2015年7月13日(月曜日)放送の主治医が見つかる診療所は、これから急激に増える熱中症と食中毒を完全に予防するにはどうすれば効果的かを特集ーー
主治医が見つかる診療所出演者
【司会】 草野仁(所長) 東野幸治(副所長)
【アシスタント】 森本智子(テレビ東京アナウンサー)
【ゲスト】 柴田理恵(56歳) 杉浦太陽(34歳・熱中症と食中毒どちらも経験あり救急搬送され点滴も打っている) 早見優(48歳)
【番組主治医】 秋津壽男(内科) 上山博康(脳神経外科) 丁宗鐵(漢方) 中山久德(内科) 南雲吉則(乳腺外科・形成外科) 姫野友美(心療内科) 大川清孝(消化器内科・十三市民病院院長) 三宅康史(救命救急・集中治療・環境省熱中症マニュアルにも関わる)
熱中症体験者の証言
「熱中症」とは、高温の環境に居たために体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体内の調節機能が狂って起きる病。
熱中症が室内で起こる!エアコンがかかった室内で熱中症に発症した人がいる。その人の発症の順番を見てみると……
- 真夏日が連日
- 異常な全身のだるさと熱っぽさ ⇒ 風邪をひいたと思った
- 翌朝は平熱になったので疲れによる体調不良と思った
- 再び会社でデスクワークをしていると全身のだるさと微熱が…
- 翌日病院へ行くと「熱中症」と診断された
2010年には、1731人、2011年に948人、2012年に727人が熱中症で死亡している。熱中症は一歩間違えれば死に至る恐ろしい病。
東京都品川区の秋津医院では、例えエアコンの効いた部屋に居ても水分・塩分補給をせずに仕事をしていると熱中症になってしまう。
熱中症は暑い日から4日後が危険
2010年の記録を見てみると7月17日に梅雨が明け一気に気温が上がった。その4日後熱中症で救急搬送された人数があがった。
この事から、気温が特に暑くなった日から体力が消耗し出す4日後付近でも気をつけておく必要がある。
救急救命士がなぜ熱中症に!
Kさんが訓練生だった21歳の時に熱中症になった。Kさんに起きた症状は……。
- 耐火服を着ていた(熱や湿気がこもる)
- 指先のしびれ・唇のしびれ
- しびれから30分でめまいで倒れる
- 筋肉の硬直(腕が勝手に縮こまる)
筋肉の硬直は、大量の水分喪失で筋肉のコントロールを失い硬直が起こる。Kさんは普段の訓練でもしびれまでは体験していたので、その体からのサインを無視して訓練を続けていた。
前日の過ごし方にも原因がある。たとえばアルコールは体温を上げてしまうことや利尿作用で体の水分を奪ってしまう。またストレスや疲れなどで日頃体力が弱っていると熱中症も発症しやすくなる。
熱中症が疑われる症状
熱中症になると体に起こる症状…
- だるさ
- めまい
- しびれ
- 頭痛
- 吐き気
- 高体温
- 大量の発汗
- 汗が出ない
- 筋肉の硬直(こむら返り)
熱中症で救急車を呼ぶべきか?チェック
- 意識がありますか?声をかけて意識がない場合は即救急車
- 意識があり、自力で水を飲むことが出来る場合は涼しい場所に避難し服をゆるめ、体を冷やす(脇の下・そけい部・首筋を冷たいペットボトルにタオルを巻いてあてる・靴下は脱がす)
- 自分で水が飲めない場合は病院へ
- 症状が良くならなければ、医療機関へ
- 症状が良くなってきたら、十分に休息をとって回復してから帰宅する
熱中症の対策・予防法
コーヒーなどカフェインのあるものは利尿作用があるので避ける。塩分を含む味噌汁なども良い。
室温は28度以下。デジタル温度計をいつでも確認できる場所において室内の温度を調節する。
食中毒は下痢になって三日後に注意!
ただの腹痛だと思っていたが一生透析が必要になりそうだった、窓ハルカさん(漫画家・28歳)が体験談を語った。
23歳(2010年)の時に、下痢を発症。
いつもの下痢とは違いいくら便を出しても痛みが引かない。
3時間〜4時間して、下痢止めを服用したがすぐに再発。
その日の夜には、トイレから出られない嘔吐と下痢が同時に襲った。
二日目症状が改善せず病院へいくが「風邪」と誤診。
自宅で安静にしていたが症状がますます悪化。腸の全体が痛み切られているような激痛。
二日目の深夜、便器の中が血で真っ赤になっていた。鮮やかな赤い色。
車で病院へ、便や出血でウィルスなどが体外へ流れてしまい、1週間原因は分からず。
詳細検査をしてやっと原因が「O157」と判明した。
その後、腹痛を繰り返す間腎臓がダメージを受けていたため3週間の人工透析、2ヶ月の入院を余儀なくされた。
もしかしたら一生透析が必要になっていたかもしれないと本人が語った。しかし、当時は東京に旅行に行っていた以外思い当たる食べ物が無いという。
潜伏期の長い「O157」
O157は、体内に取り込んでからの潜伏期が長い。だいたい3日から5日、場合によっては1週間も潜伏している。
このため3,4日前に食べたものを覚えている人は少ない。
- 比較的すぐ症状が出るタイプ … 黄色ブドウ球菌 1〜6時間 (おにぎりやサンドイッチから感染)
- 潜伏期間があるタイプ … カンピロバクター 2日〜7日
- 潜伏期間があるタイプ … サルモネラ 8時間〜3日(卵から感染)
- 潜伏期間があるタイプ … 3日〜7日(肉類から感染)
注意すべき食中毒の見分け方
- 三日以上下痢が続く(軽い物は二日程度で治る)
- 血便が出る(精密検査を受ける必要がある)
- 水分が摂取できない(点滴するしか無いので病院へ)
これらひとつでも当てはまれば、すぐに病院へ。
また、下痢止めは、腸管の動きを止めてしまうので逆効果になるのでやめる。
安静にして、水分を補給、薬を飲む際は医師に相談すること。
食中毒を予防するには
外食では、生肉は絶対食べない。
焼き肉では必ず火を通す。また、焼く時の箸と食べる箸は別々にすること。
家庭では、菌に漬けない、手洗い、調理器具を清潔に。食材を冷蔵庫に入れる。食べる時は加熱して殺菌する。
食中毒に効果のある食材。刺身のつま、ショウガ、梅干し、わさび、お酢など(ただし万能では無い)
次回7月27日(月)の『主治医が見つかる診療所』は…
次回の主治医が見つかる診療所は、認知症徹底予防。
2015年7月27日放送『主治医が見つかる診療所』は、脳血管性認知症。症状や発症のしくみ・VCI&最新予防法は大人の塗り絵?【テレビ東京】 - yonta64のテレビ番組ブログ
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