ドクタージェネラル「息が苦しくて」
2016年5月11日(水曜日)午後10時30分から約50分間放送された「総合診療医ドクターG(ドクタージェネラル)」は、息が苦しくて動けない。
当初は、エコノミークラス症候群による肺血栓塞栓症に見えたが、その後「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」だと判明する。
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総合診療医ドクターG出演者
【放送日時】 2016年5月11日(水曜日)午後10時25分(50分)
【司会】 浅草キッド(玉ちゃん 水道橋博士)
【スタジオゲスト】 坂下千里子 石田純一
ドクターG「塩尻 俊明」
今回のドクタージェネラルは、千葉県総合病院 国保旭中央病院の、塩尻俊明先生。
なぜその症状が現れたのか?常に「なぜ?の思考」を持ち患者の症状を突き詰めてゆく。それが塩尻先生。
今回の研修医たち
- 濱田泰彰(はまだやすあき) … 神奈川県湘南厚木病院
- 徳田理奈(とくだりな) … 京都府立医科大学附属病院
- 林高大(はやしたかひろ) … 福岡県飯塚病院
主訴:息が苦しくて動けない
温泉旅行。友人と温泉に入っている時に、お湯に浸かっていて息ができなくなった。
年齢は20歳の東京に住む男子大学生。温泉同好会で頻繁に温泉に入ることが多い。
温泉旅館についた時はなんともなかったが、湯船に漬かって居たところ息が苦しくて動けない。
- 胸が詰まって吐けない感じの息苦しさが、1時間以上続く(肺の気管支が炎症詰まると吐けないと感じる)
- 胸は痛まず、痒みもない
- 温泉は熱め(43度位)15分は入っていた
- 車で5時間同じ姿勢で乗りっぱなしで、降りてすぐ両膝が痛かった
- 車内でエビフライやマンゴーを食べた(アレルギーはなし)
- 温泉から上がって30分休憩後改善がなく緊急外来(ER)に(友人の車で)
- 大きな病気の経験はなし
- アトピー性皮膚炎あり
- 喘息はなし
- 呼吸音、心音ともに異常なし
- 診察時は正常に戻る
- 足のむくみはなし
- 新歓合宿でも卓球中に息苦しさがあった(恋愛関係でストレスがあった)
- うどんを食べて10分の踏み台昇降をすると体が赤くなり痒みが出て息切れする
アナフィラキシーショック
研修医の初期診断(濱田泰彰先生)。
原因となる食べ物を食べることで起こる。
アレルギー症状は全身に起こり、息を吐くときに「ウィーズ」というピーッといいう雑音がある。
また赤い発疹、息苦しさ、吐き気、急激な血圧低下により死に至る場合もある。
体の内部の「肥満細胞」が原因物質のせいでヒスタミンを出すことでアレルギーが起こる。
肺塞栓症(旅行血栓症)
研修医二人が初期診断に選んだもの。
長時間飛行機や自動車で動かない状態でいると血流が悪くなり足などに血の塊が(血栓)ができる。
肺の血管に血の塊が飛び、呼吸困難に陥る病気。
足にむくみが出る場合がある。
今回の症状では、足にむくみが出てないことや、肺塞栓症によくある「いくら吸っても空気が足りない」と感じるのではなく、「息が詰まって吐けない」感じだとの訴えから、肺塞栓症である可能性は低くなった。
過換気症候群とは?
過換気症候群は、過度のストレス、不安などの影響で呼吸が早くなる発作。強い息苦しさやめまい、手足のしびれなどが出てくる。早い呼吸が特色。
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最終確定診断「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」
ドクタージェネラルの最終診断結果は「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」だった。
特定のアレルギーが起こる食べ物(うどんやパンなどの小麦など)を食べてから運動をすることで起きるアナフィラキシーショック。
運動の強度も人それぞれで、階段を上がるだけ、熱い風呂に入っただけで起こる場合もある。
運動すると消化機能が落ち、消化されずにアレルギー物質が分解されないまま吸収される。そのせいでアレルギー反応が起こる。
食物依存性運動誘発アナフィラキシーの治療
うどん(=小麦)などアレルギー反応が起きるものを食べたあとの運動や温泉を避ける。それ以来、この大学生には症状は出ていないという。
今回の「ドクターG」まとめ
小麦など特定のアレルギー物質を食べたあと、運動(熱い入浴などでも)をすると胃腸の消化能力が落ち、消化されずにアレルギー物質がそのまま吸収されることがある。
運動もなにもしていない時(安静時)は消化能力があるのでアレルギー物質は腸で分解されアレルギー反応は起きない。
そのため、アナフィラキシーショックが起こらないので病気に気づきにくい。
総合診療医ドクターG反響ツイート
NHKのドクターG,これ食後の運動性アナフィラキシーじゃないのと思うけど、それ以前の問題として男女混合の温泉同好会ってヤリサーにしか見えない
— もふ⋈きち (@LCW_mofu) 2016年5月11日
https://twitter.com/JohnFCandy1/status/730393925379231744
ドクターGの収録は、ナレーションの分量が多い為、全てテストなしの一発本番です。長く医療番組に携わらせて頂いているので、難しい医療用語も最近はルビなしで一回で読めるようになりました。慣れって凄い! #ドクターg
— 佐竹海莉 (@babycat6955) 2016年5月11日
運動性喘息かなぁ。
— takacello💙 (@takacello) 2016年5月11日
長距離走の時に喘息出て走れなかったんよね。短距離走が速くてスポーツもそれなりに出来たからサボってるって思われて。高校までわからなかったし。#ドクターG
・食物依存性運動誘発アナフィラキシー
— さく (@za_yi) 2016年5月11日
特定の食べ物を食べた後に運動をしたら発症するアナフィラキシー
小麦摂取+運動(2時間以内)→発症
小麦に含まれるグルテンが原因になる事が多い。
#NHK #ドクターG
食物依存性運動誘発性アナフィラキシー、アレルゲン摂取後激しい運動(卓球)、入浴も激しい運動か:
— Ito, Akira 伊藤 玲 (@F_Camel) 2016年5月11日
総合診療医 #ドクターG 「息が苦しくて動けない」 https://t.co/cP5UUGdg0v #nhkgtv
【入浴は運動か?】
— さく (@za_yi) 2016年5月11日
入浴→副交感神経活発化→消化器機能↑
だが、42℃を越える熱い温泉では交感神経↑→消化器機能↓
【これまで何故起こらなかった?】
食物依存性運動誘発アナフィラキシーの好発年齢は20歳ぐらい
#NHK #ドクターG
【確認】
— さく (@za_yi) 2016年5月11日
実際にアレルギーを起こす可能性のある食物を摂取した上で運動して、症状が発現するかどうかをみる。
(´-`).。oO(それにしてもすごいな、この再現VTR…
【最終診断】
食物依存性運動誘発アナフィラキシー
#NHK #ドクターG
https://twitter.com/KUUMIN0306/status/730399819680743424
食物依存性運動誘発アナフィラキシー、確定診断には実際にアレルギー物質を食べて運動するのか。それはそれでこわいなぁ。平均発症年齢が21歳というのも意外。 #ドクターG #nhk
— アプロ (@apulow) 2016年5月11日
食後すぐに運動(同様に熱い水温での入浴)をすると、消化管の活動が落ちてアレルゲンな食物の分解が遅れ、そのまま吸収されることによって発現する、食物依存性運動誘発性アナフィラキシーというのが今日の症例正解だった。21歳ぐらいから発症するとか #ドクターG
— T-4 (@horothewolf) 2016年5月11日
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次回の「ドクターG」は…
次回の放送は、5月18日(水)よる10時25分から放送。主訴は「ジカ熱かもしれない」
国立国際医療研究センターの忽那医師が登場します!
— トラベルクリニック/感染症内科 (@TravelClinicJp) 2016年5月12日
5月18日(水) 総合診療医 ドクターG「ジカ熱かもしれない」 https://t.co/91T3iCDqHl