手紙を出す間…車は踏切内に滑り込んで行った…
2014年1月29日の午前6時50分頃、東武東上線で踏切内に入り込んだ軽自動車が、やってきた電車と接触する事故が発生。
その直接の事故原因が「ついでだからポストに手紙出しちゃえ!」と踏切の目の前でエンジンかけっぱなし、ハンドブレーキ無しで車を離れたんだから凄い…。
重大な踏切事故になった経緯は?
事故があった踏切は、埼玉県川越市藤間にある東武東上線第143号踏切です。新木場発川越行きの普通列車。
- 「踏切に差し掛かったら、遮断機が降りてきちゃった。」
- (あ、遮断機が降りている間ポストに手紙を出しておこう……)
- アイドリング状態のまま、ハンドブレーキをかけず車を離れる。
- クリープ現象(摺り足現象)で車は動き出し踏切内に進入
- 気づいた時にはすでに遅し……。
女性と列車の乗客には怪我はありませんでしたが、事故を起こした女性の損害賠償はすごい額になりそうです…。懸命の復旧作業が進み現在(午前11時頃)運転は再開されました。
※第143号踏切(場所:埼玉県川越市藤原町7丁目付近)と女性が車から離れ手紙を出そうとしたポスト
(追記:2014/03/08)ポストのせいじゃないのに…投函時事故で撤去へ : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
ポストは現在白いカバーで覆われて、投函できなくなっているようです。今後撤去予定とのこと。(2016年追記:すでに撤去されています)
損害賠償金はいくらくらいに?
今回の列車事故、女性が支払う損害賠償の額もすごい金額になりそうです。壊れた列車の廃車費用と修理費用が9,000万円、復旧作業に使った人件費や車両の燃料代と、代行輸送をした場合には、その費用もろもろで2,000万円。合計1億1千万円!!だそうです(損保ジャパン調べ)
過去の裁判所の記録でも1億から2億と踏切事故は特に高額な賠償請求額になっていますから、車を離れる場合にはいろんなリスクがあると認識するに越したことはなさそうです。
普段より、こうした賠償請求金額についても十分に気にしておけば車を離れることは一切無かったでしょう。
また、今一度ご自身の自動車保険がこうした踏切事故にも対応できているか約款をチェックするのも良いかもしれません。
知らないと怖い「クリープ現象」とは?
クリープ現象とは、自動車がアクセルペダルを踏まない状態でも動くこと。摺り足現象とも言う。
主にAT車で発生する現象。エンジンをアイドリングにしている時に、セレクトレバーが「ドライブ」などの位置にある場合は、ブレーキを踏まないと少しずつ車は動き出す。
ブレーキを緩める操作で車が動くので渋滞待ちなどでは便利だが、運転する人がアイドリング状態を「停止した」という認識で居た場合には、今回のように意図せず動き出して事故が発生する。
またアイドリング回転数が高い場合には、クリープ現象も大きいため動く速度も速くなり飛び出し事故につながる場合もある。
2010年5月14日には、埼玉県、JR川越線の踏切で踏切待ちをしていた車が動き出して列車と接触する事故があった。
この時も、今回の事故と似た感じ。踏切待ちで後部の荷物をとりにアイドリング状態のまま車外に出て車が動き出し、運転していた49歳の女性は軽傷(打撲など)を負った。
過去にも「クリープ現象」による踏切事故があった?
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踏切事故事故Twitterの反響
東武東上線の踏切事故。衝突した軽自動車は大破したまま未だ現場に。復旧にはかなりの時間がかかりそうです。 pic.twitter.com/RV5hksm0H5
— ゆきなみ (@yukinami_jp) 2014年1月28日
https://twitter.com/drums0213/status/428311413681958912
https://twitter.com/Aphesis_51901F/status/428348070011482112