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【反響要約】NHK 総合診療医ドクターG ▽最終診断は「身体症状症」臓器に異常が無いのに痛みに苦しむ女性の主訴とは?【2017年5月24日(水曜日)放送内容「右胸が痛い」】



総合診療医ドクターG「右胸が痛い」

2017年5月24日(水曜日)放送された「総合診療医ドクターG」は、「右胸が痛い」。

最終診断は「身体症状症(しんたいしょうじょうしょう)」だった――。

器質的疾患(臓器などの異常)が無いにもかかわらず胸が痛い症状に悩まされる女性。病院を転々とし、最後にたどり着いた病名はなんと精神的な疾患だったという。

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総合診療医ドクターG番組データ

【放送日時】 2017年5月24日(水曜日)よる10時25分(50分)
【放送局】 NHK総合
【番組副題】 右胸が痛い
【司会】 浅草キッド(玉ちゃん 水道橋博士)
【スタジオゲスト】 ドリアン助川 壇蜜
【ドクターG】 神谷亨(かみやとおる・洛和会音羽病院)
【書記】 青島朋裕医師(洛和会音羽病院)

今回のドクターG「神谷亨」先生

今回登場したドクターGは、神谷亨(かみやとおる)先生(総合内科感染症科部長)。

洛和会音羽病院(京都)は、日本の総合診療を牽引する病院。

問診を重要視し信頼関係を構築、様々な病気の中から病名を絞り込んでゆく。そのため原因不明の病気に悩む患者達は遠方から訪れることもあるという。

今回の研修医たち――

  • 鵜山(うやま)保典 … 中部ろうさい病院(愛知)研修医
  • 北代紗也 … 耳原総合病院(大阪)研修医
  • 松本朋弘 … 練馬光が丘病院(東京)研修医

今回の「ドクターG」三行まとめ

  • ドクターGは、神谷亨(かみやとおる)先生。洛和会音羽病院から
  • ネットで不安が増大ドクターショッピング。「多発性硬化症」では無いかと疑うがMRIで異常なし
  • 最終診断は、身体には異常なし。精神的な痛みの病気「身体症状症(身体表現性障害)」だった

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患者 片岡絵里さん(38歳)「右胸が痛い」

片岡絵里さん(38歳)は、OLで主婦。小さな子どもを抱えストレスの貯まる仕事(出版編集部)と育児・家庭でとても忙しい毎日を送る。

そんな中、痛みの間隔に波があるが「右胸が痛い」という症状に悩まされ続けていた…。

ずっとピリピリとした痛みが続いていて不安で、夫も仕事が忙しく相談するが話に乗ってくれない…。2時間かけて京都にある遠い病院を指名してやってきた。

  • 痛みはいつから? … 2週間前からずっと
  • 何処かにぶつけたわけではない
  • 痛みはだんだん痛くなった…。痛みが気になって仕事が手に付かない時も
  • 体をひねった時、体を押した時に痛みが増すわけではない
  • 深呼吸をしても痛みは変わらない
  • 2ヶ月前から右の背中の肩甲骨付近が「ザクザク(ビリビリ)」痛む(仕事の同僚から背中の痛みは怖いらしいと聞いて不安)⇒しかし今は痛みは軽くなった
  • 他に痛む所は? … 右腕が30分位の間しびれることが有る(1年前)
  • 左腕もしびれがあった(1年半前)。痛みは30分から、長くて半日つづく
  • 2年前、右足の甲に重い本を落として骨が折れたかと思った事があった
  • 右足の甲は痛くなくなったが右スネの辺りにビリビリした感覚が時々出てきた
  • 睡眠がとれず、食欲はあまりない(3ヶ月で2kg位体重が減った)
  • 今一番痛いところは、胸
  • 目が見えにくい … 半年前から物が二重に見える”気がする”ようになった

ここまでの再現ビデオで登場した病名は?

――ドクターG「神谷亨」先生を中心に、症例検討カンファレンスが始まる。

初回の診断は3人の研修医ともにバラバラの病名となった。

帯状疱疹(たいじょうほうしん)

研修医・鵜山先生が最初に診断した病名。

帯状疱疹とは、かつて罹った水痘・帯状疱疹ウイルスによって免疫が落ちた時に再び暴れだして増殖する病気。

ピリピリした痛みを伴う帯状の皮疹(皮膚の出来物)が現れる。通常4週間以内に治まる。

繰り返しかかることはまれ

――合わない点は?

片岡さんは2年も前から痛みが続いているため、症状の期間から見て帯状疱疹は考えにくい。(帯状疱疹は繰り返さない)

抗リン脂質抗体症候群(こうりんししつこうたいしょうこうぐん)

研修医・北代先生が最初に診断した病名。

抗リン脂質抗体症候群は、体内の血液が固まりやすくなる原因不明の難病。

血栓は足の静脈が詰まることが多く、むくみを生じる事がある。

また、脳の動脈に詰まって脳卒中を起こすと半身麻痺などを引き起こす。

――合わない点は?

片岡さんの場合は、むくみも無く、症状が半日から数時間で治まるため血栓による症状とは考えにくい。(血栓が詰まると回復まで長い日数が必要)

糖尿病性ニューロパチー(とうにょうびょうせいにゅーろぱちー)

研修医・松本先生が最初に診断した病名。

糖尿病性ニューロパチーとは、長年糖尿病を患っている人に起きる、末梢神経の症状(合併症)。

手足の先に痛みやしびれが出る。

――合わない点は?

手足の先にしびれが出るが、体の中心部、胸などに痛みが出ることがない。さらに、痛みが自然に良くなることはないためこの病気は片岡さんに合わない。

血管炎(けっかんえん)

血管炎は、細菌感染や免疫異常などが原因で血管に炎症が起きる病気の総称。

炎症ができた部分に痛みが出ることがある。

また、発熱、全身倦怠感、鼻血などの出血、関節痛などを発症する。

**

――血管炎で起きる症状

  • 鼻づまり 鼻血
  • 口内炎 口の渇き
  • 咀嚼時の顎の疲れ
  • 頚部痛
  • 咳 痰 血痰
  • 息切れ
  • 息のぜーぜーした音
  • 発熱 悪寒
  • 全身倦怠感
  • 皮疹
  • 腰痛
  • 血便 陰部潰瘍(いんぶかいよう)
  • 筋肉痛 関節痛

――合わない点は?

片岡さんの場合は、血管炎の時に出る症状が全て無かったことと血液検査が陰性だったため血管炎では無いとされた。

片岡さんの症状を時系列で整理すると…

  • 2年前 … 本を足の甲に落として打撲。もし本が落ちた場所の神経に異常が出た場合は足の爪先側にしびれが出るはずで、片岡さんの場合は足のふくらはぎの異常の原因とはならない
  • 2年前 … 右腕
  • 1年半前 … 左腕がしびれる
  • 半年前 … 目が見えにくい
  • 2ヶ月前 … 背中
  • 2週間前 … 右胸

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時系列で整理後、さらに登場した病名――

多発性硬化症(たはつせいこうかしょう)

多発性硬化症は、脳や脊髄の中枢神経に炎症が起きる原因不明の難病。

神経細胞の髄鞘(ずいしょう)という部分が壊れうまく電気信号が送れなくなる。

ビリビリする痛みやしびれ、筋力の低下、麻痺が体のあちこちに繰り返し現れる。

一旦症状が出ると回復するには24時間以上かかる。

多発性硬化症の診断にはMRI検査、髄液検査、誘発電位検査が必要。

――合わない点は?

片岡さんの場合は、以前MRIや髄液検査、誘発電位検査などの精密検査を受けていたことや、痛みの回復までに30分で治まるという症状などから多発性硬化症の疑いは晴れた。

再現ビデオの続きを確認――

  • 血管に沿って痛みがあるような気がする(両腕)
  • 喉がつまる感じがする(飲み込むことは出来る)⇒喉の異常なし
  • リンパ節・甲状腺 … 腫れなし
  • 1年前、近所の病院を訪ねていて、整形外科で異常なしと言われた
  • ネットで検索すると自分の症状が「多発性硬化症」に似ていると感じ、MRIを撮ったが異常なし。その時に「髄液検査」「誘発電位検査」をしたがどちらも異常なしだった
  • 半年前からネットで知った「多発性硬化症」が自分ではないかと気分の落ち込みがある

最後の再現ビデオから考えられる病名は?

カウザルギー

鵜山先生(研修医)の診断。

カウザルギーとは、末梢神経のピリピリ感を感じる疾患。大きな手術や怪我をした後に起きる病気。

詳しい原因は不明だが、腕や足に焼けるような痛みが長く続く。

――合わない点は?

ただし片岡さんの場合は、過去に大きな手術や怪我はしていないのでカウザルギーではない。

身体症状症(しんたいしょうじょうしょう)

北代先生(研修医)の診断。(←正解)

「身体症状症」は精神科の疾患。精神の不調が痛みなどの症状として全身の様々な場所に現れる病気。

繰り返し現れ、時に強く現れる。痛みが実際に有るのに病院で調べると異常がない……。そのため検査結果を受け入れられない。

痛みが長く続きうつ病を発症することもある。

比較的よく見られる病気で、日本人の成人のうち、5~7%程度潜在するのではないかとされている。

  • 実際に痛みがあるため”精神的な疾患”だと言われても向き合えない=ドクターショッピングを続けてしまう
  • 物事を悲観的に考える人や不安を膨らませる傾向がある人に多い

うつ病(鬱病)

松本先生(研修医)の診断。

器質的な疾患(臓器や組織の破壊・変質によって起きる病気)が検査で否定されている。

うつ病になった場合、脳の機能制御が落ち込み、身体の至る所で痛みを発生していると勘違いさせてしまうことがある。

――合わない点は?

また、うつ病ならば、先に気分の落ち込みが出てから体の痛みが出てくる。

ところが片岡さんの場合は、2年前から痛みがあり、気分の落ち込みは半年前と順番が逆。

うつ病の可能性は否定された。

詐病(さびょう)

詐病とは?実際には病気でないにかかわらず病気であると見せかけること。

経済的な利益、裁判などで刑罰から逃れるときに患者が意図的に行う手段。

――合わない点は?

ただし片岡さんの場合は、医師が見ていないと思われる時も痛そうに胸を押さえたり、触診で痛がる素振りを見せないなど極めて自然なため、詐病ではないと診断された。

最終診断は「身体症状症」

今回の最終診断は「身体症状症」だった――。

「目が見えにくい」という症状が有ったので念のため眼科で目の検査も行い、正常と診断された片岡さん。以前に受けた「多発性硬化症異常なし」の診断も合わせて臓器などの器質的疾患はなしと判断された。

そこで神谷亨先生(ドクターG)は、身体に異常はないという診断をしっかり説明、その上で精神科を紹介した。

自身の病気について理解してもらうことが何よりの治療だと理解してもらう……。

現在片岡さんは徐々に痛みが消えているという。

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総合診療医ドクターG反響ツイート

https://twitter.com/hobarman14/status/867382318360428544

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5月31日(水曜日)よる10時25分放送予定。

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