補足して血液の流れを少なくする働きを持っている。また、「汗腺(かんせん)」を小さくすることによって汗を出にくくして体から出て行く熱を逃がさないようにしている。
さらに、筋肉を震わせて体温を上げて免疫力を活発にし、ウィルスを撃退する。
やがてウィルスが死ぬと汗が出てきて体を冷やそうとするので、「汗が出てきたら風邪が治りかけてきた証拠」になる。
問題9「風邪をひくと体がだるくなる理由は?」
体の免疫(白血球の働きによるもの)をウイルスとの戦いに集中させるため、体がだるくなる。(倦怠感や疲労感が出る)
「だるさ」は体が安静を求めているサイン。そんなときは無理をしないで休むことが先決。
問題10「睡眠時間1日6時間未満で風邪のリスク」
睡眠時間が1日6時間未満で風邪のリスクが格段に上がる。海外の研究で調査したところ睡眠時間が6時間未満の人は7時間以上の人に比べて約4倍かぜをひいたという。
レム睡眠(夢を見ていて脳は動いている)よりもノンレム睡眠(脳が完全に休んでいる状態)が特に重要で、ノンレム睡眠の時には「成長ホルモン」が分泌されて免疫力がパワーアップする。
ただし、睡眠時間が長すぎてもダメ。7時間から8時間がもっともよい。
問題11「冬、風邪予防のため換気する効果は?」
冬の時期、風邪予防のために窓をこまめに開けて換気するのは効果がある?
実は冬場に関してはあまりお勧めできない。それは部屋の湿度が下がって乾燥するため。特に湿度が40%以下になるとウイルスが部屋の空気中を漂う。
また、部屋の床に落ちていたウイルスが換気によって舞い上がり部屋中を漂ってしまう。風邪予防には換気を減らしたほうが良い。(加湿器を使って湿度を保てれば換気してもよい)
問題12「加湿器の置き場所は?」
風邪予防に効果がある加湿器の置き場所は?
加湿器は床の上よりも、棚の上が良い。
加湿器の位置が口よりも低いと床ばかりが湿って、口の周りは乾いている。
湿気が顔の高さに来る場所に置けば、口の高さ付近が潤う。
また、加湿器のフィルターはこまめに掃除してカビを予防。
さらに、加湿器に使う水は水道水が一番適している。それは塩素が入っていて殺菌効果もあるため。体に良い水など(推奨されない水)を入れるのはバイキンが繁殖するのでダメ。
床に落ちたウィルスは、除菌スプレーを使えばよいが、床にスプレーを直接吹き付けると、スプレーの勢いで床に落ちたウイルスが舞い上がるので、一度雑巾に除菌スプレー吹きかけてから雑巾で床を拭うように掃除するとよい。
問題13「正しいうがいとは?」
正しいうがいの方法を先生が解説。
- ポイント1 … 最初に口を10秒程度ゆすぐ(口の中にいるかもしれないウイルスを洗い流す)
- ポイント2 … 上を向きガラガラうがいをする(振動で喉のシワの間の菌も掃除する)
- ポイント3 … ガラガラうがいをしながら、のどのしわを伸ばすように頭を左右に傾ける
問題14「風邪のウイルスが手の上で生きている期間は?」
じつは、かぜのウイルスは手の上で1週間も生きられる。手洗いは大切。
問題15「名医は手洗いをするとき3つの場所を入念に洗う」
爪の間は、手のひらにこすりつけて洗うと効率的。
手の甲を洗うときは、鷲のように手をまるめ手の甲のシワを伸ばして洗う。
また、手のひらを洗うときは手のひらを広げ、手のひらのシワを伸ばしてから洗う。
さらに、指の間は反対側の手を使ってねじり洗いをする。
問題16「風邪の予防に良い食べ物は?」
風邪の予防になる朝に食べたほうがいい食べ物は?
朝食は固いものを食べるほうが良い。それは、よく噛むことで唾液が出るから。
唾液は殺菌効果やのどにうるおいを保てる。
例えば、普通のパンをフランスパンにしたり、根菜類やつけものなどが良い。
問題17「熱を早く下げたい時は?」
緊急時、ふらふらで体の熱を早く下げたい時は、体のどこを冷やすのが効果的?
- 首の周り
- 脇の下
- 鼠径部(太ももの付け根)
- へその上
が効果的。この4箇所にはいずれも太い血管が走っている場所。また「へその上」は一番血管が太い場所になるのでより効果が高い。
熱がある時、おでこを冷やすのは、頭蓋骨を冷やし脳の温度を下げるためだった。したがって脳の温度を冷やすためには氷嚢の大きなものや氷枕の大きなもので冷やさないと意味が無い。(体の熱はおでこでは下がらない)
- 脳の温度を下げるには … おでこ
問題18「かぜが治りかけの時大量に汗をかくのは?」
かぜが治りかけの時に厚着をして大量に汗をかいて寝るのはよくない。
風邪が治りかけた時は、大量に汗をかいて脱水状態。さらに厚着をして大量に汗をかいてしまうのはNG。熱中症のような状態になる。
治りかけの時は水分補給をする。スポーツドリンクは体内に吸収しやすく栄養素も含まれていておすすめ。
問題19「風邪のひきはじめに控えたほうがいい食べ物は?」
正解は、みかん。
みかんには、カリウムが含まれていて体温を下げてしまう。
そのため風邪のひきはじめには食べないほうがよい。
逆に、風邪の治りかけにみかんはとても良い。カリウムに利尿作用があり体の余分な水分を出してくれるのでとても良いと先生。
りんごにもカリウムが含まれているので風邪のひきはじめ食べ過ぎには注意。
問題20「消化に良い食べ物は?」
うどんは消化がよくよく風邪の時に食べられているが、温泉卵をトッピングすれば消化に良い。
生卵は消化に時間が掛かる。
ちょっと加熱して温泉卵の状態にすると良い。
意外に風邪でない場合もある?
風邪だと思っていると、意外に違う病気が潜んでいることもあるので、咳が続くなどの症状の時は自己判断するのではなく必ず医療機関に相談するのが大切。
猫の魅力を学術的に分析
(ここからゲスト:ハリセンボン )
武蔵野大学講師の、齋藤慈子先生(さいとうあつこ先生・東大卒)が解説。猫の生態。
- 猫が機嫌がいい時の表情とは? … 猫の黒目がくりくり丸い時は興奮状態。少し無愛想な表情の時が一番機嫌が良い
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