2015年8月26日(水曜日)放送の「ためしてガッテン」は、スタミナと疲れの原因はミトコンドリアにあり。加齢によって減少するミトコンドリアだが「インターバル速歩など”最低1分持続する少しキツイ運動”」によって意図的に増やすことも出来るという——
ためしてガッテン出演者一覧
【司会】 立川志の輔 小野文恵(NHKアナウンサー)
【レギュラー解答席】 山瀬まみ(なるべく動かないように生きているので、スタミナがあるのか無いのかすら判らない)
【ゲスト解答席】 坂下千里子(階段を上るのさえもしんどくなってきた) 梅沢富美男
【ナレーター】 生野文治
スタミナの素=ミトコンドリア?
スタミナの意味は、持久力。スタミナの大素は「ミトコンドリア」という体内の物質だった。
元気な人ほどその数も多い。学生時代の理科では細胞の授業で習った。細胞には”核”がありその周りに数百個から三千個のミトコンドリアがある。
若い体を目指すなら“ミトコンドリア”を増やせ? - 日経トレンディネット
ミトコンドリアは別の生物だった?
およそ16億年前、原始の地球にミトコンドリアの祖先は海の中で単体のバクテリアとして生きていた。
その後、他の生物の細胞内に入り込み生きながらえ、真核生物(しんかくせいぶつ)という私たち人間の細胞の先祖となる。
人間がここまで進化できたのは、ミトコンドリアのおかげだった。
加齢により減るミトコンドリア
(信州大学 能勢博教授)
信州大学の自転車負荷の実験によれば、加齢によってミトコンドリアは減ってゆくことが解っている。自転車をこいで息が上がりやすくなるのは加齢による減少のせい。
スタミナがついて疲れにくい身体に!?
毎日の生活にあることを取り入れるだけで、細胞のスイッチがON。まるで若返ったように元気になった人々を放送で紹介。疲れにくさの最大酸素消費量の数値を調べたところ大幅に改善していることが判明。
さらに「マサチューセッツ工科大学 Leonardo Guarente博士の研究」より、ミトコンドリアが多いラットのほうが持久力があることがわかっている。
ミトコンドリアは「ATP」を作り出す
ミトコンドリアは体内に入ってくる「酸素」+「糖」+「脂」を使って「ATP」という電池のようなスタミナ源を作り出す。
ATPは腕にあれば、腕の筋肉を動かし、脳では脳の神経を動かしている、心臓では心臓の筋肉も動かす、体中のパワーの源。
細胞の中ではATPを1日50キログラムも生産している。(もちろん作ったそばから消費されなくなるので体内に50キロ貯まることはない)
ATPなしには私たち人間は一秒たりとも生きることが出来ない。
ATPを特殊な液体に入れて混ぜると光る。実はホタルイカや蛍はATPを使って光らせている。
ミトコンドリアのスイッチを「ON」にするには早歩き?
信州大学の能勢博教授によれば、ミトコンドリアを活発にする(ONにする)には、「(早歩きのような)ちょっとしんどい」運動をするとよい。
能勢教授が最初に注目したのはウォーキング。250人を対象に毎日1万歩を歩いてもらう調査をした。しかし結果は意外、血圧は下がらないし、持久力は始める前と同じかむしろ下がってしまった。
じつは、タダ歩くだけではミトコンドリアは増えない。
「インターバル速歩」によってスイッチは入る。インターバル速歩のやり方はゆっくり歩き3分⇒早歩き3分を交互に繰り返すウォーキング。
これを実践すると血圧や持久力はグンとアップする。
スタジオに登場した日本医科大学教授、太田成男さんによればATPは「酵素の監視によってATPが足りないよ?」という信号を感じミトコンドリアを増やしてATPを沢山作るようになるという。
コツは、ATPが無くなる為に「1分持続するしんどくキツイ運動」を最低限続ける必要がある。インターバル速歩の早歩き3分はこの状態にあてはまる。
国士舘大学サッカー部での取り組み
国士舘大学サッカー部での取り組みも紹介された。グランドの周りを走る、休憩、又走るのインターバルトレーニングをしている。
これは、きつい運動を何度も重ねることにより、ミトコンドリアの量を増やす効果がある。ただし一般の人にはきつすぎるため、その人に合ったきつさ(運動負荷)で調節することが重要。
また姿勢を維持する筋肉をよく使う人、つまり姿勢のいい人は、姿勢を維持する筋肉にミトコンドリアも多く含まれているという。
「ちょいキツ運動」は、スクワット10回や1分間隔のインターバル速歩でもOK。
1週間で合計60分のちょいキツ運動を実践すれば以下のような効果が現れてくる。
- 1週間後 … 汗をかきやすくなり夏バテ防止
- 2週間後 … 体重が1キロ減少
- 1ヶ月後 … 歩くのが楽になる
- 2ヶ月後 … 体が疲れにくくなる
食事でも増やせる?
食事からでもミトコンドリアを増やすことが可能。それはカロリー制限をすること。1日の消費カロリーから、25%引いた食事をする。
カロリーを制限すると「長寿遺伝子(長生き遺伝子)」が働きミトコンドリアを増やす。空腹感がミトコンドリアを刺激して数を増やすことになる。(65歳まではカロリー制限、65歳を過ぎたら肉などのタンパク質の多い食事をするとよい)
タウリン、ビタミンB群、鉄はその働きを補助する成分。
次回9月2日(水曜日)のためしてガッテンは…
次回のためしてガッテンは、家族が涙、トイレ問題解決スペシャル。人それぞれのトイレの使い方。ガッテンでは最新科学によってトイレの使い方にスポットを当てる。「尿ハネをゼロにする究極の方法」「食中毒から身を守る、トイレの蓋の使い方」など
前回8月5日(水曜日)のためしてガッテンは…
今回のためしてガッテン関連グッズ
☆インターバル速歩がなんとミトコンドリアを増やすことも判明。ますます実践したくなりました。

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