NHKスペシャル「縮小ニッポンの衝撃」労働力激減!
この20年間で、東京23区に匹敵する人口1000万人以上を失った日本――。2050年代には若者世代はさらに減り、人口ピラミッドは「棺桶型」と言われる形に。
労働力激減時代は目前!徐々に縮小を続けるニッポンと高齢者や外国人労働者活用の道…この先どのようにして乗り越えるべきなのでしょうか…。
Nスペ「労働力激減 縮小ニッポンの衝撃」番組データ
【放送日時】 2018年5月20日(日曜日)21:00~21:50
【放送局】 NHK総合テレビ
【番組タイトル】 NHKスペシャル「縮小ニッポンの衝撃 労働力激減 そのとき何が」
【語り】 刈谷俊介
20年間でマイナス1000万人。将来の労働力激減にどう備えるのか?
マイナス1000万人――。
この20年間で日本が失った現役世代(15歳~64歳)の人口です。
東京23区の人口がまるまる無くなるような膨大な人数ですが、減った数を埋めるのは65歳以上の高齢者たち。
その割合は全労働者人口の12.4%を占め、世界一となっています。
さらに過酷な作業現場に勤務した高齢者の死亡事故も徐々に増え始めているとのこと…。
一方では2020年の東京五輪需要で外国人労働者も増えており、東京は外国人の力を借りなければ建設工事が間に合わない「労働者不足社会」となっています――。
人口学者が注目する日本の「棺桶型」人口ピラミッド…
人口が右肩上がりに増加する時代が終わりを告げ、2018年からは急降下が始まっています。
戦後のベビーブーム(1947年~1949年)に生まれた「団塊の世代(だんかいのせだい)」は800万人の分厚い世代労働力によって日本の高度経済成長を支えてきました。
しかし団塊の世代がすべて高齢者となった今、日本の社会にひずみが生じ始めています。
日本の総人口が1億を切る2050年代。
現役世代は3500万人も減る予想で、その人口ピラミッドはまるで「棺桶」の形(棺桶型)だと世界の人口学者は語っているそうです…。
高齢化が進んで、若者よりも高齢者が多くなった人口ピラミッドの図、専門家の間では「棺桶型」って呼ばれてると聞いて、ブラックユーモアきつすぎる… pic.twitter.com/Vb9pyLItd2
— ひきこうもり (@Hikikomori_) May 20, 2018
日本の将来が見える?高齢化率40%!「岡山県美作市」
岡山県美作市(みまさかし)は高齢化率40%。人口は2万8000人。
ここは日本の将来を見据えるような町です。
この町の人口ピラミッドはすでに棺桶型(高齢者が極端に多く、若者が少ない状態)になっています。
そこで萩原誠司市長は、市の人口の1割(3000人)で外国人を受け入れ、活気を取り戻そうと全国にも例を見ない構想を打ち出しました――。
現在美作市で暮らす外国人は200人。市では目標の3000人に近づけるため、外国人の獲得に予算を付けています。
ただこうした試みをしてはいますが、人手不足は年々悪化…。市のデイサービスも縮小や撤退が相次ぎ、余裕の有る施設でも慢性的に人手が不足しています。
そのため65歳以上の高齢者もパートとして働き、老人が老人を介護する「老老介護」の状態です。
しかしその高齢者たちも、老化によりやがて働けなくなって仕事からの引退を余儀なくされてしまうのです…。
シルバー人材センターでは労災事故も?
全国1300カ所に拠点がある交易社団法人「シルバー人材センター」。
73万人の高齢者が会員となっているシルバー人材センターは、本来生きがいや健康増進の目的で設立されました。しかし現在では仕事の内容が様変わりし、人材派遣も行うようになってきたといいます。
これまで企業や自治体は、ハローワークで人材を確保していましたが、人口の少ない若手の応募が激減しているため、ハローワークの代わりにシルバー人材センターに人手を求め殺到するようになりました――。
(※団塊の世代が最も人口が多いため、働き手の少ないハローワークで募集をしても人が集まりません)
宅配便、保育園、レストランなど想像以上に色んな場面で高齢者が働いているといいます。
しかしこうして派遣として働く高齢者は、生きがいや健康増進の目的とはかけ離れた「きつい」「汚い」「危険」の「3K」と呼ばれる職場ばかり…。
しかもフルタイムの若者労働者と同じ仕事を与えられ体力がもたない…などひずみも生まれてきています。
その結果、デイサービスの送迎バスの横転事故や、大型ゴミ処理機械に挟まれて死亡するなど重大な事故も増えてきました。
去年(2017年)は約3万人の労災事故、そのうち317人が死亡しています…。
東京の人口激減「外国人労働者」が頼り?
東京の現役世代はピーク時の1992年に比べおよそ20万人減少していると言います。(日本人のみ)
それを補うよう増えているのが外国人で、約27万人も増加――。
レストランの厨房、配膳、オリンピック需要の巨大工事現場などで活躍しています。
向井建設経営企画部の池上部長は、能力のある若くて元気な外国人を手放したくない。と語ります。
その結果、現在日本で働く外国人は128万人、過去最高の人数です。
世界規模で進行する人手不足…
実は慢性的な人手不足に陥っている国は日本だけではありません。
人手不足が深刻化している世界30カ国の政府や企業が、すでに国家戦略として外国人労働者の獲得に乗り出しています。
特にベトナムは労働者の派遣に積極的――。ベトナムでの世界労働者獲得合戦は始まっていて、例えば韓国政府はいち早くベトナムに派遣機関を設立、その他ルーマニアや台湾では日本よりも1万人以上多い規模で労働賃金の安いベトナム人を確保しているそうです。
ベトナム人労働者側も、日本よりルールが自由になった韓国や台湾を選ぶベトナム人労働者が増え、日本の労働者確保は窮地に立たされています。
「技能実習生制度」を続ければ労働者確保は出来ない!
台湾がベトナム人を獲得する目的は日本と違いあくまで「労働者」として受け入れていることです。
台湾では滞在期間は最長12年、転職も可能です。
日本のように「あくまで日本で技能を身につけるための学生(技能実習生)」として雇うこととは、そもそもの目的が違っています…。
そのため滞在期間もたった5年しかなく、転職も不可能…。
台湾も日本と同じ「棺桶型」の人口ピラミッドを持っています。
そのため、いち早く外国人労働者を積極的に受け入れ、人手の少ない「介護」「建設業」などの分野に人を送ることを国家事業としてスタートしていました。
特に深刻な介護分野で外国人労働者が受け入れられない!
台湾でも台湾人の介護者を確保するのは容易ではなく、外国人労働者の力は必須だと言います。
そのため台湾では受け入れ体勢を整え積極的に外国人労働者を受け入れているのです――。
日本のように「日本語検定試験」や「介護資格(日本語の試験)取得」などの条件は一切ありません。
外国人労働者に対する法律整備が現状と合わない
一方日本では、日本語検定試験のための日本語を学ぶ費用は、施設側が負担します。
賃金と別で一人あたり年間350万円も必要で、介護施設が外国人労働者の検討をするのですが、とても予算が組めないそうです。
介護施設の責任者はその現状を聞くと、実際の介護の現場では日本語の能力よりもスキンシップのほうがはるかに大切で、日本語は最低限の言葉で十分だといいます。
美作市の市長、萩原誠司氏は「今の政府の方針は現状に合わない、労働者として受け入れやすい新しい形を早期に実現すべきだ」と提唱。東京に出向き、様々な活動を始めました。
また同時に、技能実習生への暴力や賃金未払いなど去年はおよそ300件あり、トラブルへの対処も必要です。
サセックス大学のロナルド・スケルドン名誉教授は「日本はこれほどの高齢化に直面しながら移民を受け入れていない珍しい国。純血主義は政治的、社会的にも魅力的に見えるでしょうが、そんな社会は世界ではあり得ません。日本がこの難局をどう乗り越えるのか?世界中が見守っています」と話しました。
(※2018年5月20日(日曜日)放送「NHKスペシャル「縮小ニッポンの衝撃 労働力激減 そのとき何が」」より)
Nスペ「縮小ニッポンの衝撃」放送後の反響ツイートは?
#NHKスペシャル
— 翠の丘 (@midrino_oka747) 2018年5月20日
「縮小ニッポンの衝撃 労働力激減 そのとき何が」
2050年の日本の人口統計は棺桶型。人が少ない少ないと叫び、外国人労働者をと口にする。雇用を減らし、賃金を減らし続け、過重労を強いて来て、此処に来て若者を売手市場と煽るが、この国は生活者に尚も足蹴にする。
https://twitter.com/nanami_cat0703/status/998174008800509952
NHKスペシャルの縮小ニッポンの衝撃で若者が3Kの仕事をやらないから、高齢者や外国の人へ仕事が流れてる的な指摘をしてるけど、それだけじゃなく、生活が安定する程度の賃金を上げてやれば、キツイ福祉・医療・清掃等でもやると思うし、今もその分野で働いてる若者・友達も居るし…。指摘が違う気が…
— まさクン (@5rilakkuma) 2018年5月20日
NHKスペシャル「縮小ニッポンの衝撃」
— むつのかみ@ 2/27 中山記念,阪急杯 /「むつ」と呼んでねー (@F_mutsunokami) 2018年5月20日
何というか、国家戦略として「日本国籍所有者に限り、15歳までの生命維持・学習に関する費用の免除」くらい実施しないと、『日本人の日本』は無くなる。
外国人を導入するなら、欧米諸国に倣い「帰化国家にのみ忠誠を誓う」事を求めるべき。#NHKスペシャル
ベトナムから技能実習生を招く為にホーチミン像を作ったという岡山県美作市。ところが現地では、日本とは制度が違い、労働者としてちゃんと受け入れている台湾や韓国へ行く人間が急増って★縮小ニッポンの衝撃労働力激減 そのとき何が│NHKスペシャルhttps://t.co/MF7xGOgMpi
— 日本国黄帝 (@nihon_koutei) 2018年5月20日
#NHKスペシャル
— 翠の丘 (@midrino_oka747) 2018年5月20日
「縮小ニッポンの衝撃 労働力激減 そのとき何が」
国の、各県の、地域のためという如何にも真っ当なと言わんばかりの大義で人を集め場に充がう。高齢者や外国人を便利使いする時代。訪日労働者の自由度は他国より狭い…というより厳しい。是等の問題の根底は国家間経済戦争。
NHKスペシャル 縮小ニッポンの衝撃。
— アトリエペンギン (@atp78) 2018年5月20日
いろいろ考えさせられる。
出生率も低いし、生まれたとしても・・・な子供も多いし。
生産性のない福祉にどれだけコストをかけるのか。
文明が咲き乱れて散る過程が見れそうだ。#NHKスペシャル #姥捨
NHK スペシャル『縮小ニッポンの衝撃』が面白いな。
— 清義明 (@masterlow) 2018年5月20日
労働者不足から日本の高齢者が労働する。そうして海外からの労働者を受け入れてるのは日本ばかりではなく、その中で日本の技能実習生制度はすでに遅れている。
#NHKスペシャル
— 翠の丘 (@midrino_oka747) 2018年5月20日
「縮小ニッポンの衝撃 労働力激減 そのとき何が」
労働者獲得競争を地方から叫ばれる。低賃金の便利な道具とでも思ってのだろう。自分達の問題を解決する為の外国人。しかし彼等の人権・生活者としての保障など何も考えてはいない。その事が何れ世界から問題視される。
外国人の奪い合いで中国にまけるのは目に見えているでしょう?
— suzuki hiroco (@hiroco2003) 2018年5月20日
また移民の弊害も言わずに、地域エゴだけを喚き散らす劣悪低俗な番組でしたね。恥を知ってほしいですよ。 #NHK
縮小ニッポンの衝撃労働力激減 そのとき何が NHKスペシャルの番組公式サイトです。 https://t.co/VAkatGhOh2
NHKで外国人労働者の問題を放映中。実習生に対する賃金未払いやイジメ、やりがい搾取には怒りを覚える。加えて「日本人でもそういう扱いされてるんやで」と思ってしまう……。実習生の「先進国でこんなことがあるなんて」のコメントが悲しい。https://t.co/eJGUPypcIu
— 梶井彩子 (@ayako_kajii) 2018年5月20日
https://twitter.com/miyopoo/status/998191103768649729
NHK『縮小ニッポンの衝撃』
— 盛田隆二🫖Morita Ryuji (@product1954) 2018年5月20日
岡山県美作市長の卓見で、ベトナムから技能実習生を招くためホーチミン像を作る。一時奏功したが、実習生は日本で陰湿なイジメに遭い、働きやすい台湾や韓国へ流れる。これほど貧困化が進んでいるのに未だにアジアの盟主の如き幻想に縋る日本人の末路を暗示して示唆に富む。 https://t.co/uf7DJq5E6R
【NHKスペシャル 縮小ニッポンの衝撃】
— Lepton2 (@Lepton_2017) 2018年5月20日
技能実習生は現実には奴隷だからな。日本では弱者に人権は存在しない。泣き寝入りを強いられる。
日本人の非正規労働者も奴隷。働き方改革は正規労働者を奴隷にするための制度。その次は一般公務員がターゲット。#NHKスペシャル #縮小ニッポン
【NHKスペシャル 縮小ニッポンの衝撃】
— Lepton2 (@Lepton_2017) 2018年5月20日
日本の場合、年金/医療/介護の点から見て最も経済合理的な選択は、安楽死施設を造る事だろうな。
タブー視せず今の内から考えておかないと、放置衰弱死と自殺の嵐になるぞ。#NHKスペシャル #縮小ニッポン
何かと話題になっている昨夜放送のNHKスペシャル「縮小ニッポンの衝撃」だが、私は介護センターの送迎の車を降りようとしたお婆ちゃんが手を貸そうとした人に「だいじょうビ」と言っていたのを聞き逃さなかった。(笑)
— 下村 健 (@Shimo_x2) 2018年5月20日
1950年代の流行語だからリアルタイムに使っていた人なんだろうな。
NHKスペシャル『縮小ニッポンの衝撃』多角的な構成をしていて面白かった。日本の高齢者労働力の実態を見せて、ベトナムの派遣会社を取材して、ベトナム人労働者がルーマニアや台湾でも働いている様子を見せて、最後に彼らが日本に来たくない理由(制度不備、暴力など)。網羅的。
— 武藤大祐 (@muto_daisuke) 2018年5月21日
NHKスペシャル『縮小ニッポンの衝撃 労働力激減 そのとき何が』はまさに衝撃。韓国や台湾も日本と同じように少子化による高齢化問題を抱え、近い将来、社会的機能が維持できなくなる危険性があるが、外国人労働者の取り合いにおいて、日本は今のままではまるで勝てない。 https://t.co/70aD3b4HnX
— 町山智浩 (@TomoMachi) 2018年5月21日
昨夜のNHKSP「縮小ニッポンの衝撃 現役世代3500万人減」は外国人労働者を拡大ありきで国民にただ不安を煽るだけのネガティブ番組!2050年の人口動態予測も棺桶型だ!?であればこそ、どうしたら良いのかを番組で提起するのが公共放送の使命じゃないですか?
— toshimi (@toshimi02631887) 2018年5月21日
昨日のNHKスペシャル「縮小ニッポンの衝撃」本当に衝撃的で、感想書く気が起きないくらい暗い気持ちになってしまった。死への恐怖が人一倍強い俺でさえ「長生きしてもいいことないのでは」と思ってしまったほど。
— MAEDA Takahiro (@maesan) 2018年5月21日
23日(水)の深夜1時から再放送あるので見たほうがいいよ。保証する、掛けてもいい、絶対にめちゃくちゃ暗い気持ちになる。でも現状把握として必要なことでもある。https://t.co/GOaMsQcOCh
— MAEDA Takahiro (@maesan) 2018年5月21日
Nスペの「縮小ニッポンの衝撃」が話題だけど、こんなの20年前から言われてきたことで。この問題、今より小泉政権時代のほうが道州制とか移民政策とか、活発に議論されてたよーな。本来、政治の仕事って、30年先を見据えて、子供たちの未来を担保することなんだよね。そこに与党も野党もないワケで。
— 指南役 (@cynanyc) 2018年5月21日
先日のNスペ「縮小ニッポンの衝撃 労働力激減 そのとき何が」。『棺桶型人口ピラミッド』へ突き進む日本。大型二種免許があって、70歳以下の人材が不足しているという。路線バス運転手現役世代でも不足しているけど、今は定年退職者が多いタイミングでもある。#NHK
— ヲキフ117 (@kumotori916) 2018年5月22日
NHKスペシャル「縮小ニッポンの衝撃 労働力激減 そのとき何が」
— ヲキフ117 (@kumotori916) 2018年5月22日
人類史上初『棺桶型人口ピラミッド社会』を迎えようとする日本。自動化で乗り切ろうとしてる印象もあるけど、現実のスピードが追いついていない。自動車の自動運転だけを見ても遅れてる。#Nスペ#NHK
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