チョイス@病気になったとき「胆のう」
2016年6月18日(土曜日)放送の「チョイス@病気になったとき」は、胆のう。
あまり知られていない肝臓の裏側にある臓器「胆のう」。意外に病気は色々有り「胆石」「ポリープ」「胆のう炎」「胆のうがん」などが代表的。
チョイス@病気になったとき番組データ
【放送日時】 2016/06/18(土曜日)夜8時(45分)
【放送局】 NHK Eテレ
【番組副題】 知っておきたい 胆のうの病気
【MC】 八嶋智人 大和田美帆
【チョイスコンシェルジュ】 新井秀和(NHKアナウンサー)
【語り】 佐藤真由美 江越彬紀(えごしあきのり)
「胆のう」の場所はどこに?
あまり良く知られていない臓器、胆のう。
場所は、肝臓の裏側にある。
肝臓で作られる消化液「胆汁(=脂っこいものの消化を助ける)」をためておく臓器。
「胆のう」の病気は?
病気の種類は、意外に多く「胆石」「胆嚢ポリープ」「胆のう炎」「胆のうがん」と様々。
「胆石」の症状と治療法について
久米昌三さん(67歳)は、2年前胆石が原因で緊急手術を受けた。
久米さんと胆石の付き合いは古く、20年以上前から定期健診で発見されていたがまったく症状が無かった。実は、胆石の人の7割程度は無症状(サイレントシック)だという。(胆石があっても普通は無症状の場合手術などは薦められない。)
「胆石」とは、胆汁の中のコレステロールなどが固まって石の様になったもの。石があるだけでは痛みはなく、胆石が胆のうの出入り口に詰まった時に激痛が出る。
久米さんは石が奥にあったためまったく症状がなかったのだが、2014年3月ついに症状が出始める。
初期に出た症状は…
- 胃の中の物が消化しない感覚、胸がつかえたような状態が数時間続く
- みぞおち辺りに現れた突然の違和感だが胃もたれのように感じた。数時間で収まり忘れる
- それから数日後、(チャーシュー麺を食べた後に)激痛が走る
- 病院が開いていないので我慢していたが、痛みは治まらない。とにかく冷や汗をかくような激痛は収まらない
- 痛みが出てから24時間後、救急外来へ
- 「急性胆嚢炎」と診断された。石が胆のうの出口に詰まった(胆石発作)事が原因
その他の初期症状としては、背部痛(背中の痛み)なども出てくることがある。
吐き気、嘔吐。もっと悪化すると発熱と横断が出る。
一般的に症状は、食後に多いとされる。
胆石の種類
都立駒込病院の、神澤輝実さんが解説した。
実物の胆石はとてもゴツゴツしていて隕石のような形をしている。原料はコレステロールや色素。
- コレステロール結石
- 黒色石
胆石が出やすい人
胆石が出やすい人の例として以下の様な特徴がある。
- 肥満気味の人
- 脂っこい食事が好きな人 … 食事の欧米化
- 50歳以上の人 … 加齢で胆のうや消化管の機能が低下するのが原因の一つ
急性胆嚢炎の治療方法
久米さんは「腹腔鏡手術」で胆石を取ることにした。
胆のうをまるごと摘出し手術は成功した。
摘出した久米さんの胆のうは壊死性変化(組織が壊死を起こして死んだ状態)を起こしていた。
放置していれば、胆のうに穴が開いてしまい腹膜炎を起こしていた可能性もあったという。
- 開腹手術
- 腹腔鏡手術 … 最も多い治療法(治療費は、手術費22万円+入院費=60万円。3割負担で20万円位になる。高額医療費制度が適用されれば9万円程度)
- 体外衝撃波結石破砕療法
- 胆石溶解療法(薬で溶かす)
胆のうがなくても問題がない?
胆のうはなくても普通に生活可能で日常生活に問題がないという。
代わりに胆管が太くなり同じ役割をしてくれるため。
腹腔鏡手術シミュレーション
都立駒込病院外科医氏の、新屋智志さんがスタジオに登場。
腹腔鏡手術の模型を使って胆のうの手術がどう行われるのか実演してくれた。
「胆のうポリープ」症状と治療について
能登宏美さん(59歳)は、2年前にポリープが見つかった。
きっかけは「貧血」。地元の病院でエコー検査を受けた。
検査の結果、11ミリという大きな複数のポリープを発見。
ポリープの種類
- コレステロールポリープ(良性)
- 過形成性ポリープ(良性)
- 炎症性ポリープ(良性)
- 胆のう腺腫(悪性?)… すでに癌であったり、がん化する可能性がある
悪性の疑いはポリープが大きくなるほど大きくなる。「胆道癌診断ガイドライン改訂第2版」では、大きさ10ミリを超えるものは、胆嚢の摘出を薦められる。
更に大きな病院で詳しく調査したところ11ミリではなく9ミリと判明したが、能登さんは今も半年に一回ポリープの状態を定期検査している。
胆のうポリープの検査方法は?
胆のうポリープの検査方法には、「超音波内視鏡検査」が有効。
体内から超音波を当ててポリープの形や構造を調べる検査。その他「造影CT」「造影超音波検査」がある。
通ヶ月ごとに徐々に大きくなる場合は注意が必要。
町田真澄さん(55歳)の場合
現在元気にバレーボールをする町田真澄さん。24年前に胆のうポリープが見つかった。
きっかけは「体の怠さ」。診察したところ「急性肝炎」が判明。その時についでに胆のうポリープも見つかった。
通常はポリープだけでは手術はしない。
しかし、町田真澄さんのばあいは、「膵胆管合流異常」という病気も持っていた。
「膵胆管合流異常(すいたんかんごうりゅういじょう)」とは、膵臓の膵管と胆管が手前で繋がっているために、膵管からの膵液が胆管へ逆流する症状。(珍しい病気)
膵液(すいえき)が胆のうに逆流すると長期に渡り刺激される。そのため胆嚢癌になりやすくなる。(二人に一人はがん化する)
この場合は、胆のうポリープだけでも全摘手術が強く薦められるという。
24年前は腹腔鏡手術も無いので開腹手術となったが手術は成功し、今はやっておいて良かったと振り返った。
チョイス@病気になったとき反響ツイート
チョイス 見ておこう 胆のうポリープあるからね
— taka (@mittu_32) 2016年6月18日
https://twitter.com/kaneokure666/status/744127454634090496
https://twitter.com/Can_ta_canT/status/744128640204451840
胆のうは最終的には手術なんですね…そうならない事を祈る祈りましょう🙏
— TOMO (@tomo2_YC) 2016年6月18日
3年半前に腎臓2つにちっさな石が一つずついらっしゃいました(笑)自然に流れる場合もあるし、途中で詰まったら尿道?尿管?結石でまた痛むと💧もうあの痛みは勘弁ですが^^;
顔色を見れば健康状態が分かる。赤いと心臓(循環器)・小腸。白いと肺(呼吸器)・大腸。青いと肝臓と胆のう。黄色は消化器・胃。黒は腎臓・膀胱。色白の人は便秘が多いと言うな
— フヒトベヌイ (@fuhitobenui) 2016年6月18日
あたしは腎臓のあたりだったから腰と脇腹が急に痛くなって同時に吐き気もしたわ〜。石が出た自覚は無いんだけどね。胆のうにもあるのね。それがまた胆管に詰まると痛くなるのかな?怖いね。お大事にね〜
— 🖤yutajen (@yutajen) 2016年6月18日
次回のチョイス@病気になったときは…
次回は、「腰痛」対策の新常識。土曜日夜8時から放送。