チョイス@病気になったとき「のどの痛み・つまり」
2017年2月4日(土曜日)放送の「チョイス@病気になったとき」は、気になるのどの痛みやつまりについて。
よくある喉の痛みや喉のつまり。しかし時には日常生活が困難になる場合も。我慢していると死に至るケースもあるという・・・。今回はそんなどの痛みやつまりに対処する方法を紹介。
チョイス@病気になったとき番組データ
【放送日時】 2017年2月4日(土曜日)よる8時(45分)
【放送局】 NHK Eテレ
【番組副題】 のどの痛み・つまり
【出演※敬称略】 八嶋智人 大和田美帆
【番組主治医※敬称略】 石井正則先生(JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科診療部長)
【チョイスコンシェルジュ※敬称略】 新井秀和(アナウンサー)
【語り※敬称略】 佐藤真由美 江越彬紀
のどの痛みやつまりに関連する病気
扁桃炎の場合は、のどの痛みやつまりだけでなく、体の他の場所に異常がある時があるという。
- 骨が痛い(胸骨が多い)
- 手や足が痛い
- 腎臓が悪くなる
- 口臭の原因になる
【1】馬場雄貴さん(35歳)「慢性扁桃炎」の場合
馬場さんは35歳、男性。
長年のどの痛みに悩まされていたと言う。
喉が痛くなりだしたのは5年前。
毎年風邪をひくと喉の強い痛みに襲われるという。体調を弱くして同時に風邪を引き喉が腫れ上がって痛みをとても強く感じるようになった。
内科では「急性扁桃炎(きゅうせいへんとうえん)」と診断された。
その症状は・・・
- 食事で喉を食べ物が通るとき、腫れた喉がとても痛く飲み込みにくい
原因は、喉の入口近くにある「扁桃(へんとう)」が腫れ上がって炎症を起こしている状態。高熱が出て痛みもでる。
内科では「消炎鎮痛剤」「抗菌薬」を処方してもらったが、のどの痛みだけが治らず続いた。
そこで、より詳しく診てもらうために耳鼻咽喉科を受診。
主治医の、とくなが耳鼻咽喉科院長の徳永雅一さんの診断によればやはり扁桃に炎症が残っていて痛みが出るとわかった。
- のどに薬を塗る
- ネブライザー
- 消炎鎮痛剤、抗生物質
を処方して経過観察となった。
するとやがて喉の痛みもなくなり、食事も通るようになったので一安心。
しかし、それ以後風邪を引く度に同じようにのどの痛みだけが取れない症状が再発した。
風邪と扁桃炎を繰り返していると膿が出るように・・・
こうして4年ほど、風邪と扁桃炎を繰り返していると更にひどくなり、最終的に扁桃全体に広がって膿まで出るようになった。
腫れはひどくなり、寝ている時には重力で腫れが喉を圧迫して呼吸がしにくくなる。数日寝れなくなることも・・・。
「扁桃周囲膿瘍」という病気と診断。喉の膿を注射で出す治療を開始。(この治療は痛い)
さらに強い薬とセットでのどは治療できた。しかしまた次に風邪を引いた時によりひどくなるのでは?と不安だと言う。
JCHO新宿メディカルセンターの石井正則先生は、こうして繰り返す扁桃炎を「習慣性扁桃炎」「慢性扁桃炎」と呼ぶと解説した。
そもそもなぜ慢性扁桃炎になるのか?
なぜ慢性化するのか?
それは、風邪によって長時間口呼吸になるから。
バイキンや雑菌をすべて扁桃で受け止めてしまうので、炎症が頻発してしまう。
ふだんから口呼吸をしている人は、唾が出ないため唾が処理を担当する細菌を処理してくれない。
扁桃炎になりやすいタイプとは?
慢性的な扁桃炎になりやすい人は決まっているという・・・
- 口呼吸を普段からする人
- 大量の飲酒をする人
- 喫煙する人
- 未治療の虫歯を放置している人(口の中が不衛生だと扁桃炎になりやすい)
- ストレスが溜まって免疫が弱くなった人
扁桃炎で死に至るケースとは!?
扁桃炎で死に至るケースもある。
それは、扁桃炎が繰り返しやがて喉のさらに奥まで広がった場合は危ない。
呼吸困難で窒息したり、ばい菌が全身に至り敗血症で死に至る場合がある。
さらに、扁桃の穴にたまった膿「膿栓(のうせん)」が増えてくると口臭の原因にもなる。
馬場さんのチョイスは「扁桃摘出術をしない」
慢性の扁桃炎を完治させるチョイスは手術が確実。
毎回炎症を起こす扁桃を手術で取り去ること。
しかし馬場さんは、手術した後の体験談を調べると少し怖い部分があるということで現在踏みとどまっている。
手術となれば全身麻酔による手術と1週間の入院が必要。実際には慢性扁桃炎で手術をする人はあまり居ないと言う。
手術後は3日から4日は正直痛みが大きいと石井正則先生。
あまり頻繁に扁桃炎になる場合は徐々に薬も効かなくなってくるため、その場合は手術しか方法はなくなる。
扁桃摘出術をしても免疫に影響はない?
扁桃摘出術をして、扁桃腺を取っても免疫に影響はないという。
それは、口の中には扁桃(口蓋扁桃)のほかに、口の周りには見えない部分に四つの扁桃がありそれが免疫機能を補ってくれるから。
扁桃病巣感染症
扁桃は全身の免疫機能と繋がっており、扁桃の炎症は全身に広がる場合もある。
「扁桃病巣感染症」というものがあり、扁桃炎の炎症が手のひらに出たり、鎖骨や胸骨に痛みがでる等がある。また極稀ではあるが「IgA腎症」になって人工透析になる場合もある。
喉を守るにはどうすれば?
効果的に喉を守るにはどうすればよいか?
- マスク ・・・ 2枚重ねで使う(2枚の間に霧吹きで湿らせたガーゼを挟んで使う・眼鏡も曇りにくい)
- うがい ・・・ 鼻うがいが効果的(鼻の奥は鼻うがいでないと取れない。痛くない方法は、専用の道具を使うこと。水道水は痛い)
- 加湿 ・・・ 湿度40から60
- 手洗い ・・・ 手から口へ入る細菌を防ぐ
- マフラー ・・・ 効果的
- のど飴 ・・・ 種類は問わない。唾を出してくれるのでのど飴はよい
【2】扁桃炎以外が原因の喉のつまりとは?
松本吉正さん(56歳)。
痛みがあるのは、扁桃ではなくのど仏の下のあたり。
最初は扁桃腺だと思っていたが、扁桃腺を完治してもなお喉が痛くなるのでおかしいと思っていた。
また、ストレスなどで胃腸が痛みだし、やがて食道から喉まで痛みが上がってきた。
やがて言葉をうまく発音できなくなってしまう。
耳鼻咽喉科の石井正則先生を受診。
内視鏡検査(経鼻内視鏡検査)を受けたところ、食道に繋がる場所が真っ赤に充血していた。
本来充血する場所でないため、胃液の逆流が原因だった。「逆流性食道炎(咽喉頭酸逆流症)」という。
松本さんは、胃酸を抑える薬を飲みやがて逆流性食道炎は収まった。
のどの痛みの原因は?
のどの痛みの原因は以下の様なものがある。
- 扁桃炎
- 逆流性食道炎
- がん
- ぜんそく
- ストレス
こうしたのどの痛みやつまりは「咽喉頭異常感症」という。
ガンの場合は、下咽頭がん、咽頭がんが多い。長期の飲酒や喫煙でがんが進展するとこうした痛みが出る。
日常の受診でその場で見て判るので積極的に経鼻内視鏡検査を受けると良いという。
チョイス@病気になったとき反響ツイート
https://twitter.com/Rfssica_tv/status/827834097410129920
のどの痛み・つまり:チョイス@病気になったとき 冬は、乾燥や寒さでのどが痛みやすい季節。特に注意したいのが扁桃[へんとう]炎。慢性化すると、骨や手足、腎臓などに影響がでることも。のどの痛みなどの対策を紹介。 https://t.co/ew7yUTA1EG
— きょろすけ@測量士補勉強中 (@myurron) 2017年2月5日
喉ケアの紹介が良かった
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