2015年7月7日放送の『ガイアの夜明け』は、異物混入事件以来1年半。元アクリフーズがいかにして食の信頼を回復しようとしているのか…現在の現場に潜入し社員達の奮闘を追う…ほかーー
ガイアの夜明け 出演者
【案内人】 江口洋介
【ナレーター】 杉本哲太
マルハニチロの子会社だった「アクリフーズ」
2013年12月30日付けの日本経済新聞には「冷凍食品から農薬」という記事。マルハニチロ系子会社の製品が630万袋自主回収された。
従業員が意図的に農薬を混入したという事件。群馬工場は生産停止に追い込まれる。
その後伊藤滋社長の元、工場はマルハニチロに再統合された。
2014年8月にはマルハニチロ直轄の工場として操業を再開している。
異物混入事件後の対策
異物混入事件後は、雑然とした工場内を10億円かけてすべて整理、遠くまで見通せる生産ラインに改修した。
また、工場内にはカメラが172台(事件前は5台)。映像は商品の賞味期限が切れる1年間消さない。従業員の荷物の抜き打ちチェック。24時間監視している。その他にも…
- ICタグによる入退室管理で不自然な入退室が無いか確認
- フードディフェンスチームによる工場設備の巡回で抜き打ちのロッカー・手荷物チェック
- 従業員の不満を解消するため専務が工場に出向いて問題提起している
しかしこうした対策をして1年半、生産ラインの半分は今も停止され、売り上げは半減している。
スーパーへの販売促進
営業活動は、マルハニチロとスーパー「マルエツ」とのキャンペーンを打つなどしている。
さらにスーパーの担当者を工場に招待し、実際に事件のあったピザのラインで施したカメラや人感センサーなどを見せたり、看板商品の試食も行っている。
スーパーの担当者は試食販売の場所を提供するので直接お客さんにアピールしてはどうかと前向きな返答をもらう。
失った信頼を回復するため、営業担当の社員自らが店内で試食販売をする地道な努力を重ねている。
イタリア軒のネット炎上対策
有名ホテルのイタリア軒では、ネット監視サービス「eltes」を利用して24時間ネット上に投稿されるお店に関連する書き込みをチェックしている。
これはアルバイトの増員に備えて従業員が不用意な投稿をすればすぐにお店側が発見・対応できるようにするため。会社として出来るだけ早期に対応が可能なように体勢を整えていた。
丸源ラーメンのネット炎上対策
全国にチェーン展開する丸源ラーメンでも独自のネット炎上対策をしている。
このお店でもアルバイトの悪ふざけによって店舗の閉鎖と食材の廃棄などを余儀なくされた。
それ以来アルバイトを含む全ての従業員には、営業時間内に携帯を使わない、投稿しないなど徹底されている。
さらに専門の部署を用意し全国の店舗をチェックしている。気になる店舗が見つかった時は直接店舗に出向いて店長と相談し方策を練る。
また、新しくアルバイトからでも店長を目指せるシステムを導入を試験導入した。これによりお店のアルバイトの自主性やお店全体の志気が高まるという。
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