きょうのみどころ
2015年10月15日(木曜日)放送の「総合診療医ドクターG」(シーズン6)は、しゃっくり(吃逆・きつぎゃく)。これが2週間〜1ヶ月以上続く場合は「難治性吃逆」といい病院に行った方が良い。続かない場合は安心してOK。
今回の患者さんの最終的な病名は「延髄外側症候群」だった。
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総合診療医ドクターG出演者一覧
【出演医師】 大阪医科大学附属病院 鈴木富雄(ドクターG最多出場)
【司会】 浅草キッド
【ゲスト】 かたせ梨乃(大人になって出なくなった) 石坂浩二(60年くらいしゃっくりは出てない)
【ナレーション】 小野寺一歩 佐竹海莉
【臨床研修医】 藤原翔(岩手県立中部病院) 成瀬瞳(洛和会音羽病院) 髙橋秀侑(東京逓信病院)
事後報告ですが、本日、
— 佐竹海莉 (@babycat6955) 2015年10月15日
21時〜和風総本家(ボイスオーバー)
22時〜ドクターG(ナレーション)
23時〜WBS(ナレーション)
と、ずうっと地上波にお邪魔しておりました。和風総本家は毎週ではないですが、これから金曜日の夜はチェックして下さいまし!
なんか面白い番組やってるなぁ〜
— 玉袋筋太郎 (@snack_tama) 2015年10月15日
ッて思って観てたら自分が出てる番組だった!
ドクターG!
ニューシーズン!よろしく!
Mさん(50歳)「しゃっくりが止まらない」症状
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患者はMさん(50歳)。最近会社の商談の最中や、仕事の最中などとにかく正体不明のしゃっくりが出て止まらない。
しゃっくりは色んな病気が隠れている場合もあるので、いろんな他の情報から原因を探求する必要がある。
Mさんの診察時の基礎データは、体温36.4度、血圧168&96、脈拍86回。
以下の様な症状が問診より解った。
- 今日はどうされましたか? … しゃっくりが出て止まらない
- 今は(しゃっくりが)出ていませんね? … はい
- どのくらい続くんですか? … 長い時は5,6時間も
- どんなときに出ますか? … 仕事中でも家でもどんなときにも出るんです!眠れない!
- しゃっくりが出るようになったのはいつからですか? … 2週間前、仕事をしている時だった
- お仕事は? … 生命保険の営業所長で業績が伸びずストレスが高かった
- 他にはどんなときに出ましたか? … 重要な食事の直前にカツカレーを食べたあと
- タバコは1日どれくらい? … 一箱位(ストレスが高くなると多くなる)
- 病院には? … 一週間前病院で血液検査などをした。胸部レントゲンに異常なしだった。薬は睡眠薬と軽い安定剤を処方されたが全く効かない
- 食欲は? … 最近は眠れなくて好物のカレーも食べられない(食べたい気持ちはあるが味がしない)
- 熱が出たことは? … ない
- 咳や痰は? … 結婚式の挨拶の練習中に咳き込んだ
- 酸っぱいものがこみ上げてくることは? … ありません
- 便の色はくろっぽいですか? … いいえ
- 腹痛は … ありません(触診でも異常なし)
- 呼吸音・リンパ節・甲状腺 … 異常なし
- コップの反対側から水を飲む … 咳き込む
- 脳の異常は無し
- 温痛覚以上は無し
- 片側の顔だけ汗をかいている
考えられる病名はさまざま?
- 胸部大動脈瘤 … 大動脈瘤が神経を圧迫し横隔膜を刺激してしゃっくりとなる
- 縦隔腫瘍 … 左右の肺に挟まれた縦隔に出来る腫瘍でこれが横隔膜を刺激してしゃっくりが起きる
- 咽頭や肺、胃に腫瘍 … いずれも横隔膜が刺激される
- ペースメーカーを入れている人 … ペースメーカーで刺激の範囲が広がりすぎている場合
- ストレス(社会不安障害)
- 電解質異常(ホルモン異常)
- 肺がん・食道がん
- 脳の疾患 … 感覚神経に左右差があれば脳疾患の可能性もある。顔をティッシュで触れて左右差があったり、両腕を前に伸ばして片方だけが下がらないか?などチェック
- 頸静脈孔症候群 … 脳の神経の通り道。頭蓋骨の様々な神経の通り道で味覚障害なども併発する
- 迷走神経麻痺
- いん喉頭がん … 腫瘍によって味覚障害も併発する
などなど沢山の病気の名前が医師(研修医)によって考えられた。
しゃっくりの起きる仕組み
しゃっくりが起きる仕組みは「横隔膜のけいれん」。横隔神経は脳に繋がっていて脳から信号が伝わる。
また、「迷走神経」も脳から横隔膜を含む色んな臓器に繋がっている。迷走神経がしゃっくりの原因ともなる場合がある。
胎児の時期にはよくしゃっくりをして、肺に水分などが行かないように制御している。子どもの時にしゃっくりを良くするのはその影響がある。
総合診療医ドクターG。今日はしゃっくりは胎児が生きるために必要なメカニズムだったという話に感動。胎児は口の中に入ってきた羊水を吐き出すために横隔膜を痙攣させて声帯を「えっ」と閉じるのだそうだ。自分達にとって不要にしか思えない体の余分な動きが生存に必要なメカニズムの名残りだなんて
— 長谷正人 (@mtokijirou) 2015年10月15日
最終診断は「延髄外側症候群」だった
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様々な問診から決定し最終的な病名は「延髄外側症候群(えんずいがいそくしょうこうぐん)」。
「延髄外側症候群」とは、延髄の外側にできる脳梗塞。延髄に血液を送る血管が詰まってしまう。
脳梗塞によって刺激された延髄網様体はしゃっくりを起こす信号を頻繁に出す。
その信号が横隔膜と声帯に伝わってしゃっくりが出続けたと考えられる。
実際にMRIを撮影した患者(Mさん)の延髄を見てみると、延髄に白い影が出ているのがわかる。
Mさんは、その後「抗血小板薬」を飲み血液をさらさらにして血流を良くし、のどのリハビリをして回復した。
延髄外側症候群の予防方法
延髄外側症候群の予防には、脳梗塞を起こさないように生活習慣を改善する。
タバコやアルコール、暴飲暴食を控えて運動をすること。
次回のドクターGは「頭とお腹」
次回のドクターGは頭とお腹の病気について。