ためしてガッテン「ユルいおなかの新犯人!」放送内容まとめ
2015年11月18日(水曜日)放送の「ためしてガッテン」は下痢がテーマ。
下痢をしてしまう原因は、小腸に送られた糖が分解できないことと、胆汁が大腸に流れてしまうためでした。その理由や仕組み、下痢の解消法が紹介されました。
ためしてガッテン出演者一覧
【放送日時】 2015年11月18日(水曜日)
【番組副題】 ためしてガッテン「ユルいおなかの新犯人!下痢ピンチ解決SP」
【司会】立川志の輔 小野文恵(NHKアナウンサー)
【レギュラー解答席】山瀬まみ
【ゲスト解答席】中村玉緒 つるの剛士
【ナレーター】生野文治
ついに発見!ユルいおなかの新犯人!
試験中、デート中、渋滞中関係なく突然襲ってくる下痢。番組ではお食事中の方に考慮して下痢の事を「ピー腹」と呼ぶことに…。
突然のピー腹はなぜ起こるのか?スタジオゲストたちは以下のような条件でよく下痢が起きたと話しました。
- 脂っこいものを食べた時
- 冷たいものを食べた時
- 便秘薬の飲み過ぎ
- 牛乳を飲んだ時
- ストレス
- 食べ合わせ
- 食あたり
- 二日酔い
- かぜ
- 辛いものを食べた時
もともとお腹の緩い人はパンに注意!?
このピー腹の新犯人が実はフランスパンや食パンなどのよく食べれられている普通の「パン」でした。
発見したのはオーストラリアの医師、モナシュ大学の教授・ギブソン博士です。ギブソン博士が下剤の役割をすると発表した食材は、玉ねぎやパン、はちみつ、果物など色んなものがありました。
牛乳で腸内がびちゃびちゃに!
(瓜田純久教授(東邦大学医療センター))
ためしてガッテンのプロデューサーが実験台になりMRIでお腹の中を調査。水分を吸収して便を作り出す大腸の様子を映し出しました。
わざと下痢を起こすために、牛乳に弱い体質のディレクターが牛乳1リットルを飲み干したのです…。
牛乳を飲んでから40分程度までは何でも無かった大腸が、2時間を過ぎる頃には小腸も大腸も水分でいっぱいになってしまいました。しかも牛乳で飲んだ量を超えて腸全体は水浸し。
いつもは大腸が水分を吸収して固まった便を出しますが、下痢になった大腸は逆に自分から水分を出して悪い便を一気に押し流そうとします。
本日の【ガッテン】は、ところかまわず襲ってくる憎いやつ…「突然の下痢」がテーマ。
— NHK広報局 (@NHK_PR) 2015年11月18日
“ユルいおなか”をお持ちの方、人生最大のピンチを避け、悲劇を劇的に少なくできるかもですよ。
下痢ピンチ解決SP
総合・今夜8:00
https://t.co/emO7FLSEuX
〔3号〕
#ためしてガッテン おなかのピンチ ピー腹 朝の食事の一時間後に下痢する話。
— 悶僧騒動院検索捜査網火付投稿改方大門 (@dddaimonsu) 2015年11月18日
肝臓で作られた胆汁には下剤の作用がある。胆汁は小腸から胆嚢に戻るはずだが、小腸の近くで炎症があると戻されずにそのまま大腸に流されて下痢になる。胆嚢を取った人も同じ。
対策は予め早めに食事。食事量を減らす
砂糖が下痢の原因!
実はある種類の糖は医療で「下剤」として使用されています。
「糖類下剤」という名前の医療用下剤がそれです。
なぜ糖で下痢を起こすのか?
小腸は食べたものを分解して体内に吸収する役割があります。
小腸に入ってきた牛乳は乳糖(糖の一種)を含んでいてそれを分解する働きを持っています。しかし下痢になりやすい人は乳糖を小腸で分解できません。
その結果、小腸で分解できなかった乳糖が大腸に未分解のまま侵入してしまうのです。
分解されていない乳糖が入ってきた事にびっくりして大腸は「薄めちゃえ!」と水を大放出してびちゃびちゃの便にしてしまいます。そしてこれが下痢になって出てゆくのです。
消化吸収が遅いタイプの糖もある
消化吸収が遅いタイプの糖があります。それはパンや牛乳の成分の糖。
ごはんの糖は消化吸収が早いので問題が起きにくいのですが、パンや牛乳、大豆などの消化吸収が遅い糖は大腸が水を出して薄めたくなってしまうのです。
また、豆腐は加工時に分解されているので糖の吸収は比較的早いとのこと。
果糖・乳糖・フルクタンで下痢になる
牛乳などの乳製品には、乳糖。
パンの場合は小麦に含まれている「フルクタン」というやはり糖の仲間が含まれていてそれが、下痢の原因となる。しかも人間はフルクタンを分解できない。
さらに、果糖や糖同士がくっついた甘い、人工甘味料などはいずれも小腸が分解しにくい。
- 乳糖 … 人によって分解出来ない人もいる
- 果糖 … 糖が固く結合していて分解しにくい
- 人工甘味料 … 糖が固く結合していて分解しにくい
- フルクタン … 人間は分解できない
これらが含まれる食材の例…
- フルクタン … パン・マッシュルーム・パスタ・玉ねぎ・ネギ・にんにく・ブロッコリー・大豆・枝豆など
- 乳糖 … ヨーグルト・牛乳・チーズ
- 果糖 … はちみつ・りんご・ブドウ・アスパラ・なしなど果物
小腸の分解能力には個人差がある
赤ちゃんの頃の小腸は、乳糖の分解力はとても優れている。
しかし、年齢とともにだんだん分解する力は落ちてゆく。
これは、治すことは出来ない。
また能力には個人差が有り、パンを食べても牛乳を飲んでも全く下痢しない人は多い。
パンなどを食べてはいけないのか?
瓜田先生がスタジオに登場。
牛乳やパンなどを食べてはいけないのか?ということではなくこれらの食材は栄養面で大事な栄養素が入っているのでお腹に問題のない場合は食べたほうが良い。
ただし、日常生活に支障をきたしている人(月3回以上の下痢・過敏性腸症候群の人など)は、食材に注意したほうが良い。
また、日本人は特に乳糖を分解するのが苦手だという。
乳糖の少ないヨーグルトなどもあるので工夫する。
コップ一杯なら大丈夫とか、自分の許容範囲を知ることも大切。
糖による下痢の見分け方と対策
- 【見分け方】 前日多く食べたものを疑う(食事で最初に食べたものをチェック)
- 【対策】 空きっ腹で食べない(空きっ腹で食べたものが一番最初に大腸に到達するから)
- 【対策】 苦手な食べ物が解ったらそれを減らしてみる
- 【対策】 紹介のいいものを先に食べてから疑いのある食べ物を食べる
- 【対策】 一つのものを多く食べない。バランスよく食べる
もう一つの原因とは?胆汁?
Yさんは、食後ちょうど1時間で下痢になる。これは胆汁が原因だった。
肝臓にある胆のう。胆のうに溜まっているのが胆汁。
胆のうは小腸につながっていて、十二指腸乳頭部という部分から胆汁は出てくる。
脂は分解が困難で胃で分解出来ず小腸で胆汁が分解してくれる。
しかし時々、胆汁が役割を終えて胆のうに戻らずに大腸に流れて行ってしまうことがある。
そうなると、大腸がびっくりして水で薄めようとして下痢になるという仕組み。
特に朝が多い。
なぜ胆汁が胆のうに戻らないのか?
もともと小腸の機能は弱い人は、小腸内で胆汁が胆のうに戻らないため下痢を起こすという。
感染症や食あたりを何度も経験して炎症があるひとは人に多い。例えば盲腸(虫垂炎)などの炎症でも起こることがある。
小腸の胆汁を吸収する部分を盲腸と一緒に切ってしまったりした人は胆汁が戻らず下痢になってしまう。さらに胆のうを切除した人も同様。
胆汁による下痢の見分け方
- その日の最初の食事の後に下痢をする … 1時間から2時間後に便意。直後に便意があるのは直腸反射という別の原因
- 痛みがない … グルグルするだけ
- 出せば治まる … 出したら腹痛が治まる。治まらない場合は他の原因あり
胆汁による下痢の対策法
胆汁による下痢の場合は、朝の食事量を減らすこと。大腸に流れる胆汁の量が少しでも減れば、刺激も少なくなる。
また、食事時間を通勤時間に合わせてずらすなどの方法がある。
今日の色紙は…
「PTT」
P腹の原因は糖(T)と胆汁(T)。
次回のためしてガッテンは…
次回のためしてガッテンは11月25日(水)放送。酒粕パワー全開!