2014/01/22(水曜日)再放送された『クローズアップ現代 仮想通貨VS国家 ビットコインの衝撃(NO.3455)』その仕組や世界での現状、リスクについて
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仮想通貨対国家対応に追われるビットコイン
世界で繰り広げられる仮想通貨と国家の攻防を追う。
司会は、内多勝康。インターネット上で存在感を増している、ビットコインという新しい通貨。
ビットコインの仕組み
ビットコインは、専用のスマートフォンアプリを使って誰でも購入することが出来る。対応しているお店や通販のサイトでは、電子マネーのような買い物ができる。
更に、海外に素早く送金することも可能。通常の通貨の場合には、双方の国の銀行を仲介することになるが、ビットコインは、個人間で簡単にやりとりが出来るため、すぐに送金可能。しかも銀行に手数料を支払わなくて済む。
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投資の対象となるビットコイン
さらに投資の対象ともなっている。世界中に現金とビットコインを交換する場所があり日々値が変動している。
ビットコインがどのように世界中に拡大したのか
東京六本木のレストランで利用できるお店もある。ワイン1杯が0.0063ビットコイン。
ビットコインが大きく拡大した最初のきっかけは、ヨーロッパの信用不安。
キプロスでは、経営に行き詰まった銀行の救済に充てる資金を政府が強制的に国民の預金から徴収、国家に不信感が生まれた。
その防衛策として、財産をすべて交換する人も現れた。コピーライターのマイケル・ヒルさん(38)もその1人。
ビットコインの価値の変動リスクよりも、中央銀行に従来の現金を預けるほうがリスクが高いという、マイケルさん。
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わずか1年で100倍以上に高騰したビットコイン
その後も世界中に拡大し、利用者は世界で数百万人、市場規模は1兆円となった。価値が上がったおかげで、わずか1年の間に100倍以上に高騰している。
東京港区にある柔道教室の先生。この先生が以前従業料として収められた130ビットコインが現在では、1ビットコインが10万円を超え、受け取った授業料が1500万円相当にまで跳ね上がってびっくり。男性は実感がわかないという。
ビットコイン誕生の道程
Satoshi Nakamotoという謎のプログラマーが公開した論文。論文によるとビットコインの目的は国家から独立した通貨にすることとある。
アメリカに済む開発者の1人に会うことが出来た。ギャビンアンドリーセンさん(47)。中心的な役割を担っていた。この人もSatoshi Nakamotoの事はよく知らないという。誕生の道程について知るよりもビットコインが国家の枠を超えて自由に利用されることのほうが重要だという。
中国もビットコインの動きに警戒、そして暴落
ビットコインを投機対象にして一気に価値を上昇させたのが中国だった。
上海のある集まりでは、投資目的でビットコインと中国の通貨が取引されるようになり、毎月の給料の半分をビットコインに投資する人も。
30年ローンで購入したマンションも投資の効果が出れば支払いが楽になるという。
ところがこの動きに警戒を強めた中国人民銀行は、ビットコインの使用を禁止する発表をした。
政府の管理できない貨幣で人民元の価値が損なわれるというのが禁止の理由だ。
暴落の速度もとても速かった。中国人民銀行の発表から3日で価値は半減。30年ローンで購入したチョウさんは、これまで得た利益を全て失った。
しかし、数週間後ビットコインの価値は再び上昇に転じた。ネット上では中国政府の規制後も取引ができる事が解ったからだ。
なぜこれほどまでに、ビットコインが広まったか?
国立情報学研究所 准教授 岡田仁志さん。
世界規模で広がるインターネット上では簡単に情報も広がるが、お金も一旦ネット上に載せられる形になると、国境を超えてあっという間に広がる性質がある。また、ヨーロッパなどの信用不安により国家の貨幣そのものの価値が弱まっている事情も相まって広がっていったのがビットコインだという。
ビットコイン ドイツやアメリカ、日本など各国の対応はまちまち
- ドイツ・シンガポール…容認
- アメリカ・フランス…警告(自己責任)
- 中国・インド・タイ…禁止
- 日本…検討中
闇取引に利用されている危険性も
ビットコインが闇取引に利用され問題となっている。取引には個人情報が一切必要ないことが一番の利用目的。さらにマネーロンダリングにも利用されている。
これからの仮想通貨と自己責任やリスク
通貨とはなにか?という事を突き詰めて考えさせられる不思議な存在だ。しかしある日全く価値を失うかもしれないというリスクが有る事を忘れてはならない。
(終了:2014/01/22(水曜日):NHK総合)