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要約「クローズアップ現代+ 追跡 ペットビジネスの闇」▽引き取り屋の悲惨の犬猫たちの実態とは【2016年5月26日(木)放送内容 NHK】



クロ現「ペットビジネスの闇」

2016年5月26日(木曜日)夜10時から放送された「クローズアップ現代+」は、ペットビジネスの闇(引き取り屋)その実態を追う。

空前の猫ブームの日本「ネコノミクス」と呼ばれる1兆4千億円の経済効果まで生まれている。しかしその大量消費されるペットの影で悪質な闇のペットビジネスも横行中だという。

ヨーロッパのように、一刻も早くペットは店や仲買人を通さず飼うことが求められる。

クローズアップ現代+出演者

【放送日時】 2016年5月26日(木曜日)よる10時(約25分)
【放送局】 NHK総合
【番組副題】 ペット”大量消費社会”失われる小さな命
【司会】 鎌倉千秋(NHKアナウンサー)
【語り】 古谷徹
【スタジオゲスト】 春香クリスティーン(タレント・動物福祉に力を入れている) 森達也(作家・映画監督・明治大学特任教授、保護犬「パッチ」を飼育中)

和歌山県動物愛護センター

和歌山県動物愛護センターでは、引き取り手のない犬や猫が殺処分されている。その実態を見てほしいと動物愛護センター。特別な部屋に二酸化炭素ガスが注入され数分で死に至る。

殺処分担当の獣医師は、「好きでやっている人はいない。こうした仕事は無くなったほうがいい」と言う。

改正動物愛護法(平成25年施行)

国は、殺処分がなくなることを目指す法律「改正動物愛護法」を設立。法律の中で初めて殺処分をなくすことを明確に記し、殺処分は減少傾向にあるという。

公益社団法人 日本動物福祉協会

日本動物福祉協会では、ペットの虐待相談や保護活動を行う団体。

全国の動物愛護団体と協力し合い情報や内部通報を受けている。

引き取り屋の誕生

今、協会が注視しているのは、「引き取り屋」と呼ばれる悪質な業者たち。

動物愛護法の改正以来目立つようになったという。

日本動物福祉協会の、町屋 奈さん(調査員)が解説。

法改正によって引き取り業者というものに対して注目度も集まり、闇ビジネスの実態が明るみに出たと話す。

闇ペットビジネス誕生のしくみ

通常日本では、ペット販売を以下のような手順で販売を行っている。

  1. ブリーダー
  2. ペットオークション
  3. ペットショップ
  4. 飼い主

法改正前は、ブリーダー、ペットオークション、ペットショップにて売れ残った動物を、自治体で殺処分が可能だった。

しかし、平成25年から法律が改正されペットショップなどから売れ残った動物の殺処分を自治体が拒否できるようになった。

これにより、売れ残ったペットは有料で闇で処分されるようになり、そのための違法な引き取り業者が生まれた。

2年前(平成26年)には、一度に80体ものペットが河原に遺棄された「栃木ペット遺棄事件」が起きている。

元引き取り屋の男性の話

かつて引き取り屋だった男性の話。

男性は、ペットショップを経営しながら手数料を取り、引き取り屋も同時にしていた。

引き取った犬を自分の店で安く販売し、繁殖可能な犬は繁殖させて販売。

一方で、繁殖を終えた犬や売れ残った犬の世話は放置していたという。

男性は「ワンちゃんが諭吉(万札)に見える」と話した。

元ペットショップ店員の話

ペットショップの実態を知ってほしいとインタビューに応じた女性の話。

殆どのペットショップは引き取り屋を頼っていて2ヶ月に1度は業者がペットたちを引き取っていたと話す。

首根っこをつかんで「あと何回(繁殖に)使えるかな」と値踏みしていた業者が印象的だったという。

現在は販売を離れ犬のトリマーをしている。

引き取り屋の実態

動物愛護団体が調査に入る。そこにはおよそ170匹の犬や猫がケージに入れられたまま放置されていた。

耳ダニが発生して耳に穴が開いたまま放置されたねこ、ケージの隅怯えきって震えている犬、ぐったりして動かなくなった犬などが痛ましい劣悪な環境で飼われている。

そこには「チワワメス1万円」「柴犬2万円」など犬を引き取っていた実態を示すメモが残されていた。

動物愛護団体がそのうちの数匹をペット病院に連れてゆくが重い肺炎などを患っていて後日亡くなってしまった。

担当した獣医は「あの状況が動物愛護法違反でないならば、動物愛護法って一体何なんだ」と悔しさをにじませる。

栃木県矢板警察署では、その後この業者を動物愛護法違反で告発した。

引き取り屋への取材インタビュー

番組ではこの業者を直接取材した。

業者の男性はインタビューに「とっくにこの世にいない犬たちを死ぬまで置いておいてあげている。べつに俺が悪いことをしているつもりはない。できるものなら辞めたいが、やめないでくれという人が多いので…」と話した。

ペット業界通「林 良博」さんの話

ペット業界の事情に詳しい、林良博さん(獣医師 東京大学名誉教授)の話。

悪質な業者は一部だと考えるが、今のペット流通の仕組み自体が引き取り屋を生む土壌になっていると話す。

「大量生産、大量消費はペットには似合わない仕組みなんだということだけは間違いない。必ず余剰なものが出てくるので業者が暗躍する。」と林さん。

映画監督「森達也」さんの話

映画監督の森達也さんは、ペットのいのちを題材にした映画を制作した。

消費経済の中ではコンビニ弁当のように余て捨てられる余剰はかならず出るというジレンマがある。しかし命あるものに対してこうした消費経済を構築して良いのか?という疑問もあると話した。

テレビではこうした動物たちの悲惨な現状を報道するのはまれだ。見たくない部分を直視することで、ペットの流通の仕組み自体が少しでも変わってくれるのではないか?と思っている。

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スイスでのペット販売の現状は?

春香クリスティーンが生まれたスイスでは、ペットショップ、ペットオークションなどの仲介業者がいない。

一般的には、「ブリーダー」から直接購入するか、保護施設から直接引き取る形になっている。

しかも、犬を買うときには免許が必要。違反すると罰金になる。

春香クリスティーンは日本に来た時に「こんなに街中にペットショップがあるなんて」とびっくりしたという。

さらにスイスでは犬同伴で電車などに乗ることが出来(チケットは大人の半額)、犬の糞専用のゴミ箱なども設置されている。

ヨーロッパ全体でペットに対する意識は高い。

環境省の話

環境省では、ペット業界の是非についてはコメントできないが以下の様な明確な取組をする予定だという。

  • 繁殖回数の制限
  • ケージの広さ

「78円の命」プロジェクト

ことしネットで話題となった話。「78円の命」プロジェクト。

近所の捨て猫「キキ」、かわいがっていた小学生の女の子。ある日そのキキの姿が見えなくなった。

作文をもとに活動は広がり、著名人が絵本を作るなどの輪が広がった。

「78円の命」プロジェクトの戸塚真琴さんが解説。小さな女の子が書いた作文に私たちにもできることがないかとプロジェクトと立ち上げたという。

殺処分ゼロを達成する自治体も

そんな中、殺処分ゼロを達成する自治体も現れている。

2年間、殺処分ゼロを達成する神奈川県。

こちらでは、NPO(菊池英隆さんら)が殺処分対象の犬を引き取ることで実現している。

菊池さんらの施設には、70匹以上の犬が引き取られ飼われていて、散歩だけで毎日2時間をかけたりし世話をしている。

引き取り屋から救出した病気の犬も多いので24時間体制で看病もする。

近くの葉山どうぶつ病院に治療をお願いすることも多く、治療費だけでも月に100万円以上かかっている。

個人や企業からの寄付でなんとか運営できている。

大変ではあるがこの活動の本質は「一人でも多くの人に活動を知ってもらい、命について考えてもらう」ことにあるという。

「純血信仰」をやめる

私たちにできることは、日本人に強くある「純血信仰」だと森達也監督。

「雑種でいいんですよ。私達が子どものころは周りじゅう全部雑種だったし…。それから子犬信仰も。犬って大きくなっても結構慣れますから。純血でも子犬でもなければ、雑種でぜんぜん大丈夫なわけです」と話す。

「メディアがまずこうした実態をどんどん報道することが大切。たぶん苦情も来ますけどいいんです。とにかく見せることが大切」と森達也監督。

クロ現反響ツイート

https://twitter.com/mjpgdwg/status/736000290093039616

https://twitter.com/ROOKIE624/status/736017704486723585

https://twitter.com/k20081220/status/736028388847030273

https://twitter.com/ryche_on_KM/status/736044390737547264

https://twitter.com/ryche_on_KM/status/736050359806791680

https://twitter.com/doracotamane/status/736054469192876034

https://twitter.com/58982L/status/736058654663671809

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