サイエンスZERO「超仮想現実」
2016年3月27日(日曜日)よる11時30分からEテレにて放送された「サイエンスZERO」は、バーチャルリアリティーの最前線を紹介。
東京大学 廣瀬通孝教授が出演、今の仮想現実が従来とどのように違うのか解説。またスタジオでは南沢奈央がOculus Riftを使いホラーVRや、スキージャンプを体験した。
サイエンスZERO出演者
【番組副題】 ”超”仮想現実にようこそ!~バーチャルリアリティ開発最前線~
【放送局】 NHK Eテレ
【司会】 竹内薫 南沢奈央
【語り】 筒井亮太郎
【スタジオゲスト】 廣瀬通考(東京大学教授)
交通博物館がまるでそこにあるかのように…
東京秋葉原のとある場所で、タブレットをかざすと、昭和23年から平成8年まであった「交通博物館」が表示される。タブレットを動かせば視野も追従移動してかつて展示されていた新幹線がまるでそこに存在するかのように表示された。
南沢奈央が実際に現地で体験。「すごい!」と驚く。
2016年2月カリフォルニアでは…
今、このバーチャルリアリティ技術が大進化を遂げつつある。
2月にアメリカカリフォルニアで行われたバーチャルリアリティの体験会「GDC 2016」。
ここでは、スキーのゴーグルのようなヘッドセットをつけて仮想現実の世界を楽しむ大勢の人々が居た。
このゴーグルは「ヘッドマウントディスプレイ」という仮想現実の世界を飛躍的に進化させたメガネ型のディスプレイ。
スタジオでは「Oculus Rift」実機が紹介された。「没入感」を生むこの装置は小型化し非常に進化した。
仮想現実の没入感はどうやって生まれるか
ヘッドマウントディスプレイがなぜ没入感を生むのか?
それは頭を動かすとそれに合わせて画面が移動する「追従性」にあるという。
私たちは普通、頭を動かすと視野に現れる景色も移動する。後ろを振り向けばもちろん後ろの景色が見える。
VRヘッドマウントディスプレイは、ジャイロセンサーと加速度センサーを使って頭を動かすと景色が移動するという現象をディスプレイ上で再現することができるようになっている。
これがあたかも目で見ている世界に実際にいるような錯覚を生む。
従来のメガネ型ディスプレイは追従性が無いためどこを見ても同じ映像が付いて来るだけだった。ここが今回決定的に違う部分。
スタジオでは、竹内薫と南沢奈央が「K点超え」のスキージャンプ競技や井戸からおばけが出てくるホラー体験をした。
体が反応してふらふらになる二人。ゴーグルを掛けて体験すると想像した以上にリアルに感じるという。
インターフェイスの進化
廣瀬先生がスタジオに登場。
以前のヘッドセットの視野角は45度位だったが、現在は100度に広がり人間の視野角(180度)に迫る。
これだけ視野角が広がると没入感の高さが全く違ってくると廣瀬先生。
しかもこの技術、18年前までは数百万円していたが現在では数万円で手に入る時代になったことも大きい。
安価になった原因は、技術力が進化し高性能のスマホが普及したことにある。
スマホの部品でもある”加速度センサー”や”高精細ディスプレイ”は、スマホの登場と爆発的な普及によって大量生産が可能となり、安価になっている。
ヘッドセットが急激に安くなったのはスマホの登場と関係があった…、と廣瀬先生。
- 優れた追従性
- 高解像度
- ひろい視野角
- 低価格
さらに、これらの課題をクリアした製品が今年市場に登場したことでVRが一気に注目を浴びた。
仮想現実を応用して実生活を便利に
産業技術総合研究所(杉浦裕太さん)では、バーチャルリアリティを利用したインテリアシミュレーションの研究をしている。
VRを使った仮想現実の室内に入り込む事が可能。
実際のインテリアデザインの前に仮想空間内でいろんな視点を試すことが出来、平面の図面では得られないリアルな体験を通してよりわかりやすいシミュレーションができるという。
部屋の模様替えや新しい家具を買ってきた時には是非これを使いたい!と南沢奈央が感心した。
触覚など五感を使うVRの未来
今のバーチャルリアリティは、当分視覚だけの世界だが将来は、触覚や嗅覚などの五感を体験できるようになるだろうと廣瀬先生。
今回は、スタジオで「触感」を体験。
東京工業大学の佐藤誠研究室「SPIDAR-W」という装置を南沢奈央が装着。
(リンク:研究内容の文書)
http://www.interaction-ipsj.org/proceedings/2015/data/20150226/A68.pdf
ボクシングのサンドバッグを叩くバーチャル体験。テグス糸が南沢奈央の手を引っ張ってサンドバッグに手が当たった時の感触を再現している。
他に、東京大学の「Magic Pot(擬似触覚)」などが紹介された。
アメリカ発最先端バーチャルリアリティ
VR先進国アメリカでは、360度の全天周カメラを使ってどこを見渡しても景色を眺められ、まるで自分が山の上に居るようなVR映像を作る技術が紹介された。
さらに別の会社では、バーチャルテーマパークもオープンする予定。
ヘッドセットを装着して、セットの中を歩けば本当に自分がダンジョンの内部に居るような錯覚に襲われる。セットでは本物の雨を降らせたり、風を送って触覚によるさらなる没入感が体験できるという。
廣瀬先生は、これからはタイムマシンに乗るように時間軸を操作して過去に戻るような体験をVRでできるようになったら面白いと語った。
次回のサイエンスZEROは…
次回のサイエンスZEROは、「日本人のルーツ発見!」~核DNAが解き明かす縄文人~。Eテレ日曜日よる11時30分から。
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サイエンスZERO反響ツイート
仮想現実の進歩は著しい。テグスのような糸で結んだ物干し台の様な装置を背負って、ボクシングゲームの様なものを、サイエンスZEROでやっていた。装置はやがて小さくなって、目に見えなくなるだろう。
— シャモの仁 (@jintonictone) 2016年3月27日
https://twitter.com/bw8bit/status/714103741637459968
サイエンスZEROのVR特集で出てきたVRテーマパーク、いいなぁ。とっても面白そう。
— クレール (@claire_million) 2016年3月27日
たまたま見ていた『サイエンスZERO』がVR技術特集だった件。果たして『SAO』は現実の物となるのだろうか。
— 佐藤優 (@yu_stream00) 2016年3月27日
廣瀬先生呼んだところがNHKっぽいです。 #サイエンスZero
— harimaeda (@harimaeda) 2016年3月27日
サイエンスZEROのVR特集で、私のブースも映っていたらしいですね
— おおもり (@nyanko_omori) 2016年3月27日
https://twitter.com/koshiann_/status/714109008081084416
普段は真面目にこなすサイエンスZEROの司会2人がVRでわいわいキャッキャはしゃいでるのめちゃ萌える、と同時にやっぱヤバそうだなVR、と。なんでもそうだけど道具や技術は使い方次第よね。もちろん純粋に楽しみだし早く体験してみたい。
— onozucca (@onozucca) 2016年3月27日
サイエンスZEROでVR。
— Inada Takuro (@17DESIGN) 2016年3月27日
https://twitter.com/innovation1000/status/714144715017302016
サイエンスZERO「“超”仮想現実にようこそ! ~バーチャルリアリティ開発最前線~」Eテレ土曜昼0時30分 https://t.co/B9XnpsjGzz
— よこすかしば (@yoko_sukashi_ba) 2016年3月27日
見逃したので土曜に録画予約しないと
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