今回のドクタージェネラルは…
2016年1月21日に放送された、総合診療医ドクターG(ドクタージェネラル)は「腰が痛む」。大動脈解離やぎっくり腰との診断の違いや筋膜リリース注射について隠岐島前病院の院長、白石吉彦先生がカンファレンスした。
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総合診療医ドクターG出演者一覧
【番組副題】「腰が痛む」
【司会】 浅草キッド(水道橋博士 玉ちゃん)
【スタジオゲスト】 東尾理子(プロゴルファー・ゴルフは腰痛と付き合う商売だという) 肥後克広(ヘルニアが持病・腰痛に悩んでいる)
【ドクターG】 隠岐島前病院院長・白石吉彦(初登場・離島の医療に従事) 白石裕子(吉彦先生の妻で医師・書記として登場)
【研修医】 吉田太郎(愛知県 碧南市民病院) 上沢千怜(かみざわちさと・長野検索総合病院) 高川真伍(石川県立中央病院・Dr.コトー診療所のファン)
「腰が痛む」黒木さんの症状
黒木さんは、70歳。
来院3日前、孫の演劇の相手をきっかけに、仕事である旅館の風呂掃除、畑仕事など腰を使う作業をしているとだんだん痛みがひどくなり来院。
もともと歯周病がある。
血圧も高い。
CTスキャン、血液検査に異常はなし。
研修医たちの診断(途中経過)
研修医たちの番組初期段階の診断は「大動脈解離」「多発性骨髄腫」など。
大動脈解離
身体の中心を通る一番太い血管、大動脈の内側の壁が裂けてしまう病気。命に関わる。
また、胸や背中、腰などに激しい痛みがある。
- 特に体の左寄りに痛みが現れる
- 高血圧は原因とひとつになる
- 安静にしているのに持続的に痛い
- 突然痛みが出てくる
- (今回の症状と合わない点)大動脈解離の場合、発症して3日前から今日まで歩いて来院している事は普通はない
多発性骨髄腫
多発性骨髄腫とは、骨の中にある骨髄の細胞ががん細胞に変化して異常に増え腫瘍を作る病気。
- 腰や背中に強い痛み
- 骨がもろくなり骨折する
- 60歳以上の男性が多い
- (今回の症状と合わない点)多発性骨髄腫の場合急な痛みではなく慢性的な痛みを訴える
尿路結石
尿路結石とは、腎臓から膀胱までの尿管に石ができる病気。
石が移動すると痛みも移動。通常上から下へ痛みが移動する。
- 腰や背中の激痛
- 血尿
ぎっくり腰(急性腰痛症)
ぎっくり腰とは、突然激しい腰痛を引き起こす病気の総称。
筋肉、骨、椎間板などさまざまな原因がある。
筋膜性疼痛症候群
筋膜は鶏肉などでも見られる筋肉を覆い包む膜のこと。
筋膜性疼痛症候群(きんまくせいとうつうしょうこうぐん)とは、筋肉のまわりを包む膜(筋膜)同士が癒着して痛みが起きる病気。(癒着=筋膜同士の滑りが悪くなる)
ぎっくり腰の原因のひとつにもなる。
癒着した筋肉同士が激しい運動などがきっかけで、筋膜が剥がれて破れると強い痛みが出てくる。五十肩や肩こり、寝ちがえなどの症状にもなる。
筋膜は、外側や筋肉内部にもある為、どの筋膜が損傷するかによって痛みの部位や症状が変化する。
治療方法は、筋膜に生理食塩水を注入する方法がある。(隠岐島前病院で島の外からも治療に来る人が居るほど。白石先生はこの治療(生理食塩水筋膜リリース)のエキスパート)
スタジオではステーキ肉とイクラを使った筋膜リリースの注射練習方法が紹介され、研修医たちも挑戦した。
- 普段持たない重いものを急に持った時
- 筋トレ
- 寒い時に急に動く
- 動かない時に急に動く
胸郭出口症候群
胸郭出口症候群とは、鎖骨と肋骨の隙間を通る神経や血管が骨や筋肉によって圧迫される病気。腕や肩甲骨の周囲に痛みが出る。手を上げると痛みが増す。
最終的な診断結果は?「頚椎ヘルニア」
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黒木さんは筋膜リリースをしたが、その日のうちに痛みが元に戻った。首の神経8番に異常。「頚椎ヘルニア」と確定診断された。
- 手を上げると症状が楽になる
- 左手皮膚感覚の違い
- 首の神経は、肩甲骨あたりの痛みに繋がっている
- 腰が同時に痛むことがよくある(筋膜が癒着するとその周辺も痛むことがある。背中の痛み⇒腰の痛み)
頚椎ヘルニアの治療法
黒木さんは、半年間神経ブロック注射による治療で痛みは全くでなくなった。
次回の「総合診療医ドクターG」は…
次回のドクタージェネラル。1月28日(木曜日)よる10時放送。風呂あがりに倒れた。繰り返す失神の原因は?
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