今日のためしてガッテンを3行でまとめると…
「謎の肺炎が急増中!死なない新常識!」
- 肺炎は、(1)肺炎球菌に感染するタイプ&(2)誤嚥(誤えん)&(3)胃液(胃酸)によるものがある。
- 胃液が夜中に逆流して肺に到達。これを防ぐにはベッドを15度程度傾斜して寝る。口開けグセ、寝る前に食事をとらないなど。
- 誤えんを防ぐには、脳の運動感覚野を高める。歯茎をマッサージして刺激。舌骨上筋群を「オデコ体操」で鍛える。
- 今日のためしてガッテンを3行でまとめると…
- ためしてガッテン出演者一覧
- 感染でも誤嚥でもない 胃液による肺炎
- 肺に入り込んでハイリスク!自覚症状なし
- 誤嚥タイプの肺炎を防ぐには?
- 感染タイプの肺炎を防ぐには?
- 次回の『ためしてガッテン』は…線維筋痛症
- 前回の『ためしてガッテン』は…
ためしてガッテン出演者一覧
ためしてガッテン出演者。
メイン司会、立川志の輔、小野文恵アナウンサー。
レギュラー回答席、山瀬まみ。
ゲスト回答席、中村玉緒、梅沢富美男。
感染でも誤嚥でもない 胃液による肺炎
肺炎といえば、風邪やインフルエンザをこじらせて感染したり、誤嚥(誤えん)により、むせて菌が肺の方へ行き感染するものが多い。
誤嚥は、喉のフタの機能低下により起こってしまう。今回は新しく第3の肺炎の原因を発見した。それが「胃液」。
中村玉緒は肺炎経験あり
俳優の、中村玉緒は肺炎にかかったことが一度あるという。咳をした時に血が出たのが始まりで、病院でレントゲンを撮ると肺が真っ白だった。
第3の肺炎原因が判明「胃液逆流」
萩森さん62歳の場合
今回の放送では肺炎の第3の原因が判明した。兵庫県にお住まいの、萩森晃さん(62歳)は、6年前(2008年56歳の時)謎の肺炎に襲われた。
初めはちょっとした体の怠さ。それが突然一気に悪化、体から汗が出て、39度を超える発熱も。翌日病院に行くと「肺炎」と診断され入院することに。その後、6年で3回の肺炎を繰り返した。
最初は「誤嚥」と診断されたが、萩森さんは今まで一度も食事でむせたりすることはない。その後、胃酸の逆流による肺炎と解った。
前田さん77歳の場合
更に、熊本県の前田暢子さん(77歳)も、重い肺炎にかかった一人。4年前(73歳)のある晩、のどに強い痛みを感じて目が冷め、咳が止まらなくなり、高熱も出た。病院ではやはり「誤嚥」が疑われたが、前田さんは食べるときに一切むせたことも無かった。更に今回レントゲンの動画で撮影したがやはり誤嚥はなかった。
前田さんは、原因が胃液によるものだと判るまでに、10回も肺炎による入退院を繰り返していた。
肺に入り込んでハイリスク!自覚症状なし
鹿児島大学病院矯正歯科教授の、宮脇正一さん(同大学・兼松恭子さん、大牟禮治人さん)は、なぞの第3の肺炎をよく知る人物。今回、ガッテンADの、高野久里子さん(24歳)が体を張って実験に臨んだ。肺炎経験はこれまでに無い。
高野ADは実験直前胃酸をよく出すため大量の夕食を食べた。その直後、鼻から肺に細いセンサーが付いた管を通し、その状態で睡眠をとってもらった。胃液が上がってくるとセンサーが反応しグラフが反応する仕組み。
噴門がゆるんで胃液が出る
(実験協力VTR:RESM新横浜睡眠クリニック白濱龍太郎院長)
高野ADが寝ている間に喉まで胃液が上がってくる事を確認した。普段は胃の上部の「噴門」が閉まっていて、胃液が食道に上がってこないようになっているが、寝ている間に噴門がゆるんでチョロっと胃液が出てくる。
しかし出た胃液は戻ってくる。戻ってくる理由は、唾を飲み込んで押し戻しているため。夜中に無意識的に唾を飲み込んでいることが大切。
夜中唾を飲み込めない人が居る
(浜松市リハビリテーション病院院長 藤島一郎さん)
出た胃液は、唾をゴクンと飲むことにより、押し戻されるが、夜中寝ている間に唾を飲み込まないか極端に少ない人が居る。
そういう人は、胃液がやがて気管に入り込み細菌が侵入する。喉のフタは上からくる食べ物に反応するが、下からくる胃液には働かない。
胃液は肺に入ると強い酸で周りを傷つけそこに未消化の雑菌で炎症が起きる。やがて重症化し肺炎になる。
浜松市リハビリテーション病院院長の、藤島一郎さんがスタジオに登場した。
胃液逆流タイプの肺炎になりやすい人
- つばが少ない(ドライマウスなど口を開けて寝る人・唾液腺異常)
- 寝る前の暴飲暴食(胃液の逆流が起こりやすい)
- 加齢
- 胃や食道の手術をした方
- 朝起きると喉がチリチリと焼けるように感じる人(夜中に胃酸が上がっている)
萩森さん、前田さんも夜遅く夜食を食べ過ぎたりしたことがよくあったという。ただしある程度若い年齢の場合は、唾が少なかったり、暴飲暴食で胃液が上がってきてもめったに肺炎になることは無いが、加齢により虚弱や寝たきりがあると、肺炎になる可能性が高まる。
胃液逆流 どうしたらよい?
胃液の逆流を防ぐには、ベッドの背を15度ほど起こし、上体を多少起こした状態で睡眠をとるのが効果的。
また、肺炎を繰り返す寝たきりの患者が逆流しにくい食事を摂ることで肺炎が減少することがわかっている。
(※ブログ主注釈※ 下記のようなクッションを活用するのもおすすめかも知れません)
誤嚥タイプの肺炎を防ぐには?
(石巻赤十字病院呼吸器内科、矢内勝さん)
脳と誤嚥の関係
石巻赤十字病院の矢内勝医師によると、肺炎を起こした後の脳MRI画像を見ると「脳の血管障害を起こした跡」があるという。
2014年6月25日(水)放送まとめα『ためしてガッテン』やる気スイッチ=線条体・高血圧と穿通枝・隠れ脳梗塞・早期発見・即効やる気アップ技【番組あらすじ】 - yonta64のテレビ番組ブログ
これは小さな脳梗塞(隠れ脳梗塞)。こうした脳の中心部に小さな脳梗塞が起きている人の7割に「誤嚥」が発生している。
実は、喉には脳の運動感覚野とつながるセンサーがあり、食べ物が来ると反応して「喉のフタ」を閉じている。ここが小さな脳梗塞により運動感覚野に機能低下を起こすと誤嚥につながる。
つば飲み込み機能チェック
スタジオで、飲み込み機能チェックが行われた。つばを3回飲み込む時間を計測。山瀬まみが4秒、梅沢富美男が5秒、中村玉緒が10秒だった。
唾を3回飲み込むのに30秒以上掛かる人は、要注意。回数は年齢とともに減少する。
つば飲み込み機能アップ方法
浜松市リハビリテーション病院では、「アイスマッサージ」という方法で、つば飲み込み機能を訓練している。凍らした大きな医療用綿棒の先を、患者の舌にポンポンと付ける。すると唾が出てきて飲み込みたくなる。これを繰り返すことによりつば飲み込み機能をアップさせている。
摂食嚥下障害Q&A > 摂食嚥下障害の訓練法|エルメッド エーザイ株式会社ホームページ
家庭で出来るリハビリテーションⅡ(口腔ケア,アイスマッサージ) - 先端医療講座 - 藤元メディカルシステム
京都府立医科大学医学研究科、山脇正永教授が「アイスマッサージ」をした時に脳の運動感覚野がどうなっているかをチェック。綿棒の刺激で活性化することがわかった。一般の家庭でも食事の前に行うと効果的だという。
歯茎マッサージによる効果
つば飲み込み機能アップには、歯磨きをするときに、歯だけでなく歯茎もマッサージすると脳が活性化することがわかっている。以前2007年2月21日放送の「死者急増!肺炎の真実」で実験していた。
特に歯と歯茎の境目をマッサージすると誤嚥による肺炎を防ぐ有効な手段。
舌骨上筋群(ぜっこんじょうきんぐん)
舌骨上筋群とは、つばや食べ物を飲み込む時に使う筋肉のこと。
おでこ体操で鍛える
「おでこ体操」は、片方の手をおでこにあてて、頭でその手を強く押すことで筋肉(舌骨上筋群)を鍛えることが可能。おへそを見るように少し舌を向きながら力を入れることがコツ。空いている手で喉を触ると喉に力がはいるのがよく分かる。
- 1秒1回、頭を押す動作を5回繰り返す(なるべく強く)
- 頭をずっと押し続けるのを5秒を3回
この運動を食事前にしてから食べると良い。この運動で、舌骨上筋群を目覚めさせておいてから食事をするとむせないという。
感染タイプの肺炎を防ぐには?
感染タイプで感染する菌は「肺炎球菌」。肺炎球菌には「肺炎球菌ワクチン」ある。65歳以上は5年おきまたは、101歳以上の方が対象となるので受けるようにする。
65歳以上の公費助成がこの10月からスタートした。大変有効なので市町村の役所・保健所に問い合わせするとよい。
次回の『ためしてガッテン』は…線維筋痛症
次回のためしてガッテンは、12月3日(水曜日)よる8時放送。「マッサージでも治らない!長引く痛みに洗濯バサミ!?治療最前線に迫る。
前回の『ためしてガッテン』は…
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