ガッテン!「口内フローラでウイルスを撃退」
2016年11月30日(水曜日)よる7時30分から放送された「ガッテン!(旧・ためしてガッテン)」は、口内フローラについて。
突然死を引き起こす大動脈瘤破裂。破裂した血管からなぜか口内細菌が発見された…。番組では、ジンジバリス菌などの歯周病を起こす菌が血管に入り込む仕組みやその対策法を紹介する。
ガッテン!番組データ
【放送日時】 2016年11月30日(水曜日)よる7時30分(45分)
【放送局】 NHK総合
【番組副題】 ウイルス&細菌を撃退!口内フローラ新健康術SP
【司会】 立川志の輔 小野文惠(アナウンサー)
【スタジオゲスト】 大島麻衣 有野晋哉 麻木久仁子
【テーマ曲】 椎名林檎『ジユーダム』
【ナレーター】 山寺宏一
口内に「お花畑が!?」
口内には、大腸の大腸菌と同じように腸内フローラならぬ「口内フローラ」がある。フローラとは英語で「お花畑」のこと。
スタジオではイギリスの写真家スティーブ・グシュメッツナーさんが電子走査顕微鏡で撮影した美しい写真が数多く紹介された。
私たちの口の中にはどんな人でも常に「500種類、1,000億個」の細菌が住み着いている。
子どもでも、歯が生えそろう頃になれば1000億個くらいになると言う。
口内フローラが黄色ブドウ球菌を撃退!?
口内フローラは、口の至る所にあり、バイキンやウイルスを撃退している。
日本大学歯学部細菌学講座の、田村宗明准教授。
田村教授は、食中毒を起こすことで有名な「黄色ブドウ球菌」を口内フローラが撃退するところを実験によって確認した。細菌は酵素を出し黄色ブドウ球菌を寄せ付けないようにブロックしている。
善玉菌と悪玉菌のバランスが大切
実験協力したのは、「谷口歯科医院」。次世代シーケンサーを使って口の中の「善玉菌」と「悪玉菌」の割合を調べてみる。
健康な人の口内フローラには、9割が善玉菌、1割が悪玉菌。(悪玉菌がゼロということはない)
口内細菌が「突然死」を引き起こす!?
大阪大学歯学部の天野敦雄教授が、8年前手術で取り出した大動脈を詳しく検査した所、口の中にいるはずの悪玉菌「ジンジバリス菌」がなんと胸の大動脈で見つかったと言う。
さらに東京大学の鈴木淳一特任准教授が、大動脈にある悪玉菌が何をしているのかを調べた所、悪玉菌によって血管の壁が変形し壁を壊しているという事実を突き止めた。
口の中の細菌は全身をめぐり、「大動脈瘤破裂」などの突然死を引き起こす原因にもなっている……。
その他、ジンジバリス菌は以下のような場所でも見つかることが解った。
- 認知症の人の脳
- 脳梗塞を起こした人の脳
- 心筋梗塞を起こした人の心臓
- 肝炎を起こした人の肝臓
- がんの場所から
- 関節リウマチを起こした人の関節
全身のあらゆる場所、これだけの箇所にジンジバリスが見つかったことで「何か関連性があるのではないか?」と考えられている。(メカニズムは解明されていない)
麻木久仁子は、6年前に軽い脳梗塞を発症。今だに原因不明だというが「ジンジバリス」が原因の可能性も考えられるのではないか?と麻木久仁子。
1週間「歯を磨かない」とどうなるの!?
ガッテンボーイの、宮森右京くんがスタジオに登場。
今回は1週間歯を磨かない過酷な実験にチャレンジをした。歯を磨かない生活を開始後、7日間で1000億から1兆個の細菌数に跳ね上がってしまった…。
口内は汚すぎてテレビに映せないほどに……。
最終日、東京歯科大学微生物学講座の 石原和幸教授が、宮森右京くんの血液を採取。
口内フローラは、実験を始める前に比べて悪玉菌の割合が1割から5割にまで増えていた。
しかし採取した宮森くんの血液の中にまで、悪玉菌が入っていることは無いことが判明した。
ジンジバリス菌が血液に混ざる仕組みは?
実は、口内フローラの悪玉菌が増えたとしても、それだけでは血液の中に混ざったりはしないという。
ジンジバリスが好む場所は……
- 歯と歯の間
- 歯と歯茎の間
ジンジバリス菌は空気が嫌いなため、隙間に隠れようとする性質があるという。
しかも、ジンジバリスは、歯茎を掘ってゆき歯周ポケットを作る。
さらに奥へ到達したジンジバリス菌は歯の根の近くに走っている血管を破り、歯茎からの出血を引き起こす。
こうなれば、血管の中にどんどん侵入してゆく…。
表面の一時的な歯肉の腫れによる出血でもジンジバリスは血管の中に入ってゆくが、それよりも深刻なのは、歯の根近くの血管に開いた穴。
この穴へは、大量のジンジバリス菌がどんどん血中に混ざってしまうという……。
口の中の細菌は、血管をめぐり「脳」「心臓」「足」などどこへでも行ってしまう。
- 歯磨きをすると毎日すぐ出血する人
- 歯ぐきが腫れる
- 急に口が臭くなった
- 口がよく乾燥する
~場合は、特に要注意!(口内の出血がある人、出血を伴う歯の治療後3日は輸血に使えないため献血も出来ないことに決められている)
日本大学歯学部、落合邦康教授がスタジオに登場。
歯周病が起こるか起こらないかは、その人の免疫力の強さに関連するため個人差が特にあるという。
たとえ歯周病菌が多くても若い人の場合は歯茎が綺麗なままの人も居て、これは免疫力が強い事が関係している。
また、歯茎に炎症があると歯周ポケットは深くなり、それだけジンジバリス菌が溜まりやすくなる。そのため歯周病が起きやすくなる。
加齢により免疫力が落ちて悪玉菌が増えるため、歯周病にもなりやすい。そのため高齢になればなるほど、悪玉菌を減らす必要がある。
特に唾液は大切で、口内の悪玉菌を洗い流してくれるという。
超簡単!口内フローラ対策
悪玉菌は、空気が嫌いなのでどんどん歯の間や奥へ移動してしまう。
対策としては、歯ブラシだけではなく「糸ようじ」や「歯間ブラシ」を使って歯の間や奥も綺麗にブラッシングすることだと言う。
できれば毎日、少なくとも週1回は行う。
また、年1回、半年1回の歯科検診でチェックすれば完璧。
緑茶粉末で口内フローラを改善する!
なんと緑茶の成分で口内フローラを正常な状態に保てると言う。
歯科医院では緑茶成分を含むジェルを歯に塗り口内フローラを保つ治療を行っている。
緑茶は「歯周病菌」を抑え、「善玉菌」の繁殖を抑えないという性質をもっていた。
「緑茶」が一番効果が強い。他に「紅茶」「コーヒー」「ウーロン茶」でもある程度の抗菌作用はあるが、一番緑茶が効果が高いという。
「緑茶うがい」の作り方レシピは?
緑茶うがいをするための、レシピが以下の通り。
- 100mlの水かぬるま湯を用意
- スプーン山盛り1杯の粉末緑茶を加える
- よくかき混ぜる
- 口に含んでぐちゅぐちゅとうがいをする
緑茶うがいをするタイミングは、夜寝る前、しっかり歯を磨いた後が一番ベスト。夜ならば歯が緑でも気にならない。また歯への着色は殆どないと言う。
次回の「ガッテン!」は?
次回のガッテン!は、今が旬の「のり(海苔)」。ごはん・味噌汁が絶品に!プロの直伝ワザSP。12月7日(水曜日)よる7時30分から放送予定。
ガッテン!反響ツイート
【告知】
— 宮森右京 (@munage_fa) 2016年11月29日
明日、19:30より「ガッテン!」
VTR、スタジオに出演致す予定です!
ホームページの予告動画にもありますが
今回『一週間歯磨きをサボる』大実験をしました!
是非、ご覧頂けると幸いです!!https://t.co/hOcXwGfCSg
ウイルス&細菌を撃退!「口内フローラ」新健康術SP - NHK ガッテン! NHK ガッテンhttps://t.co/4tvDzNMceu お邪魔してます!#ガッテン
— 有野△。 (@arimorokoshi415) 2016年11月30日
https://twitter.com/kabochan333/status/804142798194606080
【04】
— ブレアリオス (@Briareos_knute) 2016年12月1日
認知症や脳梗塞の人は脳に、心筋梗塞の人は心臓に、肝炎の人は肝臓に、歯周病菌であるジンジバリス菌が見つかっている。 #ためしてガッテン #gatten #ガッテン #口内フローラ #歯周病菌 #ジンジバリス菌 pic.twitter.com/aI1tRkP2W4
【05】
— ブレアリオス (@Briareos_knute) 2016年12月1日
ジンジバリス菌は空気を嫌うので、歯ぐきの奥に入り込もうとする。そうやって侵食してできるのが、歯周ポケット。やがて菌は歯ぐきの下の血管にまで達し、全身へ運ばれることに。 #ためしてガッテン #gatten #ガッテン #口内フローラ #歯周病菌 #ジンジバリス菌
ガッテンでは歯周病菌の一つ、ジンジバリスだけを取り上げていましたが、虫歯の原因菌と言われているミュータンス菌(SM)も、認知症と関連があるとか、動脈硬化や心疾患と関連があるなどと言われ始めています。
— ダイセー歯科クリニック (@daiseshika) 2016年12月1日
お口の中を清潔に、健康に保つことで、全身疾患を防ぐことが出来る!