ガッテン!「大腸がんで死なない秘策はやっぱり検査」
今回のガッテン!は大腸がんについて。
番組の結論から言うと、大腸がんで死なない秘策はやっぱり検査だそうです。まずは市町村の行う便潜血検査を受け、「陽性」が出たら「痔もちだから…」と自己判断せずに精密検査を!!番組では陽性が出て7年放置していた方の体験談などが紹介されていました。
検査で陽性の場合は保険適用可。精密検査は進化し以前よりも楽に…大腸内視鏡も進歩し、発見すればその場で切除もできるようです。
ちなみにゲストの大島麻衣さん、光浦靖子さんは大腸内視鏡検査未体験。飯尾和樹さんは体験済みとのことでした。
- ガッテン!「大腸がんで死なない秘策はやっぱり検査」
- ガッテン!この日の放送データ
- 自分だけは大丈夫?”正常性バイアス”の怖さ
- 再検査に行かない理由は「痔持ちだから」?
- それは痔の血か?大腸がんの血か?
- 「陽性」で7年間放置していた男性の実体験とは?
- 便潜血検査で陽性だった人のうち「大腸がんだった方」は3%と低い
- ハードルが高い?はじめての大腸内視鏡検査に密着
- 内視鏡検査の費用は保険適用で7000円程度
- 次回の『ガッテン!』は…最新寝たきり予防
- 『ガッテン!』関連グッズのお知らせ
ガッテン!この日の放送データ
【放送日時】 2020年1月29日(水曜日)19:30~20:15
【放送局】 NHK総合テレビ
【番組タイトル】 ガッテン!「実は女性の死亡数1位!大腸がんで死なない秘策」
【司会者】 立川志の輔 小野文惠
【スタジオゲスト】 飯尾和樹 光浦靖子 大島麻衣
【ナレーション】 山寺宏一
今回のガッテンは「大腸検査」https://t.co/gZvoNqCWuP
— テレビ番組ブログ (@yonta24blog) 2020年2月4日
自分だけは大丈夫?”正常性バイアス”の怖さ
事故や事件の前兆…日常生活で遭遇する危険信号…でも「自分だけは大丈夫」と思い込んでしまうことは私達の普通の心理です。
これを心理学では「正常性バイアス」と呼ぶそうで、それは病気の場合も同く「自分はがんになんてならない」と思い込んでしまうといいます。そのため検査で”陽性”と出て再検査に行かない人もかなり多いとか…。
便潜血検査で陽性が出た ⇒「でも自分は大丈夫…」
大腸がんは2017年の国立がん研究センターの調べでは、女性1位、男性3位の死亡原因で現在様々な予防・検診の取り組みがされています。(東京都「Tokyo健康ウォーク」「山形県の検便キット無料送付・松田徹先生」など)
再検査に行かない理由は「痔持ちだから」?
国立がん研究センターの溝田友里さんは、がん対策情報センターの健康増進科学研究室で、より効果的ながん検診の普及方法を専門にリサーチしています。
ある年の調査で便検査3000人中、陽性だった人は771人、そのうち再検査に行かなかった人は232人だったそうです。
再検査に行かなかった理由は…
- 1位「痔だと思った」
- 2位「時間がない」
- 3位「がんが見つかるのが怖い」でした。
多くの方が「痔持ちだから大丈夫」という理由でした。
それは痔の血か?大腸がんの血か?
国立がん研究センター中央病院検診センター長の松田尚久先生監修の元、12年連続で大腸がんの死亡率第1位の青森県にて便潜血検査を実施。
その結果…(全体7,107人)
- 痔なし … 陽性7%
- 痔もち … 陽性5%
実は痔があってもなくても便潜血検査の結果に変化は見られませんでした。つまり「痔の血」で検査結果が陽性になることはほとんどない(確率2%)そうです。
大腸がんの血液はまだ便が液状に近い状態のときに便全体に混ざり込んでいることが多いため、反応が出やすいとのこと。
これに対して痔の血は肛門付近で付着するため、固形になった便の表面の限られた範囲にしか付きません。
検査で陽性の場合はぜひ病院で精密検査を!
「陽性」で7年間放置していた男性の実体験とは?
Aさんは現在75歳。53歳のときに受けた便潜血検査で陽性と判定されたまま「痔持ちだから…」と7年間放置していたそうです。
異変は7年後の60歳のときに現れました。「一ヶ月近く市販の薬を入れても血が止まらなくなった」といいます。
たまらず病院で内視鏡検査を受けたところ、7年放置した大腸がんは腸の内部が塞がり腸閉塞になるほど大きながんに成長していたのです。Aさんはその後すぐに治療し助かったとのこと。
「陽性が出たときにすぐ検査して取っていればもっと楽に済んだのかも知れない」とAさんは振り返りました。
便潜血検査で陽性だった人のうち「大腸がんだった方」は3%と低い
国立がん研究センター中央病院の松田尚久先生がスタジオに登場。
青森県立中央病院の斎藤博士先生の調べによれば、便潜血検査で陽性になった人のうち実際に大腸がんだった人は3~5%だそうです。
また大腸ポリープだった人は30%~40%とのことで、合わせて33%~45%の残り67%~55%の人は便潜血検査で陽性でも半分の方が「なにもない」という結果がでています。
ハードルが高い?はじめての大腸内視鏡検査に密着
Sさんは60歳。今回が初めての大腸内視鏡検査です。
便潜血検査にて”陽性”が出ましたが、内視鏡検査に恐怖感があり半年間放置していました。
消化器内視鏡専門医の藤井隆弘先生によれば今は検査方法も進化していて辛いことはほとんどなくなったといいます。
- 検査用の食事が美味しくなった
- 下剤も2リットルが1リットルに少なくなり味もスポーツドリンク風味に
- 検査着も工夫され恥ずかしくないように
- 鎮静剤で受けることもでき緊張を和らげられます
- 腸内を100倍に拡大できるカメラ
- 15分程度で検査は終了
そしてSさんは検査の結果、大腸になにもないことが確認されました。「ここ半年ずっと”陽性の結果”が頭の端にこびりついて、事あるごとに思い出していましたが、今日からそれも考えなくて良くなって嬉しい」といいます。
内視鏡検査の費用は保険適用で7000円程度
便潜血検査で陽性の場合の大腸内視鏡検査には、保険が適用されそうです。費用は7千円程度。
また、もしポリープが見つかった場合はその場で切除も可能で、別途費用がかかるとのことでした。
(※2020年1月29日(水曜日)放送『ガッテン!「実は女性の死亡数1位!大腸がんで死なない秘策」』より)
次回の『ガッテン!』は…最新寝たきり予防
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