未来世紀ジパング「池上彰xラスベガス」
2017年3月20日(月曜日)放送の未来世紀ジパングは、池上彰が徹底解説、ラスベガスのカジノ。日本でもカジノ解禁となる日が近づいている。
すでにラスベガスでスロットマシンを作っているコナミなどの日本企業もあるが、まだまだ理解されない部分は多い。将来日本の税収を増やし国民に悪影響を与えない為にはどのようにすればよいのか、アメリカ・ラスベガスのカジノなどを取材し成功のヒントを探す。
未来世紀ジパング番組データ
(※敬称略)
【番組名】 未来世紀ジパング
【放送日時】 2017年3月20日(月曜日)夜10時(60分)
【放送局】 テレビ東京
【副題】 池上彰が徹底解説!”カジノの街”ラスベガス
【沸騰ナビゲーター】 池上彰(ジャーナリスト)
【司会】 SHELLY(シェリー)
【スタジオゲスト】 鈴木ちなみ 宮崎美子 パックン
【アシスタント】 西野志海(テレビ東京アナウンサー)
【ナレーター】 蟹江一平
法律で日本のカジノが解禁される?
日本では去年(2016年)の12月にいわゆる”カジノ法案”が成立した。
日本もカジノ解禁に向けて現実的に動き出したことになる…。
今までの長い年月、賭博罪に当たるカジノは禁止されてきたが、安倍総理がトップを務める組織が3月24日に本格始動、解禁に向け急ピッチで「カジノ実施法案」作成が進行中だ。
「カジノ解禁」主な目的は海外からの観光客を誘致し、国の税収を増やすこと。
世界ではカジノを合法化している国が140カ国もあり、ラスベガスなどもその一つ。
しかし現状では日本のカジノ解禁について反対が多く、まだまだ理解されていない模様だ。
テレビ東京・日経新聞が2016年12月に調査した所、賛成が26%、反対が63%と現在反対の人がかなり多かったと数字で示された。。
今回は、世界の現状から「カジノ」を取り上げ、解禁に向けての判断材料となれば…と池上彰。
カジノの街「ラスベガス」へ
カジノと言えば、日本から飛行機で14時間の距離にあるアメリカ・ラスベガス。
ネオン輝く眠らない街ラスベガス。エリア内には300以上のカジノがひしめき合い、奇抜な建物が訪問者を魅了する。
毎年観光客は膨れ上がり、去年の訪問者数はなんと4290万人。過去最高を記録した。
難しいカジノのテレビ取材を一社だけがOKしてくれた。
「MGMリゾーツ アリアホテル」だ。
ラスベガス最大のカジノ運営企業。ホテルではロビーにも2000台のスロットマシンが設置されている。
カジノのバックヤードに撮影スタッフが潜入。
大規模なモニター監視ルームを見せてくれた。モニターでは1300台の監視カメラから送られてきた映像を見ながら不正が行われていないかチェック。
さらにやってくる全員の客の顔を自動撮影。過去のイカサマ師データと照らし合わせていた。
こうした強力なシステムでMGMではイカサマ行為が激減したと言う。
脱マフィアへの道のり
街のマフィア博物館「モブミュージアム」にはアルカポネの拳銃が飾られていた。
実はマフィアとラスベガスはとても関係が深く、大物マフィアの「ベンジャミン・シーゲル(バグジー = 虫けら)」がラスベガスの創始者だった。
その歴史は1946年に砂漠のど真ん中に「フラミンゴホテル」というカジノを建設したところから始まっていた。
しかし、バグジーは1947年に暗殺される。当時の全米のカジノはマフィアが取り仕切っていた。
時は流れ、今日のような近代的なカジノに成長させたのが、ラスベガスのカジノ王こと、スティーブ・ウイン氏。
今回インタビューする事ができた。
日本のメディアに出演するのは十数年ぶり。
アメリカが1960年代に大企業が参入できるよう法律を変えてからは、ネバダ州・カジノ委員会の強力な監視によってマフィアは次第に姿を見せなくなり、現在ではすっかりマフィアの影響力は消えてしまったとスティーブウイン氏。
マフィアが撤退するきっかけとなった、詳細な出来事を描いた映画がある。
コナミがラスベガスのカジノ業界に参入していた!?
日本のゲームメーカの「コナミ(KONAMI)」はラスベガスのカジノ業界にすでに参入している。
コナミゲーミングの、上月和也さんが解説。
現地では、スロットマシンなどを製造する「コナミゲーミング」という会社がある。
ラスベガスだけでなく、マカオやメキシコ向けなど世界中のスロットマシンを製造販売している。
従業員も監視対象となり、犯罪歴などが審査対象となっていた。
コナミゲーミングの現地法人の、坂本哲会長。
アメリカの当局へは坂本会長自身の家族の貯金通帳や遺言、子どもの学校成績までも提出しなくてはならず普通の会社では考えられないくらい厳しいと話す。
ラスベガスは今も進化の真っ最中!
ベラッジオホテルでは1998年に大掛かりな舞台「シルク・ドゥ・ソレイユ」が始まった。
これをきっかけにカジノ目的以外の世界中の観光客が沢山訪れるようになった。
それ以来、ピラミッドや自由の女神、エッフェル塔など目をみはるような奇抜なデザインのホテルが立ち並び、内部には奥様向けの高級ブランドモール、ゴルフコース、若者にはナイトクラブなどが完成した。
今やラスベガスはカジノ目的以外のファミリー層も十分に楽しめる。
MGMリゾーツの、ビルホーンバックル社長はさらに観光客だけでなくビジネスマンを呼び込むため大きな国際展示場を建設し、国際見本市なども呼び込もうとしていた。
こうしたアイデアで年々観光客を増やし、今年とうとう最高記録の4290万人を記録した。
ラスベガス観光の年間売上は、5兆円以上。雇用は25万人も生み出している。
ラスベガス以外で成功したカジノは?
ラスベガス以外で成功したカジノはシンガポール。
IR(統合型リゾート)という言葉を生み出したのはシンガポールだった。
なんと1999年にお台場カジノ構想を提唱したが当時実現できなかった石原元都知事。
この構想をシンガポールがヒントにしたのが、今のシンガポールカジノの原型となったと池上彰。
国内で動き始めた日本のカジノ
国内でもカジノ解禁に向けて動き始めた。
九州長崎「ハウステンボス」では、澤田秀雄社長が海外のカジノディーラー経験者を迎え、お金を掛けない練習用の模擬カジノを作っていた。
ハウステンボスにやって来た観光客には練習用としてちょうどよいと好評だという。
日本でカジノが解禁されたときには「水中カジノ」など奇抜なアイデアを構想中。わざわざ日本に来てカジノをしてもらえるように考えたいという。
また、ディーラーを育てるための学校も出来ていた。
日本カジノ学院の贄田祟矢代表は、ディーラーとしての所作はもちろん英語、中国語、などの言葉、おもてなし接客などを学ぶ学校を全国で展開したいと話す。
さらに、マカオのカジノ王「ローレンス・ホー」会長(メルコ・クラウン・エンターテインメント)は日本のIR(統合型リゾート)として大阪にプライスレスの投資をし、とても奇抜なデザインの巨大建築物を建てたいと意気込む。
ラスベガスのカジノ王ことスティーブウイン氏も日本進出に意欲的だった。
日本の企業では「セガサミーホールディングス」が4月に韓国にIR(統合型Resort)を開業する予定で、韓国での経験を蓄積し日本への参入の足がかりにすると見られている。
国内でカジノ誘致が表明されている地域はどこ?
日本のカジノが解禁されたら誘致したいと考えている自治体は…
- 釧路市
- 苫小牧市
- 留寿都村
- 東京都(調査中)
- 横浜市(調査中)
- 大阪府
- 和歌山県
- 宮崎県(調査中)
- 佐世保市
深刻なカジノ依存症の問題とは?
韓国では、2000年にカジノ「カンウォンランド」というエリアを作った。
しかし治安の悪化やギャンブル依存症のためホームレスが増えたという…。
街は荒廃してしまう。日本でも競馬やパチンコなどの依存症は深刻で、カジノ法案に反対する理由の多くがこうしたデメリットを心配してのことだ。
アメリカやヨーロッパで根付いたカジノ文化を参考にどうしたらうまくいくのか考える時代が日本にもすぐそこにやって来ている…。
未来世紀ジパング反響ツイート
https://twitter.com/motoo358/status/843651615072575488
未来世紀ジパングを見ていたらコナミ登場。カジノ用のスロットなんて作っていたんだ
— あお (@lazward0192) 2017年3月20日
テレ東の『未来世紀ジパング』がラスベガス特集でコナミwww pic.twitter.com/OBcxEifSO1
— Natsumi Takagi 高木 夏美 (@natsu_mix) 2017年3月20日
未来世紀ジパングにハウステンボス出てる
— 森々子 (@7213_m) 2017年3月20日
池上彰の未来世紀ジパングは、スティーブ・ウィンを単独で英雄扱いするのかよ。ウィンリゾーツを共に作ったのは日本人であるユニバーサルエンターテインメントの岡田会長だぞ。
— ポボンた (@tarou_mousou) 2017年3月20日
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